インテリアには、主に家具を構成する木やスチール、プラスチックなどの素材とカーテンやラグ、ソファやカバー類を構成する布(ファブリック)があります。
インテリアカラーの決め手となるのが、主に布で、選ぶ色によって、部屋の印象は180度変わってきます。
基本となる4つの分類とカラーコーディネートを紹介していきましょう。
暖色のインテリア
暖色とは、赤・ピンク・オレンジ・黄色などに代表される温かみのある色のことです。
リビングなどのリラックスしたい部屋向きの色ではありますが、暖色は膨張色。
後で紹介する寒色と比較すると、部屋が狭く見えてしまう場合もあるので注意が必要です。
赤のインテリア例
壁面にレザーっぽい見た目の赤の壁紙クロスを貼ったダイニング。
食欲がわきそうな雰囲気ですが、夏はクーラーの温度を必要以上に下げてしまうかもしれません。
壁紙クロス・オットマン・クッションを赤で統一したリビング。
冷たさを感じる薄いグレーのソファと暖かさを感じる赤を使って、冷たいと暖かいのバランスを取った例。
「壁面が全部赤だと狭くて暑苦しそう」と思ってしまいますが、ソファに座ってる時、赤の壁は目に入らない上、壁が2面しかないオープンなリビングなので、それほどでも無いかも。
カーテンボックス、ラグの模様、クッション、ゴミ箱を赤にした個室。
赤をアクセントカラーにしたコーディネート。
ほんの少し使うだけでも赤のカラーコーディネートになります。
ピンクのインテリア例
壁紙クロス、クッション、オットマンテーブルを明るさの違うピンクでコーディネートしたリビング。
ピンクと言えば、子供向けの色という印象があるかもしれませんが、明度や彩度が低めのピンクなら大人向けのコーディネートもできます。
壁、天井、カーテン、ソファを明るさの違うピンクでコーディネート。
「この人絶対ピンクが大好きだ!!」と思わせる個性的なリビング。趣味部屋向きかもしれません。
コーラルピンクの壁紙クロスを貼ったリビング。
黒やゴールドの家具と組み合わせることで、ヨーロピアンな気品と大人っぽさを感じるインテリアを実現。
オレンジのインテリア例
壁紙クロスのパターン、掛け布団カバー、ゴミ箱にオレンジを使った寝室。
ゴチャゴチャ、派手派手といった落ち着きのない印象ですが、ベッドやデスクが冷たいホワイトなのに気づかないくらい暖かい雰囲気です。
カーテンとオープン棚の背板を暗めのオレンジにしたリビング。
ホワイトの家具との組み合わせがフレッシュな印象を演出。
オレンジよりもホワイトの割合が多いので、暑苦しさを余り感じません。
ソファとオットマンを暗めのオレンジでコーディネートしたリビング。
リビングの主役家具に目立つオレンジを選定。
彩度が低いフローリングとの組み合わせなので、ソファがすぐに目に入りますが、黄色が多めのフローリングだとソファとフローリングが同化して目立たないかも。
黄色のインテリア例
天井に黄色とベージュのパターン柄の壁紙、壁に黄色の壁紙、黄色のドアをコーディネート。
黄色と金属を組み合わせた華やかな玄関ホールです。
薄い黄色の花柄の壁紙と黄色のカーテンをコーディネート。
暖かそうで、可愛らしい雰囲気ですが、暗い茶色の家具で高級感もアップ。
壁面に黄色の壁紙クロスを貼り、黄色のベッドをコーディネート。
爽やかに目覚めることができそう。
狭い寝室に膨張色を組み合わせてありますが、隣のダイニングキッチンが見える間仕切りを使った寝室なので、窮屈な印象は少ないです。
寒色のインテリア
寒色は青に代表される冷たさを感じる色のこと。「寒色でまとめた部屋は暖色でまとめた部屋よりも広く見える」という視覚効果があるので、狭い部屋に適しています。
また、鎮静・静寂など心を落ち着かせる効果があるとも言われている色なので、寝室や勉強部屋(作業部屋)向きです。
ちなみに、住まいは木(ブラウン系)を使ったものがほとんどです。
木(ブラウン系)は暖色なので、カーテンやラグ、クッションなどで寒色を取り入れることにより、寒色と暖色の両方が混じったコーディネートになります。
ブルーのインテリア例
壁面とチェアの脚をブルーでコーディネート。
