床の色(フローリングの色)は、明るさや薄さの違いはあれど、茶系なのが一般的です。
しかし、数年前から、グレーやグレイッシュな鮮やかさの少ない木目の床柄バリエーションが増えてきており、見慣れない床の空間に「どんなインテリアにしたら良いか想像もつかない。」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
特に、リビングのメイン家具であるソファの色を選ぶ時、一般的な茶系の床なら合いそうな色が「くすんだ茶色やグレーの床だとどのように見えるのか?」と思われる方もおいらっしゃるでしょう。
このコラムでは、グレーやグレー系・スモーキー系・グレイッシュ系のフローリングとソファの色との相性を見ていき、BEST３や組み合わせない方が良い色を紹介していきます。
①無彩色のソファ
相性が良い理由は、
- 床柄と同様に彩度がない色なのでコーディネートがしやすい
- 明るい(床のグレーよりも薄いグレーのソファ)、暗い(黒や床のグレーよりも暗いグレーのソファ)など、明るさだけの組み合わせなのでミスマッチ感がない
からです。
薄いグレーのヘリンボーン床のリビングダイニングに、白っぽいグレーの２人掛けソファをコーディネート。
ソファ正面の壁を背に、グレーのテレビボードをレイアウト。ソファの前に、ホワイト×ブラックのパターン柄のラグを敷き、ブラックの箱みたいなデザインの木製長方形コーヒーテーブルを配置。ダイニングの家具は、ブラックとホワイト。床とソファを薄い色にして、黒をポイントで足し、開放感と高級感を演出した北欧スタイルのインテリア。
スモーキーな薄い茶色のフローリングのリビングに、グレーのベルベット製２人掛けソファをコーディネート。
ソファ正面にの壁を背に、くすんだ茶色の木目のテレビボードをレイアウト。ソファの下に、グレージュのラグを敷き、ブラック金属脚とブラック×グレーの大理石調天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブル、グレーのラウンジチェアを配置。くすんだ色と無彩色を組み合わせ、上品な印象の空間を演出したインテリア。
スモーキーな薄い茶色のフローリングのリビングに、暗いグレーの２人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、黒の線で菱形模様を描いた薄いベージュの大きなラグを敷き、ナチュラルブラウンのベンチのようなデザインの長方形コーヒーテーブルをレイアウト。壁にグレーの壁紙を貼り、ソファの上に、茶色っぽい赤の無地クッションやくすんだピンクの無地クッションを乗せて、温もりを足した北欧スタイルのインテリア。
グレーのフローリングのリビングに、暗めのグレーの２人掛けソファをコーディネート。
ソファ正面の壁を背に、ホワイト鏡面×ブラック鏡面のモダンなデザインのテレビボードをレイアウト。ソファの前に、ソファよりも明るいグレーのシャギーラグを敷き、グレーの木製パレットを2段積み重ね足元にキャスターをつけたヴィンテージ風の長方形コーヒーテーブルを配置。無彩色を中心にまとめ、静かで落ち着いた空間を演出した北欧スタイルのインテリア。
グレイッシュな薄い茶色のフローリングのリビングに、モダンなデザインのブラックの寝椅子付き２人掛けソファをコーディネート。
ソファ正面の壁を背に、ブラックの背の低いキャビネットとホワイト天板を組み合わせたテレビボードを配置。ソファの下に、ソファよりも薄い、白っぽいグレーのラグを敷き、ホワイトとブラックの大きさと高さが違う丸型コーヒーテーブルを2台配置。床だけを木目にして、無機質な空間を演出したモダンスタイルのインテリア。
くすんだ薄めの茶色のフローリングのリビングダイニングの壁に沿って、ブラックレザーのコーナーソファをコーディネート。
キッチンと繋がる壁を背に、ダークブラウンの木目のテレビボードをレイアウト。ソファの下に、黒の線で菱形模様を描いた薄いグレーのラグを敷き、ダイニングスペースに、くすんだ茶色の木製長方形テーブル、くすんだ茶色の木とアイボリーのファブリック製座面を組み合わせたチェアを配置。鮮やかさの少ない木目を使って、落ち着きのある空間を演出したモダンスタイルのインテリア。
スモーキーな白っぽい茶色のフローリングのリビングに、ブラックレザーの２人掛けソファをコーディネート。
ソファ正面の壁に、ブラックのメタル調デザインのキャビネットとグレージュの石目柄の壁紙を組み合わせたテレビボードをレイアウト。ソファの前に、黒の小さめのラグを敷き、黒の長方形テーブルを配置。黒っぽい色の面積を多くして、重厚感のある空間を演出したインテリア。
グレーのフローリングのリビングに、ブラックの寝椅子付き３人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、スモーキーなベージュのラグを敷き、シルバー金属脚とホワイト×グレーの大理石調天板を組み合わせた丸型テーブルをレイアウト。ソファの後ろの壁を赤みがかったグレーのブロック調にして、黒×グレーの羽のようなアートをディスプレイ。無機質で生活感のないインテリア。
