ソファ・コーヒーテーブル・テレビボードとテレビだけを置いたリビングで過ごしていると、白い壁ばかりが目立ち、何だか殺風景と感じたことはないでしょうか。
インテリアをおしゃれに見せるテクニックに「絵(ポスター・写真含む)を飾る方法」があります。
絵(ポスター・写真含む)には、キャンバスタイプ・フレームに入れるタイプ等があり「高価そう」と思うかもしれませんが、フレーム(額縁)は、A3サイズまでなら100均(※ダイソーはA4までが100円)でも手に入れることができ、ニトリやIKEAなどのインテリアショップ系の通販でもA1サイズで3000円程度で手に入れることができます。
「絵を初めて壁に飾ることにした」という場合に、「どこに」「どんなレイアウトで」「どんな絵」を飾るのかのヒントになるリビング実例を紹介していきましょう。
絵を飾ることができるリビングの3つの場所
①床から天井まで見える壁
「ドアを開けた時正面に見える壁(壁①)」「掃き出し窓の横に残る縦長の壁(壁②)」など、床から天井まで丸々見える壁面(壁③)は、大型の絵(ポスター・写真含む)を飾るのに適した場所です。特に通路の正面、ドアの正面など“人が立つ”一から見える壁の目線の高さ(140~150cm)に絵を飾ると、おしゃれな印象がグンとアップします。
壁と通路を背にテレビボードと2人掛けソファをコーディネート。
掃き出し窓横からテレビボード側の壁の間に縦長の大きな絵を1枚ディスプレイ。取り付け位置は、壁の幅と高さの中心。キッチンから見える正面の壁に絵を飾って殺風景な雰囲気を無くしたインテリア。
腰窓と通路の間の壁に、くすんだオレンジ・くすんだ水色・くすんだ黄色・薄い茶色のB3程度のポスターを茶色の木製フレームに入れて田の字型(横2列縦2段)にディスプレイ。
床に直置きした観葉植物やサイドテーブルの高さとバランスを取り、殺風景な壁面をおしゃれにアレンジ。
キッチンとリビングの間にあるレンガ調の間仕切り壁に、A1サイズのヴィンテージなカラフルポスターを田の字型(横3列縦2段)にしてディスプレイ。
額縁の隙間を均等にして整然としたおしゃれなリビングを演出。
ソファの周りに通路スペースを取り、ソファ横の広い壁に6枚のモノクロポスターをランダムにディスプレイ。
人物や自然をテーマにした写真ベースのポスター。黒と薄い茶色の木のフレームをミックスして、北欧感を出したインテリア。
ソファの左右と後ろに通路スペースを取り、ソファ横の壁に6枚のモノクロポスターを横2列縦3段にディスプレイ。
アルファベットと人物のイラスト。繊細なデザインのアートを使って、さり気なく溶け込ませたインテリア。
リビングのソファ正面の長い壁に木々と海のカラー写真を1枚ディスプレイ。
写真の下、左側に茶色のバスケット(本や雑誌収納)、右側に茶色の木製チェアと黒のフロアランプをプラス。絵を飾った壁面の下に小ぶりな家具をレイアウトして、おしゃれ感をアップ。
掃き出し窓とL字に繋がった壁(コーナー)に、黒と白の額縁に入れたモノクロポスターを横2列、合計5枚ディスプレイ。
アートを天井近くから飾り、下の方を空けて、シルバーの金属チェア(ダイヤモンドチェア)とシルバーの金属脚とガラス天板を組み合わせたサイドテーブルをプラス。アートのサイズは、左側が上から下に向かってサイズアップ、右側は上から下に向かってサイズダウン。大きさがバラバラの額縁をアートの雰囲気を揃えることで、まとまりよくしたインテリア。
②ソファ周りの壁
壁を背にソファを配置している場合、背もたれの上から天井までの壁(壁④)は、アートを飾るのに最適な場所となります。飾り方には、残りの壁の高さを半分にした位置を中心とした「均等ディスプレイ」と絵を飾るのに最適な高さ(床から140~150cm)を基準としたギャラリー型ディスプレイ」の2つの方法があります。
リビングの長い方の壁を背に濃いグレーの3人掛けソファをレイアウトし、ソファの中心と残りの壁の高さの真ん中を基準にして、横長の大きなレトロポスターをディスプレイ。
アートはイタリアの映画ポスター。オレンジや黄色など、暖かい色を使ったアートを使って、温もりをアップ。
リビングの長い方の壁を背に薄いグレーの2人掛けソファをレイアウトし、ソファの中心から左右均等に、縦長の大きなモノクロポスターを2枚黒の額縁に入れてディスプレイ。
ポスターの真ん中を床から140~150cm基準にして配置。「左を黒が多め、右を白が多め」と配色を変えた、おしゃれなインテリア。
リビングの長い方の壁を背にホワイトレザーの2人掛けソファをレイアウトし、ソファの中心から左右均等に、縦長のモノクロポスターを2枚黒の額縁に入れてディスプレイ。
ポスターの中心が床から140~150cm、1人分のクッションの真ん中に来るように配置。葉っぱと植物のモノクロ写真を使って、無機質な北欧インテリアを演出。
壁と通路を背に、グレーのコーナーソファをコーディネート。
壁側のソファの背もたれの上に、同じ大きさのミュージシャンのポスターを3枚並べてディスプレイ。高さは、ポスターの中心が床から140~150cm、幅は中心寄りに左右の壁を均等に多く残した位置。ユニバーサルダウンライトでポスターに光を当て、効果的に演出。
