インテリアをおしゃれに彩るアクセントクロス。
アクセントスロスは、3面ないし4面ある壁のうち1面だけ色を変える壁紙クロスのコーディネート法です。(下図のテレビの後ろの壁)
- 基調色であるベースカラー(BASE COLOR):床・壁・天井などで全体の約70%
- 主役色であるメインカラー(MAIN COLOR):ソファ・カーテン・キャビネット・テーブル・ラグなどで全体の25%
です。
一般的に、ベースカラーは茶系(床部)とアイボリー・オフホワイト・薄いベージュ(壁部・天井部)であることが多く、この色に合わせてカラーコーディネートをしていきますので、アクセントカラーも床や家具の色に似た茶色にすると、色がバラバラにならず、統一感のあるインテリアになります。
さらに、茶色は、落ち着きや穏やかな印象を作る色なので、リビングや寝室向き。
ただ、茶色と言っても薄いモカ、黄みがかったサンドベージュ、赤みがかったチョコレートやココア、明るいキャメルなど様々な色の茶色があり、明度が低ければ「黒っぽい茶色」、明度が高ければ、「木の色とは違う茶色」など、表情も様々。
これから茶系のアクセントクロスを貼ろうと思っている方、既に壁に茶色のアクセントクロスが貼ってある方のために
- フローリングや家具の色と違う茶色のアクセントクロスにしても大丈夫?
- 「床:茶色、アクセントクロス:茶色の部屋」って単調な印象にならない?
- 茶色のアクセントクロスに合うファブリックの色は?
などの疑問に答えるべく、茶色のアクセントクロスのコーディネートをベースカラー、メインカラーの関係にも言及しながら紹介していきましょう。
暗い茶色のアクセントクロスのインテリア
暗い茶色のアクセントクロスは、インテリアを引き締める効果があり、特に、床色が明るい茶色の場合、効果を発揮します。
メインカラー:黒
アクセントカラー:青
明るい茶色のフローリングのリビングの壁に、黒っぽい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの前に、黒のロータイプのオープンラックを壁の端から端までレイアウトして、床との縁を切り、黒のレザー製コーナーソファをプラス。アクセントクロスの色とソファの色がマッチした重厚感を感じるインテリア。
メインカラー:黒・茶色
アクセントカラー:緑・暗い黄色
ベージュのラグを敷いた寝室の壁に、黒っぽい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ソファは黒レザーでベッドコーディネートはホワイトを基調としたシンプルな色使い。茶色のファー×黒レザーのクッションとブランケットをプラスして高級感をアップし、アクセントクロスの色とも統一。
メインカラー:ダークブラウン・ベージュ
アクセントカラー:グレー・明るい茶色
黒っぽい茶色の床の寝室の壁に、暗い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロス、床、ベッドを同じ暗い茶色で統一。ベッドリネンは、ホワイト×明るいベージュにして、暗い茶色とのコントラストを強調。ヒョウ柄の枕カバーと薄いグレーのファー素材のクッションが、寝室に高級感をプラス。
メインカラー:ホワイト
アクセントカラー:グレー・水色・黄色
暗い赤のカーペットを敷いた寝室の入口側の壁に、暗い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ベッドの頭側の壁と天井の壁紙クロスは白っぽいグレーで、残りの壁はホワイト。ベッドリネンはホワイトを基調にして、アクセントカラーでグレーと彩度が低い水色をプラス。温もり、落ち着き、清潔感を感じるインテリア。
メインカラー:ホワイト
アクセントカラー:ゴールド・黒
ベージュ系のタイル床のダイニングに、暗い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ガラステーブルとホワイトのチェアを組み合わせ、清潔で広々とした食事空間を演出。ペンダントランプと絵の額縁にゴールドを使って、高級な印象もアップ。明るい茶色のフローリングや白っぽいフローリングでも参考になりそう。
メインカラー:ベージュ・黒・茶色
アクセントカラー:暗い赤・黄色
