「寝室にアクセントクロスを貼っておしゃれな雰囲気にしたい!!」
世間では「一日の1/3を過ごす寝室だから…」的な解説で、寝室の壁にカラフルな壁紙を貼った事例を紹介したものをちらほらと目にしますが、そもそも寝室で取る行動は「過ごす」というより「目をつぶってる」です。
「大半は眠って過ごすベッドルームだから、そもそも壁の色なんて関係ないのでは?」
という発想になりがちですが、寝室のアクセントクロスには、入眠や安眠・広さの感じ方と密接な関係があります。
例えば、寝室の壁に、思いっきり派手なゴールドのアクセントクロスが貼ってあったらどうでしょう?
また、彩度が高いビビッドカラーの黄色のアクセントクロスが貼ってあったら?
これはこれでおしゃれなのかも知れませんが、前者は「照明器具の光を反射して目が冴えそう」、後者は「脳が刺激されて眠くなりにくそう」「なんだか暑そう」といった雰囲気があります。
寝室に一歩足を踏み入れても、無駄に目を刺激しない、心地よく眠りに付けるアクセントクロスにはどんな色があるのか探っていきましょう。
安定の茶色
土・木など、自然の中に存在する茶色は、生活とは切り離せない色です。
その為、茶色には安心感・緊張緩和の効果があり、心を静めて眠る寝室に最適な色です。
また、暖色でもある為、温もりを演出します。
寒い季節は赤・オレンジ黄色の暖色系、暑い季節は薄いグレー・水色といった具合に、ベッドカバーの色を変えて、快適な寝室を演出しましょう。
短い方の壁に、黒っぽい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ファブリックには温もりを感じるベージュを選定。
ベッドの頭側の壁に茶色のアクセントクロスをコーディネート。
茶色と合う薄い緑のベッドカバーを掛け、ナチュラルな雰囲気に。
ベッドの頭側の壁に、引っかき傷のような模様が入った茶色のアクセントクロスをコーディネート。
窓にはアクセントクロスと同色の茶色のカーテンを選定。
ベッドの頭側の壁に、茶色の板目のアクセントクロスをコーディネート。
ファブリックは、ホワアイトと黒でまとめてシンプルに。
ベッドの頭側の壁に、茶系のタイルのようなスレートのようなデザインのアクセントクロスをコーディネート。
ベッドカバーとラグにブルー系を選定し、寒暖のバランスが取ってあります。
癒しの緑
緑は、森・林など植物を連想する色です。
リラックス効果があるため、心地良い入眠に導いてくれます。
また、緑は、寒暖を感じにくい中性色なので、一年中快適に感じる寝室を演出し(白っぽい緑除く)、木との相性も抜群なので、どんな色の木製ベッドとでも合います。
ベッドの頭側の壁に、黒っぽい青みがかった緑のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドカバーは、ホワイトと薄いグレー、家具はホワイトです。
ベッドの頭側の壁に、艶のある暗い緑のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドは黒のパイプ、ベッドカバーはホワイトです。
ベッドの頭側の壁に、緑のアクセントクロスをコーディネート。
ベッド・家具・ラグは緑と相性の良い茶系、ベッドカバーはホワイトと薄いグレーです。
ベッドの頭側の壁に、少し暗めの黄緑のアクセントクロスをコーディネート。
黄色が混じった分、明るい印象が増。家具はダークブラウンと黒です。
ベッドの頭側の壁に、グレイッシュな黄緑のアクセントクロスをコーディネート。
明るい茶色の木製チェスト、ホワイトのベッドカバー、ホワイトに緑の模様が入った枕カバーなど、自然を感じる色が組み合わせてあります。
ベッドの頭側の壁に、薄く青みがかったグレイッシュな緑のアクセントクロスをコーディネート。
グレーっぽく明度が高い(つまり、明るい)色は、寝室全体を上品な雰囲気にします。
興奮を抑える青
青は鎮静効果がある色です。
物を遠くに見せる後退色なので、黒同様、空間に広がりが出ます。
爽やかに見える白っぽい青は、暗い青と比較すると「寒い」「冷たい」印象がするので、アクセントクロスを青系にする場合は、後述するダークな青にするのがおすすめです。
白っぽい青を使いたい場合は、ベッドカバーに暖色を用いて、寒暖のバランスを取りましょう。
ベッドの頭側の壁に、暗い青(ネイビー)のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドとチェストは、濃淡茶色の木目が目立つヴィンテージデザインです。
ベッドの頭側の壁に、暗めの青のアクセントクロスをコーディネート。
家具はホワイト、ベッドカバーとラグは薄いグレーで上品な寝室を演出。