狭いリビングダイニングが広く見えるようにした例です。
壁面とソファをブルーでコーディネート。
狭いリビングの壁に収縮色のブルーを使い、暗いブルーを選ぶことで重厚感もプラス。
壁面を暗いブルーでコーディネート。
木製ベッドや木目の収納家具と組み合わせ、暖色・寒色のバランスを取ったインテリアです。
水色のインテリア例
壁・クッション・ラグを薄い水色でコーディネート。
薄い水色で開放感、ベージュのソファで暖かさを演出。
カーテンとクッションを水色でコーディネート。
ソファ・壁・ラグを白っぽいグレーにした上品な印象のリビング。
チェアとラグとクッションを水色でコーディネート。
カーテンと壁はホワイトにした爽やかなコーディネート。
中性色のインテリア
中性色は、緑や紫に代表される暑さも寒さも感じない色。「緑は癒し効果」「紫は高貴な印象や気品」をもたらす色だと言われています。
また、季節を感じさせない色なので、年間を通して使えるのが特徴です。
グリーンのインテリア例
壁面とラグとクッションを暗い黄緑でコーディネート。
暗いフローリングの重厚感に合わせて、明る過ぎないグリーンを選定。
天井と壁と収納家具とソファをグリーンでコーディネート。
彩度が低めのグリーンを使ったエレガントなリビング。
ソファとラグとチェアを黄緑でコーディネート。
木製家具とベージュの壁を組み合わせることで、リラックスできるリビングを演出。
紫のインテリア例
壁面とラグを紫でコーディネート。
上品で美しさも感じるリビング。
ソファとラグを紫でコーディネート。
黒っぽい紫を選定することで、重厚感とおしゃれ感を演出したリビング。
寝椅子を紫でコーディネート。
先ほどの紫よりも更に彩度と明度が低い紫。黒の家具と組み合わせ高級な印象を演出。
モノトーンのインテリア
黒・グレー・白の明度のみで構成される色はモノトーンカラーと呼ばれています。「黒は重厚感」「グレーは上品さ」「ホワイトは清潔感」のある部屋を演出します。
この3色を中心にまとめることで、 今流行の北欧インテリアも、簡単に作ることができます。
黒のインテリア例
床とチェアを黒でコーディネート。
壁は黒っぽいグレーにグレーのカーテンをプラス。「くつろぎ」よりも重厚感を意識したリビング。
アクセントクロス、ソファ、ラグ、収納家具、テーブルを黒でコーディネート。
茶色のフローリングの一般的なリビングですが、黒を中心にコーディネートすることで、海外っぽい雰囲気を演出。
ソファ、アート、テーブル、チェア、ラグ、フロアランプを黒でコーディネート。
壁面が真っ白のリビングに、黒の家具を集めて、重厚感を演出。
グレーのインテリア例
壁とソファをグレーでコーディネート。
広々とした雰囲気と上品な印象を演出したリビング。
カーテン、壁面、ソファを明るいグレーでコーディネート。
生活感がなく、上品な印象のリビング。
天井、壁、カーテン、フローリング、ソファをグレーでコーディネート。
冷たい印象の北欧リビング。グレーをメイン・ベースに使うことで観葉植物と木製家具の温もりを強調。
ホワイトのインテリア例
壁、カーテン、テレビボードをホワイトでコーディネート。
冷たくなり過ぎないように、ソファとダイニングチェアにはベージュを選定。
壁、収納家具、ソファ、ラグ、リビングテーブルをホワイトでコーディネート。
清潔感とまるで雪の中にいるかのような冷たさを演出。
壁、ソファ、ラグ、フロアランプ、リビングテーブルをホワイトでコーディネート。
黒とグレーをプラスして無彩色のみを組み合わせた北欧リビング。
いかがでしたか?
カーテン、ラグ、ソファの生地など、インテリアには必ず色を必要とする場面が出てきます。
「寒色」「暖色」「中性色」「無彩色」の特徴を覚えておくと「狭い部屋に真っ赤なカーテンを取り付けしまって、余計に狭く感じた」なんて失敗も減ります。
「部屋の目的と色」「部屋の広さと色」を上手く組み合わせたコーディネートを目指しましょう。
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