ダークブラウンのフローリングの寝室に、暗い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの前に、黒のデスクとウォールラックをプラス。ベッドリネンは、ホワイト系、ベッドとソファはグレイッシュなベージュ。枕カバー、デスク用チェア、サイドテーブルを暗い赤にしてアクセントカラーを足し、全体的に温もりを感じる暖色でまとめたインテリア。
メインカラー:ベージュ・オフホワイト・茶色
アクセントカラー:暗い赤・黒
明るい茶色のフローリングのリビングに、赤みがかった暗い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
オフホワイトのレザー製ソファと壁色と似た茶色のスツールテーブルを組み合わせ、座面が暗い赤のチェアをプラス。落ち着きのある赤と茶色の組み合わせがおしゃれで高級感もあるインテリア。
茶色のアクセントクロスのインテリア
茶色のアクセントクロスは、温もりと落ち着きを感じるリビングや寝室を作るのにピッタリ。「床色の茶色とアクセントクロスの茶色が全く違う」という場合は、アクセントクロスの前に家具をレイアウトすると、違和感を解消できます。
メインカラー:グレー
アクセントカラー:青・黄色
暗い茶色のフローリングの寝室に、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ドア、ラグ、枕カバーをグレーにして、清潔で上品な印象をアップ。床とアクセントクロスの茶色は全く違う色ですが、ホワイトのヘッドボードで縁が切れています。
メインカラー:オフホワイト
アクセントカラー:薄い緑・茶色
ベージュのカーペットを敷いた寝室に、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
シェード、ベッド、ベンチを床よりも明るいオフホワイトにして、明るさを演出。掛け布団カバーを薄い緑にして、茶色×緑の自然を感じるインテリアに。
メインカラー:ダークブラウン
アクセントカラー:明るいグレー
明るい茶色のフローリングのダイニングに、赤みがかった茶色のアクセントクロスをコーディネート。
家具は全て暗い茶色で統一し、床の上に、明るいグレーのクッションを2個プラス。暖色を使った全体的に温もりを感じる空間に、グレーで冷たさを演出したインテリア。
メインカラー:アイボリー・ダークブラウン
アクセントカラー:黒
明るい茶色のフローリングのリビングに、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
床にアイボリーのラグを敷き、アクセントクロスの前にホワイトのコーナーソファを置くことで、床色と壁色の異なる茶色の違和感を解消。黒のクッションをプラスして、暖か過ぎないリビングを演出。
アクセントカラー:緑
木目が目立つ茶色のフローリングのリビングに、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
残りの壁は薄い茶色で天井は明るいグレー。明るい茶色のラグ、明るいグレーの一人掛けソファ、アイボリーの2人掛けソファに、茶色の木製テーブルやサイドテーブルを組み合わせた、ホワイトが全くないリビング。
メインカラー:ベージュ・グレー
アクセントカラー:黒・暗い赤・茶色っぽいオレンジ色・暗い青
明るい茶色のフローリングのリビングに、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの前にベージュのソファを置いて、明暗が全く違う床と壁の茶色の縁切り役に。ベージュのソファの対面には、明るいグレーの一人掛けソファを置いて、冷たさをプラス。リラックスできそうな空間を演出しつつ、黒や黒に近い色をアクセントカラーに使って、引き締めたインテリア。
メインカラー:グレー
アクセントカラー:茶色
ダークブラウンのフローリングのリビングに、茶色の薄っすらと木目が入ったアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの前に、ホワイト×茶色の牛柄のチェアを置き、明るいグレーのラグをプラス。ホテルの待合室のこうな高級感のあるインテリア。
アクセントカラー:黒
茶色のフローリングのリビングに、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの前に、ホワイトのサイドテーブルを挟んでホワイトのレザーチェアを2台置き、上部にモノクロ写真をディスプレイ。リビングの中心部は、グレーのラグにホワイトレザーの寝椅子を組み合わせて冷たい印象に。床の茶色と壁の茶色は、全く違う色ですが、さほど気になりません。
