みなさんは、部屋の雰囲気を決めるのは何だと思いますか?
- 家具のデザイン?
- ドアの色?
建築業界に長年いる筆者は、フローリングの色がインテリア作りの要だと思っています。
というのも、部屋の大半を占める床の色によって「明るく見える」「暗く見える」「重厚感を感じる」「かっこよく見える」「冷たく感じる」など、大まかなイメージが確定し、それに合わせて、家具の色やデザインを決めていくと、まとまりのあるインテリアが作れるからです。
床色は、上で述べたように、部屋の雰囲気、明るさ・暗さ、インテリアの作り方に大きな影響を与えていますが、実生活の中で、「床の色を決める」と機会は、そう訪れるものではない為、大半の方が、自分で選んだことのある家具や目の前にあるドアなどが、部屋の雰囲気を作ってると思いがちです。
これから家を建てる方、リフォームで床を貼り変えたい方、木を模した床用シート材でDIYして床色を変えたい方のために、フローリング床のカラーバリエーション6つと特徴、コーディネート例を紹介していきましょう。
※紹介しているメーカーとシリーズは2019年7月時点の現行品です。正確な色や風合いはカタログやサンプルで確認してください。紹介している製品のほとんどが戸建住宅用フローリングなので、マンションリフォームや床暖について、対応していない場合があります。
黒の床
黒の床の特徴
黒の床は、高級感や重厚感のある部屋を演出します。「明るい家具」「暗い家具」のどちらとも合いますが、膝から下を黒でまとめると、重みのあるラグジュアリーなインテリアになります。
黒の床は、傷やほこりが目立ちやすいのがデメリットです。
特に、部屋の四隅や家具の脚部にたまりやすい白っぽい汚れは、高級なイメージを一気に損なう為、「掃除が苦手」という方は選ばない方が良い色です。
また、黒の床は、他の5色の床色と比較すると、部屋を狭く見せてしまう為、四方を壁に囲まれた部屋ではなく、大きな掃き出し窓がある部屋、他の部屋との間仕切りが無い開放的なLDKで使うのがおすすめです。
黒の床のインテリア
黒の床に、黒のテーブル、黒のソファ、黒のチェアをコーディネートしたモダンテイストのリビングダイニング。
質感のある茶色の木目を壁面と家具の一部にプラス。床色を黒にすることにより、木目の美しさや温もりが自然に強調され、高級感たっぷりな雰囲気に。
黒の床に、明るい茶色の木のダイニングテーブル、グレーのチェア、ベージュのソファ、茶色のラグをコーディネートしたモダンテイストのリビングダイニング。
暗い床に明るい色を組み合わせることで、メリハリのある暖かい空間を演出。明るいグレーを使うことで、高級感よりも上質さを演出。
黒の床に、ホワイトのテレビボード、暗い黄色のソファ、黒のコーヒーテーブル、くすんだ赤のラグをコーディネートしたモダンテイストのリビング。
明度や彩度が低いカラフルな暖色でまとめたコーディネート。木の茶色は使わず、派手さが少ない色を使うことで、大人のカラフルを実現。
黒い床に、グレーのソファ、黒のコーヒーテーブル、黒のテレビボードをコーディネートしたインダストリアルテイストのLDK。
壁面をタイルっぽいグレーにした生活感ゼロのモノトーンインテリア。片付け上手、掃除上手でないと、この美しさは保てないので、真似る時は慎重に。
黒の床に、黒のダイニングテーブル、黒のダイニングチェア、アイボリーのソファ、ホワイトのラグをコーディネートしたインダストリアルテイストのLDK。
「ダイニング側は黒っぽく」「リビング側は白っぽく」とエリアごとに分けた色使い。リビングとダイニングの間が5歩以上離れた広いリビングダイニングですが、エリアごとに家具の色調を変えるコーディネートは、一般的な広さのLDKで真似ても大丈夫。
黒の床に、明るいグレーのソファ、ホワイト×黒のパターン柄のラグ、暗い茶色のコーヒーテーブル、黒のテレビボードをコーディネートした北欧テイストのリビング。
壁は赤茶色のレンガとホワイト。家具ショップのリアルなコーディネート例を見ているかのようなコンパクトで、洗練されたインテリア。
黒のフローリングに、グレーのソファと明るいベージュのラグをコーディネートした北欧テイストのリビング。
オープンラックとコーヒーテーブルの脚は床色と同じ黒ですが、華奢なデザインなので重厚感は少なく、ラグ色の影響で広く見えるインテリア。