ベッドの頭側の壁に、暗い青のアクセントクロスをコーディネート。
青に映えるオレンジ色のテーブルランプを使って、アクセントカラーをプラス。
ベッドの頭側の壁に、明るい水色のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドは、質感の良さそうな明るい茶色の木製です。
ベッドの頭側の壁に、ティファニーブルーのような爽やかな青のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロス以外の色は、ホワイトと茶色(木目)でシンプルに。
落ち着く黒
黒は、落ち着きを演出し、刺激も少ない色です。
壁を遠くに見せる後退効果もあるので、狭い寝室に黒をアクセントクロスを使うと、広く感じます。(下記比較写真参照)
ベッドの頭側の壁に、黒のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドは、ナチュラルブラウンの木製。カバーとラグは、白っぽいグレーです。
ベッドの頭側の壁に、黒のアクセントクロスをコーディネート。
ベッド・カバー・家具は、ホワイト・グレー・黒のモノトーンカラーです。
ベッドの頭側の壁に、黒のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドは、重厚感のある木製、カバーはホワイトと黒、枕カバーにベージュを使って温もりを演出。
ベッドの頭側の壁に、黒のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドと家具は、ヴィンテージな木製。カバーはホワイトと黒で、枕カバーにオレンジ色を選定してアクセントカラーをプラス。
温もりのベージュ
「アクセントクロスは、はっきりと目立つもの」
この先入観に捕らわれて、見落としがちな色にベージュがあります。
ベージュ系の色は、白っぽい色ではあるものの、白と並べると色がついているとキチンとわかる色です。
温もりのあるベージュは、リラックスしたい寝室向きの色です。
窓側の壁にベージュのアクセントクロスをコーディネート。
窓に壁と同じベージュのカーテンを掛け、カーテンを閉めるとベージュの面が現れるように工夫してあります。
ベッドの頭側の壁に、布感のあるベージュのアクセントクロスをコーディネート。
ベッド・ベンチ・枕カバーには、明度や彩度が違うベージュが組み合わせてあります。
ベッドの頭側の壁に、明るいベージュのアクセントクロスをコーディネート。
ベッドカバーは、白っぽい黄色・薄いグレー・ホワイトで、全体的に明度が高い色を組み合わせてあります。
ベッドの頭側の壁に、暗めのベージュのアクセントクロスをコーディネート。
ベッドは黒のパイプ、カバーはアイボリーとベージュです。
ベッドの頭側の壁に、黄色が多めの暗いベージュのアクセントクロスをコーディネート。
家具はホワイト、カバーもホワイト系。枕カバーとアートの黒で引き締めてあります。
個性的なダークカラー
「寝室に変わった色が使いたい」
そんな場合は、黒に似た効果を得られる黒に近い色がおすすめです。
一般的にダークカラーと呼ばれることが多いこれらの色は、トーンで言うと“ダークグレイッシュ系”。
筆者は、この色を説明する時に「限りなく黒に近い○○(○○には、赤や青などの色を入れる)」と言ってますが「光が無い場所は黒に見え、光が当たると、元々の色がほんのり見える」といった特徴があります。
ダークパープル
ベッドの頭側の壁に、暗い赤紫のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドの頭側の壁に、暗い青紫のアクセントクロスをコーディネート。
ダークグレー
ベッドの頭側の壁に、ダークグレーのアクセントクロスをコーディネート。
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そもそも白い壁は寝室に必要なのか?
「寝室は、眠るためだけに使う部屋」
もし、寝室を他の用途(例えば書き物や読書)に使わないのであれば、白い壁紙クロスを貼った壁は不要なのではないかと考ます。
また、上を向いて眠ることが多いなら、天井も白ではなく、黒っぽい色にした方が良いのではないかとも…。
筆者のコーディネートした寝室は、木目やレンガ調の壁紙を全周に貼った白い壁が全くない部屋ですが、薄暗さがとても眠気を誘いますし、照明器具の光が壁に反射して、眩しいということもありません。
日中は用事が無い納戸みたいな扱いの寝室だからできるコーディネートかもしれませんが、寝室の眠る以外の用途も踏まえた上で、アクセントクロス以外の壁の色も考えてみると良いかもしれません。