「明るい部屋」と聞くと、どんな部屋を想像しますか?
下の写真は、カーテンとラグを茶系にして、リラックス感を演出するインテリアでコーディネートしたリビングです。
「開放的になる」というよりは「落ち着いて本を読めそう」な雰囲気ですよね。
どんな床色の部屋でも、ラグ・カーテン・ソファの張り地の色によって、インテリアの印象はガラリと変わります。
特に「狭い部屋」や「窓が小さく光が入りにくい部屋」では、圧迫感が少なく開放的な雰囲気を演出する色を選ぶべき。
インテリアに開放的を出す、明るい色にはどんなものがあるのか?コーディネートを見ていきましょう。
明るい部屋を作る色4つ
ホワイト
茶系のファブリックをホワイトにチェンジ。
ホワイトは光を反射する色なので、圧迫感がなく開放感のある部屋を演出するのにぴったりです。
- 暗い床色の部屋に明るさを演出したい時はホワイトのラグ
- 窓が小さい部屋にはホワイトのカーテン
- ドンと部屋を陣取るソファに圧迫感を出したくない時はホワイトのラグ
といった具合に、大きな面積でホワイトを足すようにしてみましょう。
また、身長を超える背の高い収納家具やソファの前に置くコーヒーテーブルも同様。
背が高い家具はホワイトにすることで壁と一体化して見え、「家具に占領された部屋」と印象が薄くなります。
ホワイトは軽さも感じる色なので、狭い部屋にギュウギュウに家具が配置してあっても窮屈さを感じにくいです。
ソファの前に、高さ違いの丸テーブルを3台重ねるようにコーディネート。
天板がホワイトなので「ゴチャっとして窮屈」な雰囲気を感じません。
壁面にホワイトのオープン家具、中央にホワイトのコーナーソファをコーディネート。
ソファの後ろのダイニングテーブル、ダイニングテーブル用ペンダントランプ、キッチンもホワイト。
壁一面が家具になったLDKでも、ホワイトの効果で、明るく開放的。
ライトグレー
ラグとソファをライトグレーにチェンジ。
明るいグレーは、明るさと上品なインテリアを作る色です。部屋に明るさだけでなく、上質な雰囲気も出したい時におすすめです。
グレーは、限りなくホワイトに見えるグレーでも大丈夫。
白っぽいグレーは、隣にホワイトを置くことで「色がついている」ことを強調できますので
- ライトグレーのラグの上にホワイトのテーブル
- ライトグレーのソファにホワイトのクッション
- ライトグレーのソファの隣にホワイトのチェアやサイドテーブル
といったように、ホワイトと組み合わせてコーディネートしていきましょう。
ライトグレーのソファとソファよりも暗いグレーのラグをコーディネートした階段下のリビング。
天井が斜めになった暗く狭い場所を、明るく上品な色でコーディネート。
ペンダントランプと花瓶をホワイトに。
狭いリビングの壁に沿ってライトグレーのコーナーソファをコーディネート。
ラグ無し、コーヒーテーブル無しの簡単なリビングですが、ソファの色だけでおしゃれな雰囲気がアップ。
ライトグレーのソファとライトグレーのラグをコーディネート。
テレビ側にはホワイトの家具。広いリビングですが、狭い部屋を明るく広く見せたい時に参考になるインテリア。
ベージュ・アイボリー
ラグとソファを薄いベージュ・アイボリーにチェンジ。
1つ前のライトグレーと似たような色ですが、ベージュやアイボリーは暖色なので、明るさ・広さ・温もりの3つを演出する色です。
- 部屋に心地よさを演出したい時
- 茶色の家具を使いたい時
に、おすすめです。
ベージュの2人掛けソファとベージュのラグをコーディネート。
4畳半も無さそうな狭いリビングに明るい色を使って、広々とした空間を演出。窓が小さいので、補助照明を2個足して、明るさもプラス。
白っぽいベージュの2人掛けソファと白っぽいベージュのラグをコーディネート。
カーテンはホワイトで、コーヒーテーブルは木製。窓から差し込む光をそのまま床に届けたかのようなラグの色です。
アイボリーの2人掛けソファとソファより濃いベージュのラグをコーディネート。
コーヒーテーブルとクッションの柄で茶色をプラスして、更に居心地の良さそうなリビングを演出。白の壁とカーテンに囲まれた冷たい部屋に、ベージュとアイボリーと茶色を使って、明るさと温もりをプラス。
寒色
ラグとソファを白っぽい水色にチェンジ。
寒色は、物を遠くに見せる後退色です。(暖色は手前に見せる進出色)
その為、同じ白っぽい色でも、暖色である白っぽいピンク、白っぽい黄色、白っぽいオレンジと比べて、白っぽい青(水色)の方が広さを演出できます。