黒のフローリングに、黒のデスク、グレーのカバーを掛けたベッド、黒の太いフレームのミラーをコーディネートした北欧テイストの寝室。
黒×グレー×ホワイトの王道北欧モノトーンインテリア。黒よりもホワイトを多くすることで、開放感を演出。
黒の床のメーカーとシリーズ
- ウッドワン:スタンダードフローリングシリーズ ディープブラウン色
- 永大産業:スキスムSフロア ディープブラック色
- ノダ:JネクシオWF チェスナット柄:ブラック色
- パナソニック:ベリティス チャコールオーク柄
- LIXIL:ラシッサ Sフロア クリエダークF
暗い茶色の床(ダークブラウン)
暗い茶色の床(ダークブラウン)の特徴
暗い茶色の床は、高級感や重厚感のある部屋を演出します。「家具色を床より暗くするとラグジュアリー」「家具色を床より明るくすると開放的」といった具合に、家具の色によってインテリアの表情を変えることができます。
しかしながら、茶色が極端に違う(床は赤っぽい茶色なのに家具は黄色っぽい茶色など)と家具が浮いてしまう為、黒、床色と同じ茶色、床よりも思いっきり明るい茶色、ホワイトと組み合わせるのがおすすめです。
黒の床同様、「傷やほこりが目立ちやすい」「部屋が狭く見える」がデメリットです。また、暗い色の為、思ってるほど木目が目立たないので、濃淡が微妙に違う茶色を組み合わせた柄を選ぶと、質感のある床を演出できます。
暗い茶色の床(ダークブラウン)のインテリア
暗い茶色の床に、黒のダイニングテーブル、ホワイトのレザー製ダイニングチェア、黒のレザーベンチ、ホワイトのレザー製ソファをコーディネートしたモダンなリビングダイニング。
高級感のあるレザーや黒のガラステーブルで暗い床色の部屋の高級感をさらにアップ。黒×ホワイトのメリハリの効いたインテリア。
暗い茶色の床に、ホワイトのダイニングテーブル、ホワイトのレザー製ダイニングチェア、ホワイトの収納家具、ライトグレーのソファをコーディネートしたモダンなリビングダイニング。
白っぽい色を多く使って開放感をアップ。床以外に木の色がないところがポイント。
暗い茶色の床に、白っぽいダイニングテーブル、ホワイト・黒・イエローのダイニングチェアをコーディネート。
天井からシルバーのペンダントランプを吊り下げ、壁を明るいグレーとレンガ調に。暗い床は、ヴィンテージテイストなインテリアと相性抜群。
暗い茶色の床に、ダークブラウンの丸型テーブル、茶色のレザーチェア、ホワイトのソファ、ベージュのラグをコーディネートしたリビングダイニング。
窓から遠いダイニングは暗い色を使って重厚感、窓に近いリビングは白っぽい色を使って開放的な印象を演出。ダイニングの壁面に、床色とは全く違うベージュっぽい木を使ったオープンラックを2台プラス。
暗い茶色の床に、暗い茶色の木製ダイニングテーブル、黒の木製チェア、薄いグレーのラグ、グレイッシュな青のソファをコーディネートしたリビングダイニング。
ダイニング側は暗い色で重厚感、リビング側は寒色とグレーを使って開放感と上品な印象のインテリアを演出。グレーの壁とホワイトの装飾部材を組み合わせ、北欧っぽさをアップ。
暗い茶色の床に、ホワイトの丸型ダイニングテーブル、黒のチェア、黒のソファ、ベージュのラグ、ホワイトのコーヒーテーブルをコーディーネートしたLDK。
床色よりも暗い黒を多く使うことで、かっこよさを演出したインテリア。大きな面が見えるテーブルはホワイトにして軽やかさをアップ。
暗い床(ダークブラウン)のメーカーとシリーズ
- ウッドワン:スタンダードフローリングシリーズ ダークブラウン色
- 永大産業:スキスムSフロア ショコブラウン色
- ダイケン工業:フォレスナチュラル ウォールナット
- ノダ:JネクシオWF ウォールナット柄:ダーク色
- パナソニック:ベリティス ウォールナット柄/エイジドチーク柄
- LIXIL:ラシッサ Sフロア クリエモカF
茶色の床(ミディアムブラウン)
茶色の床(ミディアムブラウン)の特徴
茶色の床(ミディアムブラウン)は、温もりや落ち着きのある空間を演出します。
木目や木の質感が、ほどよく見える色なので、「目立つ木目は嫌だけど、木の雰囲気も出したい。」という時にぴったりです。
白っぽい埃や傷は目立ちやすいですが、黒や暗い茶色(ダークブラウン)ほどではありません。
