壁紙・ソファ・ラグ・カーテンなどを明るさの違うグレーでまとめると、上質、上品、エレガント、優雅などの印象を持つリビングになります。
また、色味を持たないグレーは、清潔・無機質といった実生活を連想させない色なので
- 片付いてなくてもスキっと見える
- 人が生活している風に見えない
など、リビングに使うと、本来の役割である「団らんや楽しさ」を打ち消したインテリアになります。
いかがですか?
上のリビングで子供がお絵かきをしている姿や普段着でソファに寝転んでスマホをいじくってる姿は、想像できませんよね。
グレーは先述したとおり色味が無いので、同じ色味が無いホワイトや黒と相性が良く、明るさが異なるグレー同士の組み合わせも違和感無しにコーディネートでき、扱いやすい色。
余談になりますが、筆者の周りでは、グレーの壁紙クロスが流行っていて、天井・壁などにアクセントをつける時に、迷うことなくグレーを使っています。
流行している理由は、「どんな内装色・家具色とでも合う」これにつきます。
話が少し逸れましたが、グレーを使ってリビングをはじめとした部屋を上品な雰囲気にしたい場合、明るさ・暗さの違うグレーや黒、白だけでまとめてしまうと単調な雰囲気になってしまいます。
上質グレーインテリアを更にグレードアップしておしゃれに見せるテクニックを「アクセントカラー」や「素材」の視点から、紹介しましょう。
明度が低く、彩度も低い色を足す
明度が低く、彩度も低い色を足す理由と他の色との比較
インテリアの色は、下記の配分で色を決めていくのが基本です。
ベースカラーは床・壁・天井の色なので、壁紙クロスを貼り変えたり、床を貼り変えたりしない限り、変更はできません。
その為、グレーでまとめたインテリアは、上記の25%のところがグレーになります。
そして、「明度が低く、彩度も低い色を足す」は、残りの5%のアクセントカラーのことです。
「明度が低く、彩度も低い色」と言われても、「色に詳しくないので難しそう」と感じてしまうかもしれませんが、下のトーンを見れば、何となくどんな色かがわかるのではないでしょうか。
「ダル」「ダーク」」「グレイッシュ」「ダークグレイッシュ」の4つのトーンの色は、どれも暗く、鮮やかさが少ない色です。
ちなみに、黒をアクセントカラーにすると
明度が低く、彩度が高い赤をアクセントカラーにすると
明度が高く、彩度も高い黄色をアクセントカラーにすると
このような雰囲気のインテリアになり、上質ではあるものの、どこかカジュアルさや居心地の良さそうな雰囲気が出ています。
また、黒をアクセントカラーに足した場合は、かっこ良さは出るのですが、単調な雰囲気で飽きが来そうなインテリアになります。
「ダル」「ダーク」」「グレイッシュ」「ダークグレイッシュ」系の有彩色をアクセントカラーにすると、どんな雰囲気になるのか、見ていきましょう。
明度が低く、彩度も低い色を足したインテリア
暖色系
薄いグレーの2人掛けソファとグレーのラグをコーディネートし、暗い赤のクッション1個とバタフライチェアをコーディネート。
赤というより暗い茶色に見えるアイテム2つを追加。全体的に白っぽい色でまとめた広々とした清潔感のあるインテリア。
壁を明るいグレーにしたリビングに、暗いグレーの2人掛けソファを置き、床に、暗い赤紫のオリエンタルラグをコーディネート。
ソファの上のクッションは、灰みがかった薄い黄色やオレンジにして、はっきりと目立つ色をラグだけに。背の高い黒のシンプルな正方形コーヒーテーブルに差し込むように横長の木製コーヒーテーブルをレイアウト。
壁を明るいグレーにしたリビングに、グレーの2人掛けソファ、ソファよりも暗いグレーのラグ、暗いオレンジの無地クッションをコーディネート。