カーテン、壁紙クロス、ラグに白っぽい青(水色)を使うと、明るく広々とした部屋を演出できます。
また、寒色は寒さを生んでしまう色なので、クッションやインテリア雑貨で暖色をプラスするようにしましょう。
真っ白な壁を背に、灰みがかった水色の2人掛けソファをコーディネート。
南国テイストのインテリアですが、明るい色のソファで開放的な雰囲気がアップ。
灰色と白と水色を混ぜたようなソファとラグをコーディネート。
やや暗めで寂しい雰囲気は、木製の小さなテーブルをプラスして解消。
明るい色を意識するあまりインテリアが寒々しくなった場合の対処法
明るい色の4つのうち、ベージュ・アイボリー以外の色は、冷たさ・寂しさを感じる色です。
また、ホワイト、ライトグレー、ベージュ・アイボリーは、いわゆる“無難な”に分類される色でもあるので、インテリアにメリハリが生まれません。
これらの色でコーディネートした部屋をワンランクアップさせる別の色の足し方を2つ紹介します。
暖かい色(暖色)を足す
赤・オレンジ・茶色など、暖かさを感じる色は、ワンポイント使ってあるだけで、寒々しい雰囲気を解消できます。ライトグレーでコーディネートした部屋には、灰みがかった(彩度が低め)の暖色を足すと、うまく馴染みます。
また、明るい茶色の家具も暖色なので、ファブリックを使わずに家具で暖色を足す方法もあります。
ソファとデスクをホワイトでコーディネートし、暗い赤のブランケット、白っぽいオレンジのクッション、茶色のデスク用椅子をプラス。
この3点がなかったら、氷のような冷たさを感じるインテリア。茶色のファブリック(この場合は赤茶色)は、木製家具に似た暖かさを演出します。
ライトグレーのソファとラグをコーディネートしたリビングに、灰みがかったピンクのクッションとチェアをコーディネート。
観葉植物用の鉢もナチュラルなベージュ色。グレーの寂しさをそのまま取り込んだようなピンクなので、目立ち過ぎず、インテリアと馴染んでいます。
ホワイトのソファとラグをコーディネートしたリビングに、暗いオレンジのクッションと絵をプラス。
2か所にオレンジ色があるだけで、冷たさが解消。クッションと絵のオレンジ色は、彩度と明度が低く、グレーのツールと雰囲気を似せてあります。
グレーのソファとラグをコーディネートし、暗いオレンジ色のクッションをプラス。
1つ前のオレンジ色よりも白っぽいオレンジ色。
ベージュのソファとラグをコーディネートし、オレンジ色とピンクのクッションをプラス。
ベージュは温かみを感じる色ですが、暖色2色を足して更に居心地の良い空間を演出。オレンジ色とピンクを水色や暗い青に変えると夏用インテリアになります。
ライトグレーの2人掛けソファとラグをコーディネートし、明るい茶色の木のコーヒーテーブルと椅子をプラス。
明るくて涼しそうだけど温もりも感じるLDK。フローリングよりも薄い茶色の家具を使い、明るいリビングを演出。
黒を足す
黒はインテリアを引き締めるのに最適な色です。
クッション、テーブルの脚、絵などで黒を足してみましょう。
大量に足すと部屋が暗い雰囲気になってしまうので、ポイントに使いましょう。
ホワイトのソファとライトグレーのラグをコーディネートし、黒のクッションと黒のブランケットをプラス。
黒が浮いてしまわないように、黒のクッションの前にホワイトのクッション、黒のブランケットの上にライトグレーのクッションを置いて、黒の割合を調整。
ライトグレーのソファとラグをコーディネートし、クッション・ブランケット・コーヒーテーブル・絵で黒をプラス。
黒の割合がやや多めのかっこいいインテリア。
狭いリビングの腰窓に沿って、ライトグレーのコーナーソファをコーディネートし、黒のクッションとブランケットをプラス。
カーテンレールを黒にした、こだわりを感じるインテリア。
色の中で最も明るい色は、ホワイトです。
しかしながら、ホワイトは緊張感を生んだり、汚れやすい色なので、色を決める時「全部に白を使ってホワイトルームにするぞ」と意気込む方は少ないように思います。
今回紹介した中で、一番のおすすめなのは、薄いグレー。
筆者は、自宅のソファ・テレビボード・コーヒーテーブルで窮屈に感じるリビングの床に、毛足の長い薄いグレーのラグを敷いてます。
家の中は裸足で過ごすことが多く、知らない間に床が汚れているので、ラグも汚れているはずなんですが「汚れなのか毛足が倒れた時の影なのか」という微妙な見た目のおかげで、人様の目に触れても気にならないところがお気に入りで、10年近く愛用しています。
Advertisements