原色に近い有彩色を取り入れたカラフルなインテリアも作りやすいです。
茶色の床(ミディアムブラウン)のインテリア
茶色の床(ミディアムブラウン)に、ミディアムブラウンのダイニングテーブルセット、ベージュのソファ、白っぽいラグ、ミディアムブラウンの木のコーヒーテーブル、茶色のレザーチェアをコーディネートしたリビングダイニング。
家具の茶色を全て、床の茶色と同じにした、まとまりのあるインテリア。真っ白な壁と大きな掃き出し窓に挟まれたリビングダイニングなので、暖か過ぎず、黄緑をアクセントカラーにして、生き生きとした空間を演出。
茶色の床(ミディアムブラウン)に、床色よりも明るい茶色の木製ダイニングテーブル、床色と同じ茶色の木製チェア、暗い青のラグをコーディネート。
ずっと座っていたくなるようなリラックスできるインテリア。ブルーボトル、黄緑のティーポット&カップ、果物のオレンジなど、目を引く色を取り入れて、おしゃれな空間を演出。
茶色の床(ミディアムブラウン)に、床色と同じ茶色の木製ダイニングテーブル、明るいグレーのパターン柄のファブリックを使った木製脚のチェア、明るいグレーの3人掛けソファ、水色のラグ、青のサイドボードをコーディネートしたリビングダイニング。
茶色×グレー×寒色の広さと涼しさを感じるインテリア。南国っぽい観葉植物をプラスして、異国の雰囲気をアップ。
茶色の床(ミディアムブラウン)に、ガラス製の丸テーブル、ホワイトのチェア、暗いグリーンのソファ、ベージュのラグをコーディネートしたコンパクトなリビングダイニング。
「木の色は床のみ」の上品なインテリア。壁の一面は、ホワイトレンガでエレガントでおしゃれな印象をアップ。
茶色の床(ミディアムブラウン)に、ホワイトの木製ダイニングテーブル、ホワイトのチェア、ホワイトのソファ、ホワイトのサイドボード、ホワイトのワゴン収納をコーディネートしたリビングダイニング。
家具色を全てホワイト色にした北欧インテリア。カーテンをグレーにして、上品な印象をアップ。
茶色の床(ミディアムブラウン)に、ホワイトの木製ダイニングテーブル、ホワイトのチェア、青のソファ、明るいグレーのラグ、黒のコーヒーテーブル、ホワイトのサイドボードをコーディネートしたリビングダイニング。
このインテリアも北欧テイスト。寒色の青をプラスすることで、床色の温もりをわざと減らした色使い。
茶色の床(ミディアムブラウン)のメーカーとシリーズ
- 朝日ウッドテック:エアリス-α カジュアルイエロー色/カジュアルブラウン色
- ウッドワン:スタンダードフローリングシリーズ センターピンク色/ライトブラウン色
- 永大産業:スキスムSフロア グレースミディアム色
- ダイケン工業:フォレスティア ティーブラウン
- ノダ:JネクシオWF チェリー柄:ミディアム色
- パナソニック:ベリティス チェリー柄
- LIXIL:ラシッサ Sフロア クリエラスクF
明るい茶色の床(ライトブラウン/ナチュラルブラウン)
明るい茶色の床(ライトブラウン/ナチュラルブラウン)の特徴
明るい茶色の床には、黄色が多めのライトブラウンとピンクやベージュに近いナチュラルブラウンがあります。
どちらの色も、ほどよい温もりがあり、白っぽい色なので、部屋が広く見える特徴があります。
木の質感がわかりやすい為、木目が見える床にしたい時におすすめの色です。
黒っぽいゴミや埃が目立ちやすく、傷ついた跡が黒っぽく残り、凹みや傷が汚れに見えてしまうのがデメリットです。
家具は、ホワイト色が合わせやすいですが、黒や暗い茶色でも問題ありません。
明るい茶色の床(ライトブラウン/ナチュラルブラウン)のインテリア
明るい茶色の床に、ホワイトの対面キッチン、ホワイトのダイニングテーブルセット、明るいグレーのソファをコーディネートしたLDK。
明るい床色を活用した広さを感じるインテリア。冷たい色の家具を組み合わせることで、床の温もりもアップ。
明るい茶色の床に、ホワイトのダイニングテーブル、アイボリーのダイニングチェア、明るいグレーのソファをコーディネートしたリビングダイニング。
白っぽい色を使うことで開放感を演出。リビング側は無機質なグレーで冷たい印象、ダイニングはアイボリーで暖かさをアップ。
明るい茶色の床に、床よりも暗い茶色の木製ダイニングテーブル、グレーのチェア、グレーのソファをコーディネートしたリビングダイニング。