このクッションも茶色に見える色。細長い向き合う壁を片側は暗い色、反対側は白っぽく明るい色に分け、バランス良くコーディネートしたインテリア。
明るいグレーの天井と床のリビングに、グレーの3人掛けソファをコーディネート。
壁側に暗い赤のバタフライチェアをプラス。コーヒーテーブルとダイニングテーブルをドア色と同じホワイトにした清潔感と開放感のあるインテリア。
明るいグレーのコーナーソファとグレーのソファをコーディネートし、暗い赤の無地クッション、パターン柄クッションをコーディネート。
ソファの後ろの壁には、暗い茶色を使った絵をディスプレイ。暗い茶色のような赤と白っぽい色を組み合わせた、温もりを感じるインテリア。
白っぽい明るいグレーのシンプルな2人掛けソファと明るいグレーのラグを組み合わせ、灰みがかった暗い赤の無地クッションと灰みがかった明るい赤の無地クッションをコーディネート。
赤とピンクの組み合わせも、彩度が低いとこんなにも上品。繊細なデザインの黒のコーヒーテーブルの使い方も参考に。
明るいグレーの2人掛けソファと黒っぽいグレーのラグを組み合わせ、暗いオレンジ×ホワイトのパターン柄のクッションをコーディネート。
黒や黒っぽい色を多く使ったかっこいいインテリア。暗いオレンジ色のクッションを足すことで、温もりがアップ。
グレーの2人掛けソファとホワイト×グレーのパターン柄のラグを組み合わせ、暗いオレンジのエクニックなボーダー柄のクッションとバラフライチェアをコーディネート。
柄の取り入れ方がおしゃれ。グレーで上質、暗いオレンジでくつろぎ感を演出したインテリア。
寒色系
暗いグレーの壁紙クロスのリビングに、明るいグレーの寝椅子付きソファ、ソファよりも暗いグレーのラグ、暗い青の無地クッションをコーディネート。
クッションを黒ではなく、暗い青にすることでおしゃれ感がアップ。グレーの壁紙クロスを黒っぽい青にしても合いそう。
明るいグレーのシンプルなフロアコーナーソファ、グレーのラグ、暗い青の無地クッションをコーディネート。
ソファも円形コーヒーテーブルも箱みたいなデザイン。1つ上よりも明度が高い白っぽい色を中心にまとめた清潔感と広さを感じるインテリア。
グレーの2ん掛けソファ、暗い青のラグ、ライトグレイッシュな緑の無地クッション、暗い青の無地クッションをコーディネート。
ソファの後ろの絵も含め、有彩色は全て、鮮やかさが無い色をプラス。さり気なく色を取り入れた寂しそうなインテリア。
明るいグレーの寝椅子付きソファ、明るいグレーのラグ、暗い緑の無地クッション、灰みがかった薄い水色のチェアをコーディネート。
「晴れ」よりも「曇り」を感じるおしゃれなインテリア。茶色のアップライトピアノに合わせて、コーナーに観葉植物をプラスし、少しだけ癒しを演出。
グレーの壁のリビングダイニングに、暗い緑の2人掛けソファ、グレーのラグをコーディネート。
ナチュラルな緑ではなく、暗い緑にすることで「最初に目に入るのが質感の良さそうな木製テーブルや収納家具」にした上品なインテリア。
明るいグレーの壁のリビングに、白っぽいグレーの2人掛けソファ、明るいグレイッシュなグリーンのラグ、明るいグレイッシュなグリーンの無地クッションをコーディネート。
白っぽい色が多いので、寂しい雰囲気は少なめですが、緑を緑とわかりにくいトーンにしてあるところがポイント。
明るいグレーの2人掛けソファとグレーのラグを組み合わせ、暗い緑のスツールと灰みがかった白っぽい青の無地クッションをコーディネート。
ソファの右側のクッションは黒のパターン柄ではなく、暗い緑のパターン柄。何となくの色の取り入れ方にセンスを感じるインテリア。