明るい茶色のアクセントクロスのインテリア
明るい茶色のアクセントクロスは主張し過ぎないので、「部屋を広く見せたい時」「家具の木目の質感を目立たせたい時」に最適です。また、彩度が低いグレーっぽい茶色は、黒との相性が良いので、額縁やランプシェードなどインテリア小物に黒を使いたい時におすすめです。
メインカラー:明るいグレー
アクセントカラー:黒
茶色のフローリングのダイニングに、明るめの茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ガラスのテーブルと明るいグレーのチェアを組み合わた冷たい印象と対比するように、アクセントクロスに白樺の森の絵を3枚飾って温もりを演出。デッドスペースに大きなガラス容器を置いて本物の枝を何本も挿し、絵をリアルに再現。
メインカラー:明るいグレー・グレー
アクセントカラー:黒・緑
明るい茶色のフローリングのリビングに、明るい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
残りの壁と天井を薄いグレーにして上品さと冷たさをプラス。ソファとラグは、グレーと黒の無彩色で組み合わせ、クッションはアクセントクロスの茶色と相性の良い自然を感じる色の黄緑。暖か過ぎない、広さを感じるインテリア。
メインカラー:ベージュ・アイボリー・明るい茶色
アクセントカラー:暗い黄緑
ダークブラウンのフローリングのリビングに、彩度が低い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
残りの壁はベージュで天井は明るいグレー。アイボリーのソファ、ベージュのラグ、明るい茶色の木のテーブルを置いて温もりを演出し、木の絵や葉っぱをプリントしたテーブルランプのシェードに植物を使って癒しをプラス。
メインカラー:暗いグレー・明るいグレー・明るい茶色
アクセントカラー:緑・オレンジ・水色
茶色のフローリングのリビングに、灰みがかった茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスを貼った壁に、床色と同じ茶色の木製シェルフとローボードを取り付け、明るい木のハンギングチェアやラウンジチェアをプラス。ソファは暗めのグレーで、ラグは明るいグレー。彩度が低い緑、オレンジ、水色のクッションをコーディネートし、落ち着きの中に爽やかさや楽し気な雰囲気を演出。
メインカラー:茶色・アイボリー
アクセントカラー:オレンジ
明るい茶色のフローリングのリビングに、彩度が低い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
グレーにも見えるアクセントクロスの前に、茶色の3人掛けソファをレイアウトし、アイボリーのラグと床色よりも暗い茶色の木製テーブルをプラス。クッションはラグと同じアイボリー色にして、本やインテリア雑貨で鮮やかなオレンジ色のアクセントカラーをコーディネート。
メインカラー:暗い茶色・暗い水色
アクセントカラー:黒
暗い茶色のフローリングのリビングに、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
残りの2面の壁はホワイトで天井は明るいグレー。アクセントクロスと同じ茶色のラグを床に敷き、彩度が低い水色のソファをプラス。パターン柄のクッションやランプシェード、田の字に飾った絵で黒を足して、かっこよさを演出。
メインカラー:グレー・ベージュ
アクセントカラー:青
暗いベージュの床のリビングに、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ソファ・ラグ・家具は、ベージュ、グレー、ホワイトの無難な組み合わせにして、鮮やかな青のクッションでアクセントカラーをプラス。アクセントクロスの壁の前にベンチを置いて、ベンチの上に絵を2枚乗せたギャラリーのようなインテリア。
メインカラー:グレー・ダークブラウン・明るいグレー
アクセントカラー:黒
灰みがかった明るいフローリングのリビングに、彩度が低い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの壁の前に、グレイッシュな暗い茶色の収納家具をレイアウトし、ソファを暗い茶色、ラグを明るいグレー、家具をダークブラウンで組み合わせ、黒のテーブルランプと黒のレザー製チェアをプラス。グレイッシュな茶色と無彩色を組み合わせたインテリアなので、温もりは少なめで、かっこいい印象。