ソファの色とダイニングチェアを同じ色にして、統一感のあるインテリアを演出。壁面収納家具は床色と同じ茶色、ダイニングテーブルは床より少し暗い茶色。
明るい茶色の床に、グレイッシュなベージュのダイニングテーブル、暗いグレーのダイニングチェア、アイボリーのソファをコーディネートしたリビングダイニング。
ペンダントランプ、ブラケットランプ、フロアランプ、絵を黒にしてインテリアを引き締め、かっこよく演出。広さを感じる白っぽい色を多く使いつつ、メリハリも効かせたインテリア。
明るい茶色の床に、ホワイトのダイニングテーブル、黒のダイニングチェア、ホワイトのソファ、黒のラグ、黒のコーヒーテーブルをコーディネートしたリビングダイニング。
リビング側とダイニング側に同じデザインのフロアランプを置き、リビング側は重厚感のある黒、ダイニング側は軽やかなホワイトでコーディネート。リビングもダイニングも黒×白の色使いですが、面積が大きい部分の色使いを正反対にしたインテリア。
明るい茶色の床に、ホワイトのダイニングテーブル、明るい茶色のチェア、明るいグレーのソファ、ホワイトのラグをコーディネートしたリビングダイニング。
全体的に白っぽい色でまとめ、床色より暗い茶色の木のダイニングチェアやファーを使ったスツールで温もりをアップ。上品な雰囲気や優しさを感じるインテリア。
明るい茶色の床(ライトブラウン)のメーカーとシリーズ
- ウッドワン:スタンダードフローリングシリーズ ライトクリア色
- 永大産業:スキスムSフロア ネイキッドライト色
- ダイケン工業:フォレスナチュラル オーク(クリアブラウン)/チェリー(ペールクリア)
- ノダ:JネクシオWF エルム柄:ベージュ色/オーク柄:ライト色
- パナソニック:ベリティス オーク柄
明るい茶色の床(ナチュラルブラウン)のメーカーとシリーズ
グレーの床
グレーの床の特徴
グレーの床は、冷たく非日常的な空間を演出します。
グレーは元々上品や上質を表現する色で、黒やホワイトの家具との相性が良く、少し変わったインテリアを作りたい時におすすめの色です。
北欧インテリアやヴィンテージインテリアを作りやすいですが、流行に左右される部分もある為、よく吟味してから使うようにしましょう。
グレーの床のインテリア
グレーの床に、黒のキッチン、黒の丸型ダイニングテーブル、グレーのダイニングチェア、ホワイトのソファ、黒×ホワイトのパターン柄のラグをコーディネートしたモダンテイストのリビングダイニング。
ホテルのような上質な空間を演出。ホワイト・グレー・黒の無彩色のみのカラーコーディネートで、壁面に黒の家具(キッチンと食器棚)を持ってくることで、高級感をアップ。
グレーの床に、グレーの丸型ダイニングテーブル、茶色レザーのダイニングチェア、グレーのソファ、黒×ホワイトのパターン柄のラグ、赤のテレビボードをコーディネート。
特に統一感がなく、バラバラの印象。茶色の濃さを床色に合わせる必要が無いため、好きな茶色を自由に選ぶことができるのもグレーの床のメリット。
グレーの床に、茶色の木製ダイニングテーブル、黒のチェア、茶色レザーのスツール、黒のレザーソファ、暗い茶色のコーヒーテーブルをコーディネートしたLDK。
無機質な床に合うヴィンテージな家具をプラス。くつろぎよりもかっこよさを重視したインテリア。
グレーの床に、ホワイトのダイニングテーブル、黒のダイニングチェア、ホワイトのソファ、黒のラグ、黒のコーヒーテーブルをコーディネートした北欧テイストのリビングダイニング。
木の茶色が一切なく、無彩色だけでまとめたインテリア。ひんやりと冷たく、生活感がなく、寂しい雰囲気をわざと演出。
グレーの床に、茶色の木製ダイニングテーブル、黒・黒×ホワイト・ホワイトのダイニングチェア、明るいグレーのソファ、黒のトランクテーブルをコーディネートした北欧テイストのリビングダイニング。
1つ上と同様に無彩色だけでカラーコーディネートし、カラフルな食器やクッションでアクセントをプラス。目を引く色の小物を使って楽しげな雰囲気を演出したセンスのあるインテリア。
グレーの床のメーカーとシリーズ
- 朝日ウッドテック:エアリス-α イノセントホワイト色/ペールグレー色
- パナソニック:ベリティス ホワイトオーク柄
- LIXIL:ラシッサ Dフロア ランダムストライプ調(ホワイトオークF)
ホワイトの床