グレーのカバータイプの2人掛けソファとグレー×黒のラグを組み合わせ、コーヒーテーブルの上に、暗い紫の花をコーディネート。
黒・白・グレーのモノトーン配色に、自然のアイテムを使ってアクセントカラーをプラス。この方法なら、暗いオレンジの花、暗い緑の葉っぱの植物などを使って簡単に挿し色を変えることができます。
グレーの壁のリビングに黒のソファ、グレーのラグ、暗い紫の無地クッションをコーディネート。
黒に負けそうな雰囲気の紫。コーヒーテーブルの反対側にバスケットを置いて、灰みがかった紫のブランケットを入れることで、クッションの紫が目に入る、おしゃれなインテリア。
はっきりと○色とわかる色ではなく、暗い○色、鈍い○色、黒っぽい○色と表現した方が良さそうな「ダル」「ダーク」」「グレイッシュ」「ダークグレイッシュ」系の色をアクセントカラーにしたインテリアは、どれもグレーの上質さを更にアップした、高級感もあるコーディネートです。
光る素材を足す
光る素材を足す理由と他の素材との比較
グレーでまとめたインテリアは、どんな色とでも合うので、コーヒーテーブル、フロアランプ、サイドテーブルなどを黒や茶色の木製にしても問題ありません。
黒の木製コンソールテーブルをコーディネートしたグレーのリビング。
黒っぽいグレーの壁のリビングに明るいグレーの2人掛けソファと暗い茶色のレザーチェアを置き、茶色の楕円形の木製コーヒーテーブルをコーディネート。
しかしながら、木よりも繊細な印象を演出する光る素材を使った方が、ハイグレードなインテリアになります
コーヒーテーブルに黒を使いたい場合は「黒の幅を狭く」して、華奢な印象を演出しましょう。
①グレーでまとめたインテリアに、脚が黒の重みのある木製コーヒーテーブルをコーディネート。
②グレーでまとめたインテリアに、脚が黒で華奢なデザインのトレイテーブルを2台並べてコーディネート。
①と②では、②の方が上質なインテリアに見えます。
光る素材を足したインテリア
ゴールドをプラス
白っぽいグレーの3人掛けソファ、ソファよりも少し暗いラグ、フレームがゴールドのオットマンテーブル、ソケットがゴールドのヴィンテージなペンダントランプをコーディネート。
灰みがかった白っぽい赤の無地クッションを1個足してアクセントカラーに。
明るいグレーの2人掛けソファと明るいグレーと暗いグレーのストライプ柄のラグを組み合わせ、カーテン、ラウンジチェアを暗いグレーでコーディネート。
ラウンジチェアのフレームと黒の天板のコーヒーテーブルの脚、黒のサイドテーブルの脚をゴールドで統一。床に近い部分に華奢なゴールドを集めて、さり気なく高級感をアップ。
明るいグレーの2人掛けソファと黒×明るいグレーのラグを組み合わせ、ソファの後ろの壁に小さなアートをゴールドの額縁に入れてディスプレイ。
グレーのブランケットを入れたバスケットも、アンティークなゴールド。灰みがかった明るい青緑の無地クッションをアクセントカラーにした清潔感と高級感のあるインテリア。
シンプルな明るいグレーのソファとソファよりも暗いグレーのラグを組み合わせ、脚がゴールドのフロアランプとゴールドの花瓶をコーディネート。
脚がハの字に開いた黒のコーヒーテーブルの脚の先端もゴールドにして、さり気なく高級感を演出。
明るいグレーのエレガントなソファに、明るいグレーのラグを組み合わせ、大理石調の黒の天板+ゴールド脚の正方形コーヒーテーブルをコーディネート。
サイドテーブルやフロアランプに黒を使って、インテリアを引き締めてありますが、デザインが繊細なので、重く感じないインテリア。
明るいグレーの3人掛けソファとグレーのラグを組み合わせ、ゴールドのツルツルのスツールとゴールドのフロアランプをコーディネート。
