インテリアの基本となる3つの色合いとそれぞれの空間のファブリックの色をベージュ系・グレー系でまとめたコーディネートを【インテリアの色合い完全版】初めてでも迷わない基本とコーディネート実例で紹介しました。
上記で仕様したカラーシミュレーションでは、色合いをわかりやすくするために、床の色と家具の色を全く同じ明るさにしました。
しかしながら、私達が家具を選ぶ時、色にしても柄にしても、床の色(木目)と完全に同じものを選ぶことはできません。これは、床材を作るメーカーと家具を作るメーカー(組み立て家具)が同じ材料を使って製品を作っているわけではないからです。
淡い茶色の木目と言っても、「赤みが強い」「白っぽい」「くすんでいる」「木目の流れ方が違う」など、微妙に違います。あくまで“似た感じ”で選んでいくことになります。
どうせ、同じにできないなら、いっそのこと家具の色を変えるコーディネートの仕方を検討してみるのも一つの方法です。
ベースとなる「「淡い」「中間」「濃い」の3つの色合い」と「ベージュ系・グレー系」と「「淡い」「中間」「濃い」の3つの家具色」の組み合わせ、18通りのコーディネートを見ていきましょう。
淡い色合いの家具色比較
淡い色合い(ベージュ系)
色合い:床=家具
色合い:床<家具
色合い:床<家具
淡い色合い(グレー系)
色合い:床=家具
色合い:床<家具
色合い:床<家具
淡い色合いの空間での家具色は、「中間の色合い」「濃い色合い」のどちらの場合も床色より暗く(濃く)なる為、開放的な印象が薄くなるものの、落ち着いた印象がアップして見えます。
「濃い色合いの家具」は、「淡い色の家具」よりも高級に見える為、濃い色合いの家具と組み合わせると空間全体の高級感がアップします。
「中間の色合いの家具」は、淡い色合いよりも温もりが出る色みなので、空間にリラックス感を出したい時におすすめのコーディネートです。
淡い色合いの空間+グレー系+淡い色合いの家具(壁面装飾含む)でコーディネートしたコンテンポラリースタイルのリビング。淡い色合いの木目装飾の隣に、薄いグレーの無機質な素材を足して非日常感をアップ。
淡い色合いの空間+グレー系+淡い色合いの家具でコーディネートしたコンテンポラリースタイルのリビング。黒やダークグレーを足してメリハリをアップし、高級な印象もプラス。
淡い色合いの空間+グレー系+中間の色合いの家具でコーディネートしたコンテンポラリースタイルのリビング。壁一面に木目家具をレイアウトし、リラックス感を演出。
淡い色合いの空間+グレー系+濃いの色合いの家具(キッチン)でコーディネートしたコンテンポラリースタイルのLDK。リビングから見えるキッチンのウォールキャビネットを濃い茶色の木目にすることで、落ち着きと高級感をアップ。
中間の色合いの家具色比較
中間の色合い(ベージュ系)
色合い:床>家具
色合い:床=家具
色合い:床<家具
中間の色合い(グレー系)
色合い:床>家具
色合い:床=家具
色合い:床<家具
中間の色合いの空間での家具色は、「淡い色合いの家具」の場合、床色よりも薄い家具が壁面に来る為、開放的な印象がアップします。「濃い色合いの家具」の場合は、床色より家具色が暗く(濃く)なる為、落ち着いた印象がアップして見えます。
“「淡い色合いの家具」で開放感を取る”か“「濃い色合いの家具」で重厚感を取るか”のどちらかの選択になります。
中間の色合い+グレー系+淡い色合いの家具でコーディネートしたコンテンポラリースタイルのリビング。ブルーやピンクを足して、個性的でおしゃれな空間を演出。
中間の色合い+グレー系+中間の色合いの家具でコーディネートした吹き抜けのあるエクレクティックスタイルのリビング。テーブルと食器棚を使い古した感のあるデザインで統一し、落ち着きのある空間を演出したインテリア。
中間の色合い+グレー系+濃い色合いの家具でコーディネートしたエクレクティックスタイルのリビング。棚板だけをダークカラーにして、背の高い家具の圧迫感を少なめに。DIYっぽいデザインの家具を使った、ごちゃつきのあるインテリア。
濃い色合いの家具色比較
濃い色合い(ベージュ系)
色合い:床>家具
色合い:床<家具
色合い:床=家具
濃い色合い(グレー系)
色合い:床<家具
色合い:床<家具
色合い:床=家具
濃い色合いの空間での家具色は、「淡い色合い」「中間の色合い」のどちらの場合も床色より明るく(薄く)なる為、開放的な印象がアップして見えます。
落ち着いた印象にしたい場合は「中間の色合いの家具」、ナチュラル感があり広々とした印象にしたい時は「淡い色合いの家具」を選定しましょう。特に、壁を背に配置する食器棚・本棚・テレビボード・サイドボードは、壁面(壁紙)の色に合わせて薄い色にすると、存在感が薄くなり、開放感がアップして見えます。
濃い色合いの空間の窮屈な印象を消したい時におすすめのコーディネートです。
濃い色合い+ベージュ系+淡い色合いの家具でコーディネートしたモダンスタイルのオープンリビング。淡い木目と淡いベージュで優しく、心地良い空間を演出。
濃い色合い+グレー系+淡い色合いの家具でコーディネートしたリビング。ホワイトのモールディング腰壁と淡い水色の壁紙を組み合わせた壁にして、広々とした印象をアップ。
濃い色合い+グレー系+中間の色合いの家具をコーディネートしたコンテンポラリースタイルのリビング。寒色のアクセントを加えて温もりを少なく、すっきりとした印象に。
濃い色合い+グレー系+中間の色合いの家具をコーディネートしたモダンスタイルのリビング。無機質な素材と木目を組み合わせたトレンド感のあるインテリア。
濃い色合い+ベージュ系+濃い色合いの家具をコーディネートしたコ北欧スタイルのリビング。腰から下のダークカラーがクラシックで落ち着きのある空間を演出。
基本的な3パターンの色合いの空間の家具色を変えると、インテリアの雰囲気が変わるのが伝わったでしょうか。
テレビボード・本棚・オープンシェルフ・食器棚など、壁を背にして置く家具の色は
- ①床と明るさを揃える
- ②壁と明るさを揃える
のどちらかを優先して決めます。
明るさや広さを重視したインテリア空間を作りたい場合で、壁色がホワイトの場合は、ホワイト系や白っぽい淡い色の家具を選定すると家具の存在が目に入らず、広々とした印象になります。