ホワイトの床の特徴
ホワイトの床は、全6タイプの床の中で、一番明るく、広さを演出できます。
「汚れが目立ちやすい」「ゴミやほこりが目立ちやすい」がデメリットですが「どんな茶色、どんな色とでも合う」のがメリットです。
また、一般的に、部屋の中は天井と壁が白っぽい色をしていることが多いので、床・壁・天井の3つが白の中に、暗い色(黒っぽい)の家具を置くと、家具が引き立って見えます。逆に、明るい色(白っぽい)色の家具を組み合わせる場合は、眩しく感じたり、緊張感のある空間になってしまうので、注意が必要です。
ホワイトの床のインテリア
ホワイトの床に、茶色の木製ダイニングテーブル、黒レザー×茶色の木のチェア、明るい茶色の木のカウンター、茶色の木のチェアをコーディネートしたダイニングキッチン。
木のぬくもりが際立って見えるナチュラルな印象のインテリア。床・壁・天井がホワイトの殺風景な雰囲気を消すために、壁の一部を黒にしたり、ウォールシェルフを取り付け、小さな観葉植物をディスプレイして工夫。
ホワイトの床に、暗い茶色の木製ダイニングテーブル、ホワイトのチェア、グレーのソファ、グレイッシュなベージュのラグ、ホワイトのコーヒーテーブルをコーディネートしたリビングダイニング。
無彩色をベースにカラーコーディネートし、ダイニングテーブルとダイニングチェアの脚で木の色をプラス。すっきりとした印象のインテリア。
ホワイトの床に、黒の脚の暗い茶色の木製ダイニングテーブル、黒のチェア、黒のサイドボード、黒の食器棚をコーディネートしたダイニング。
家具の色は全て、黒×茶色(木の色)で統一。壁の一部をホワイトレンガ、柱をコンクリート調にしてヴィンテージ感をアップ。
ホワイトの床に、明るい茶色の木のダイニングテーブル、グレーのチェア、明るいグレーのソファ、明るい茶色の木のサイドボードをコーディネートしたリビングダイニング。
窓に明るいグレーのカーテンを掛け、上品な印象をプラス。薄い茶色の木の家具と薄いグレーを使うことで、上品で広さを感じるインテリアを演出。
ホワイトの床に、黒のソファ、黒のダイニングテーブル、黒のダイニングチェア、黒のラグをコーディネートしたリビングダイニング。
家具色を黒一色にしたシンプルなインテリア。統一感はありますが、飽きが来てしまいそうなコーディネート。
ホワイトの床のメーカーとシリーズ
- 朝日ウッドテック:エアリス-α パールホワイト色
- ウッドワン:スタンダードフローリングシリーズ ホワイト色
- 永大産業:スキスムSフロア ハーモニックホワイト色
- ダイケン工業:フォレスハード ミューズホワイト
- ノダ:JネクシオWF アッシュ柄:ホワイト色
- パナソニック:ベリティス アイボリーアッシュ柄
- LIXIL:ラシッサ Sフロア リエアイボリーF・クリエホワイトF
床の色は、部屋の雰囲気を決める重大要素の一つであることが伝わったでしょうか?
筆者は、フローリングの色、フローリングではない箇所(洗面やトイレなど)の床の色、ドアの色、壁の色、キッチンや洗面化粧台のキャビネット色、カウンターや造作部材(巾木や)の色を決めるのが、日常の業務なのですが、リフォームの場合、一番最初に聞くのが、今の住まいの色を基準にして、「今と同じが良いか?」「暗くするか?」「明るくするか?」です。
というのも、床・建具などの茶色は、色を決めた当初の流行色を取り入れている場合が多く、また、「暗く感じる」「明るく感じる」など、長年暮らしてる中で「気に入らない」となってしまってることが多いように思うからです。
次に、新たに決めて頂いた明るさ(暗さ)から、床・壁・キャビネット・カウンターや造作部材の流れで、面積の大きい場所から順に配色していき、イメージを作っていきます。
つい最近、20年住み続けた住まいをリフォームしたいと相談があったお客様からは「床をとにかく明るくしたい!」という要望がありました。
施工後のお客様の第一声は「部屋が広くなった!」でした。
壁の位置は変更していないので、面積が広くなったわけではありません。
明るい床にすると部屋が広く見えることまでは想定していらっしゃらなかったようで、広々、のびのびした雰囲気に大満足のご様子でした。
床色別にインテリアテイストを見たい方は、【5種類の床色×3つのインテリアテイスト】厳選コーディネート76例も参考にしてみて下さい。