メインカラー:ホワイト・明るい茶色
アクセントカラー:オレンジ・黄色
明るい茶色のフローリングのリビングに、チョコレート色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの壁の前に、ホワイトのレザー製ベンチを置き、上部に暗い黄色の絵をディスプレイ。ベンチの上にもオレンジ色のパターン柄のクッションを乗せ、暖色をプラス。ドア枠と壁が全く違う茶色の組み合わせ。
メインカラー:暗い青・アイボリー・グレー
アクセントカラー:黒
ダークブラウンのフローリングのリビングの梁下に、彩度が低い茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの壁の前に、彩度が低い水色の2人掛けソファを置き、カーテンはアクセントクロスと同じ茶系。ホワイト×薄いグレーのパターン柄のラグの上にシルバーのコーヒーテーブルを乗せ、壁面に黒のシェルフやインテリア雑貨をプラスして高級な印象をアップ。
メインカラー:暗い青・アイボリー・グレー
アクセントカラー:黒
茶色のフローリングのリビングに、白っぽい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの壁の前に、彩度が低い青緑の2人掛けソファを置き、カーテンをグレー、ラグをアイボリー、コーヒーテーブルをシルバーでコーディネート。ソファ横のフロアランプと絵の額縁をゴールドにして、1つ前のリビングとは違った手法で高級感をアップ。
メインカラー:茶色
アクセントカラー:緑
明るい茶色のフローリングの玄関ホールに、茶色のアクセントクロスをコーディネート。
アクセントクロスの壁の前に、床色よりも暗い茶色の引き出し付きキャビネットを置いて、ミラーと観葉植物をディスプレイ。壁を茶色にすることで、観葉植物が映えるように工夫。
メインカラー:茶色
アクセントカラー:青・黄緑・黄
明るい茶色のフローリングの玄関ホールに、白っぽい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
薄っすらと色が入ったアクセントクロスの前に、中間の茶色の木目が綺麗なサイドボードを置き、ブルーの花瓶と黄緑の花瓶をプラス。床色や家具色を邪魔しない控えめなアクセントクロスの使い方。
メインカラー:グレー・ホワイト
アクセントカラー:黄色
暗い茶色のフローリングのリビングに、白っぽい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
2人掛けソファ、オットマンテーブルを暗さの違うグレーで組み合わせ、床の上にホワイトのラグをプラス。アクセントクロスの壁には、黒の額縁に入れた花の絵を3枚並べて飾り、ソファに黄色のクッションを乗せて、明るい雰囲気を演出。
メインカラー:グレー・ホワイト・茶色
節が目立つ明るい茶色のフローリングのリビングダイニングの壁に、明るい茶色のアクセントクロスをコーディネート。
ダイニングテーブルをホワイト、ダイニングチェアを灰みがかった明るい茶色、ソファを明るい茶色にして、広々としたリビングダイニングを演出。リビング側のテレビボードの後ろの壁はグレイッシュな明るい青のアクセントクロス。
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茶色のアクセントクロスと聞いて「床色や家具色と似たような色では、あまり効果が感じられないのでは?」と思っていた方も素敵インテリアの数々に目から鱗だったのではないでしょうか。
個人的には、狭いリビングでは、白っぽい茶色やグレイッシュな明るい茶色のアクセントクロスにした方が良いのではないかと思います。
その理由は
- 広々とした雰囲気を演出できる
- 暖か過ぎない(夏でも爽やかな印象)
- 寒色(青系)とコーディネートしやすい
- 明るいグレーを足して上品なインテリアにできる
- 家具の木目の質感を強調できる
の5つ。
一番最初に紹介したような黒っぽい茶色のアクセントクロスもかっこいいのですが、白っぽい茶色やグレイッシュな明るい茶色のアクセントクロスに黒をプラスすることでもカッコよさは出せるので、簡単に替えが効かない壁色は薄い茶色にしておいた方が良い気がします。