暗い赤橙と暗い黄色の無地クッションをプラス。暖色とゴールドを取り入れた温もりのあるインテリア。
グレーの寝椅子付き3人掛けソファと明るいグレー×ホワイト×明るいベージュの革っぽいデザインのラグをコーディネート。
天井から真鍮製の裸電球のヴィンテージなペンダントランプを吊り下げ、ソファの横にもゴールドのテーブルランプをプラス。丸いコーヒーテーブルの上に、ゴールドの丸いトレイを乗せ観葉植物をディスプレイ。
明るいグレーの3人掛けソファとグレーのラグを組み合わせ、脚がゴールドの黒ガラステーブルと脚がゴールドのサイドテーブルをコーディネート。
クッションとテーブルランプの脚、パターン柄のクッションは、明るい青。青を無地クッションのような暗い青にすると、もう少し重厚感がアップしそう。
シルバーをプラス
暗いグレーの3人掛けソファと明るいグレーのラグを組み合わせ、シルバーのトランクテーブルをコーディネート。
脚が無い立体的なコーヒーテーブルは部屋を狭く見せてしまうこともありますが、シルバー色なら反射するので軽やかでゴージャスな印象に。
明るいグレーの2人掛けソファとグレーのシャギーラグを組み合わせ、鏡面シルバーの長方形テーブルをコーディネート。
側面と天板がミラーのようなデザイン。窓際にもシルバー色のスツールテーブルを2個置いてエレガントな印象をアップ。
グレーのアクセントクロスを貼ったリビングに、明るいグレーの2人掛けソファ、暗さの違う2種類のグレーを使ったシェブロン柄のラグをコーディネート。
グレーのマーブル調の天板のコーヒーテーブルは側面がシルバーの網目。アクセントカラーにエメラルドグリーンを使ったエレガントな印象のインテリア。
明るいグレーの寝椅子付きソファとグレーのラグをコーディネート。
ソファのコーナー部の背面に大きなシルバーのフロアランプをプラス。ランプはFLOSのARCO。
シンプルなグレーのソファと明るいグレーのラグをコーディネート。
ソファの前に、立体長方形のシルバーのコーヒーテーブルをプラス。薄いグレーの壁面に、グレーのマーブル柄の絵を飾った全く生活感が無いインテリア。
シルバーとゴールドをプラス
グレーの2人掛けソファ、グレーのラグ、暗い青の無地クッション2個をコーディネート。
ソファの前に、シルバー脚のゴールドのトレイテーブルをプラス。ダークな青の無地クッションをソファの上に2個並べ、高級な印象をアップ。
グレーの2人掛けソファと暗さの違うグレーを使ったダイヤ柄のラグをコーディネート。
ソファの前に側面がゴールドの花のような形をしたコーヒーテーブル、ソファの後ろにシルバーのフロアランプをプラス。ソファの上に黒の無地クッションと暗い赤紫の無地クッションを足して、おしゃれな印象をアップ。
明るいグレーのシンプルなフロアソファと黒・暗い青の縁取りの明るいグレーのラグをコーディネート。
ソファの前に、シルバー脚のグレーのトレイテーブル、黒の脚の黒のトレイテーブル、白の脚の白のトレイテーブルを並べ、ソファサイドに支柱が真鍮のシンプルなフロアランプをプラス。ラグとソファの後ろの絵の色使いを同じにしたセンスのあるインテリア。
いかがでしたか?
「グレーインテリアをハイグレードに」をテーマに解説しました。
主張しないメインカラーには、グレーの他にベージュやアイボリーなどもありますが、グレーが一番、色や素材との組み合わせ方で、変幻自在なインテリアを作れると筆者は考えています。
インテリアをグレーでまとめるだけで、上品・上質さは自然に生まれるので、₊αを何にするかが、腕の見せどころではないでしょうか。
このページではテイストに関係なく、グレーのインテリアを紹介しましたが、北欧に特化したインテリアを作りたい方は下記も参考にしてみて下さい。