無彩色の中でホワイトは一番明るい色なので、グレーの床(グレイッシュな薄い茶色の床含む)とホワイトのソファでは、ホワイトのソファの方が明るい為、違和感のあるインテリアになりやすいです。
違和感をなくす方法としては、「ラグの色をソファと合わせずに、鮮やかさのない床よりも濃い色(黒・ダークグレー・黒っぽい有彩色など)にする」があります。
②暗めの寒色のソファ
相性が良い理由は、床柄と同様に温もりがない色なので違和感が出にくいからです。
グレーのフローリングの狭いリビングに、暗いブルーのベルベット製２人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、白っぽいグレーのラグを敷き、ナチュラルブラウンの木製長方形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファの上に、くすんだピンクのベルベット製無地クッションを2個置いて、エレガントな空間を演出したインテリア。
白っぽいグレーのフローリングのリビングに、くすんだ暗いブルーの３人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、くすんだ薄いブラウンのラグを敷き、キャスター付きのシルバー金属脚とガラス天板を組み合わせた丸型コーヒーテーブルをレイアウト。柱を茶系レンガ、オープンシェルフを艶消しシルバー金属にして、ヴィンテージ感のある空間を演出した北欧スタイルのインテリア。
くすんだナチュラルブラウンのフローリングのリビングに、黒っぽいブルーの２人掛けソファをコーディネート。
ソファとL字の凹んだ壁にダークブラウンのアクセントクロスを貼り、アクセントクロスと同じダークブラウンの木目のテレビボードをレイアウト。ソファの下に、薄いグレーのラグを敷き、ゴールド金属フレーム脚とガラス天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルを配置。テーブルと同じゴールド金属フレーム脚とグレージュレザーの座面を組み合わせたアームチェアやラウンジチェアを置いて、高級感と優雅な印象の空間を演出したインテリア。
スモーキーなナチュラルブラウンのヘリンボーン床のリビングに、黒っぽいブルーの２人掛けソファを対面式にコーディネート。
壁を背に、濃いめの茶色の木目のサイドボードをレイアウト。ソファ同士の間に、アイボリー×グレー×ブラックのヴィンテージな幾何学模様のラグを敷き、ブラック金属フレーム脚と黒っぽいダークブラウンの木製天板を組み合わせた丸型コーヒーテーブルを配置。ソファとL字の壁に、コーヒーテーブルと同じ明るさの木目のテレビボード、ソファの上に、鮮やかなオレンジ色の無地クッションを置いて、華やかさと暖かさをプラスしたインテリア。
明るい(薄い)ブルーは氷のような冷たさのある白っぽい色なので、冷たい印象のグレーの床や鮮やかさが少ない薄い茶色のフローリングと相性は良いです。明るい(薄い)ブルーのソファをコーディネートする時は、鮮やかさが少なめの色を選ぶとマッチします。
また、鮮やかなブルーは、彩度のないグレーの床や彩度が低いグレイッシュな薄い茶色の床と鮮やかさが異なる為、違和感が出やすいです。
③暗い色の暖色のソファ
相性が良い理由は、床柄と反対で温もりのある色なので違和感が出にくいからです。
グレーの床のリビングに、モダンなデザインの暗めの赤の寝椅子付き２人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、赤の線×グレーの幾何学模様のラグを敷き、ブラック金属の網目模様の脚とブラック天板を組み合わせた丸型コーヒーテーブルをレイアウト。ソファ背面に、黒の額縁に入れたカラフルなアートを飾り、隣に黒のフロアランプを置いて、砕けた印象をアップしたインテリア。
グレーのフローリングのリビングに、くすんだ赤のコンパクトな２人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、くすんだ薄いベージュのラグを敷き、ブラウンの金属脚とホワイト×グレーの大理石調天板を組み合わせた丸型コーヒーテーブルをレイアウト。ソファ以外を白っぽい淡い配色にして、ナチュラルな空間を演出したインテリア。
白っぽいグレーのフローリングのリビングに、オレンジっぽい暗めの赤の２人掛けソファをコーディネート。
ソファの斜め前に、暗いグレーのファブリック製ラウンジチェア&オットマンをレイアウト。余計な家具を置かずに、静けさと温もりのある空間を演出したインテリア。
スモーキーな薄い茶色のフローリングのリビングダイニングに、茶色っぽい暗い赤の寝椅子付き２人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、くすんだピンク×グレー×薄いグレーのラグを敷き、茶色の丸型木製コーヒーテーブルをレイアウト。ソファの隣のダイニングスペースに、ナチュラルブラウンの木製長方形テーブルと暗いグリーンの木製チェアを配置。相性の良い「赤×緑」を暗い色で組み合わせ、リラックス感と落ち着きのある空間を演出したインテリア。
暗い赤のソファと同様に、ピンクの温もりを強調したインテリアになり、キュートな空間に。グレーとピンクは、両方ともエレガントな印象をもたらす色なので、フェミニンなインテリアを作りたい時に、おすすめの組み合わせです。
④濃いブラウンのソファ
相性が良い理由は、「無機質な印象の床」と「親しみがあり、リラックス感を生むソファ」と正反対なので、マッチしやすいからです。
グレーのフローリングのリビングに、濃いブラウンレザーの寝椅子付き２人掛けのソファと２人掛けソファをL字にコーディネート。
ソファの前に、ブラックの木製脚とガラス天板を組み合わせた三角形コーヒーテーブルをレイアウト。大きな窓の前に、凹んだ壁を立て、ダークブラウンの木目のテレビボードを配置。ブラックレザーのイームズラウンジチェア&オットマンを置いて、重厚感と落ち着きのある空間を演出したインテリア。
スモーキーな薄い茶色のフローリングのリビングダイニングに、ダークブラウンレザーの３人掛けソファをコーディネート。
ソファ正面の壁に、ダークグレーのタイルとアクセントクロスを貼り、ダークブラウンの木目のテレビボードをレイアウト。ソファの下に、薄いベージュのラグを敷き、ダークブラウンの木と赤みがかった濃いグレーの座面を組み合わせたアームチェアを配置。ダイニングスペースの家具は、ダークブラウンの木製丸型テーブル・ホワイトのチェア・ダークグレーのラグ。暗い色を多く配色した高級感のあるインテリア。
グレーのフローリングのリビングに、濃いめのブラウンレザーの４人掛けソファと２人掛けソファを対面式にコーディネート。
ソファの下に、白っぽいベージュの大きなラグを敷き、ダークブラウンの木製丸型テーブル、ベージュ×ブラウンのカウハイドの座面のベンチをレイアウト。家具・照明器具・カーテンラグを明るさの違うブラウン系でまとめたリラックス感のあるインテリア。
白っぽいグレーのフローリングのリビングに、くすんだ暗いブラウンの２人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、ブラック金属脚と白っぽい茶色の木目の箱型天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルをレイアウト。テーブルの隣に、白っぽいグレーの丸みのあるラウンジチェアを配置。ソファだけを濃い色にした解放的なインテリア。
グレーの床が冷たい雰囲気、ベージュ(白っぽい茶色)のソファが暖かい雰囲気と正反対の性質な上、両方とも薄い色なので、ミスマッチな空間になりがちです。
- 床以外の色をベージュに統一する
- ベージュをくすんだ色(グレーに近い色)
のどちらかにすることで、まとまりのあるインテリアになります。
⑤紫のソファ
相性が良い理由は、「グレーの床柄のエレガントさと紫の高貴な印象がマッチしやすい」からです。
薄いグレーの床のリビングに、濃い紫の２人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、白っぽいグレーのラグを敷き、透明素材の長方形コーヒーテーブルをレイアウト。短い方の壁をグレーのコンクリート調×薄い茶色の木目にしてテレビをハンギング。グレーや薄い茶色のありきたりな色の中に、個性を演出する紫のソファを置いて、おしゃれな印象をアップしたインテリア。
薄いグレーのフローリングのリビングに、白っぽい紫の２人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、ブラウンのナチュラルな丸型ラグを敷き、ホワイトの丸型スツールテーブルをレイアウト。ソファとコの字にブラックのファブリック製アームチェア、ブラウンレザーの丸型スツールを配置。面積が大きな床・壁・ソファを白っぽい色にして、広々とした印象をアップしたインテリア。
くすんだ薄い茶色のフローリングのリビングに、黒っぽい紫の２人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、ブラック×ホワイトの幾何学模様のラグを敷き、ブラックの丸型コーヒーテーブルをレイアウト。コーヒーテーブルの隣に、ふかふかしたファブリックを使ったホワイトの丸型スツールを配置。高級感があり、フェミニンな印象のする北欧スタイルのインテリア。
スモーキーな薄い茶色のフローリングのリビングに、デザイン性の高い紫の２人掛けソファをコーディネート。
ソファ正面の壁に、ホワイトのテレビボードをレイアウト。ソファ背面の壁と窓側の壁に、赤紫・薄い紫・薄い青紫・薄い赤紫の壁紙を貼り、窓側に、ホワイトの引き出し付きキャビネットとウォールキャビネットを組み合わせたモダンなデザインのデスクを配置。L字に紫で配色し、個性的でセンスのある空間を演出したインテリア。
グレーの床やグレーっぽさのあるスモーキーな薄い茶色の床の空間に、どんな色のソファが合うか伝わったでしょうか。
筆者の一番のおすすめは、「紫のソファ」です。
紫は、普段頻繁に目にする色ではないので、とっつきにくい色ですが、
- 暖色でも寒色でもない為、どの季節にも合う
- 無機質なグレー・多少温もりのある木目のどちらにも合う
- 部屋の中にあるだけで、おしゃれな印象がアップして見える
などのメリットがあります。
「これまでインテリアの中の紫について考えたこともなかった」という方は、下記もご覧ください。