壁を背に黒の2人掛けソファをコーディネート。
ソファの中心を基準に、大きさの違うポスターを3枚、串型にディスプレイ。高さは、ソファ上の壁の高さの中心を基準にして配置。同じデザインの額縁をサイズ違いにして、まとまりを演出したインテリア。
③テレビ周りの壁
テレビボードの上に液晶テレビを置いてリビングの上にレイアウトしている場合、液晶テレビの上から天井までの壁(壁⑤)が広く残ります。また液晶テレビの両端にも壁が残っており、この場所を絵を飾るスペースとして活用するアイデアです。
壁を背にダークブラウンの木目のテレビボードをコーディネート。
液晶テレビの高さの真ん中を中心にして、両側の壁に大きな縦長の海をテーマにしたポスターを1枚ずつディスプレイ。高さの中心は、床から140~150cm。テレビボードの両端の壁を有効活用したインテリア。
暗いグレーのアクセントクロス壁を背に、ダークブラウンの木目扉と黒の木を組み合わせたヴィンテージなテレビボードと液晶テレビをコーディネート。
液晶テレビの上を中心にして、両側の壁に小さめの横長の絵を上下に2枚ずつディスプレイ。黒っぽい壁に余白が多いホワイトの額縁を飾ることで、おしゃれ感がアップ。
壁を背に、明るい茶色のテレビボードと液晶テレビをコーディネート。
テレビボード+テレビの左右と上に、正方形の小さめのアートを黒の額縁に入れて等間隔にディスプレイ。似たような配色の絵を飾って統一感を出したインテリア。
腰窓を背に、明るい茶色の木目扉とホワイトの木を組み合わせたテレビボードと液晶テレビをコーディネート。
液晶テレビをコーナー寄りに配置し、腰窓と掃き出し窓の間の壁に、黒の額縁に入れた黒地にホワイト×淡いピンクのアートを1枚ディスプレイ。高さは、床から140~150cmを中心にして配置。サッシ、テレビ、フロアランプ、絵の色を同じ黒で統一し、まとまりを演出。
インテリアが劇的におしゃれに見える絵(ポスター・アート)の選び方
①家具の色と似た配色の絵
壁掛けテレビの周りに、高さが余り無い暗い茶色の木目の壁付け収納家具を高さを変えて4台コーディネート。
収納家具の上に、黒の額縁に入れたセピア色、黄色×茶色の絵をディスプレイ。絵と家具をさり気なく馴染ませて、おしゃれな印象をアップしたインテリア。
白っぽいベージュのソファの前に、茶色の木目の長方形コーヒーテーブルをコーディネート。
ソファの後ろの壁に、茶色の自然の絵(写真)を黒の額縁に入れてディスプレイ。「土の絵(写真)」と「木の家具」を組み合わせ、ナチュラルな印象をアップしたインテリア。
黒の2人掛けソファの前に、黒の金属脚とホワイト天板を組み合わせたシンプルな長方形コーヒーテーブルをコーディネート。
ソファの後ろの壁に、人物のモノクロアートをホワイトの額縁に入れてディスプレイ。「ホワイトと黒」の無彩色同士を組み合わせた初心者でも簡単に真似できるインテリア。
黒の2人掛けソファの前に、黒の木製円形コーヒーテーブルと赤・暗い赤の木製スツールをコーディネート。
ソファと対面に、灰みがかった水色の木製サイドボードを置き、上部に青と赤の横長のペイントアートを1枚ディスプレイ。寒色と暖色を組み合わせた、おしゃれなインテリア。
②クッション・ブランケットと似た色(同系色・類似色)の絵
壁を背にグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの上に灰みがかったブルー×ホワイト×薄い茶色の3色のストライプ柄のクッションを2個乗せ、ソファ上部の壁にグレー×薄い茶色の同じ大きさのヴィンテージなポスターを2枚、黒の額縁に入れてディスプレイ。主張が弱い色を配色した、くつろぎ感のあるインテリア。
壁を背に、白っぽいグレーの2人掛けフロアソファをコーディネート。
ソファの上に、灰みがかった白っぽい赤の無地クッションを2個乗せ、ソファ上部の壁に、グレー×ベージュの女性のポスターと灰みがかったピンクのインテリア写真を黒の額縁に入れてディスプレイ。グレイッシュな暖色を取り入れた、フェミニンな印象の北欧インテリア。
壁を背に濃い青の2人掛けソファをコーディネート。
ソファの中央にシルバー×水色の横長クッションを1個乗せ、ソファ上部の壁に、砂浜&海&青空の横長ポスターをホワイトの額縁に入れて1枚ディスプレイ。開放的な海を連想させる清々しい印象のインテリア。
壁を背に、グレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの上に赤みが強いピンクのベルベットクッションを乗せ、ソファ上部の壁に、黒×イエロー×ピンクのシンプルな絵を黒の額縁に入れてディスプレイ。コーヒーテーブルの上に積み重ねた本も、黒とピンクにした大人可愛いインテリア。
壁を背に濃いグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの中央にピンク×黒×オレンジのストライプ柄の横長クッションを乗せ、ソファ上部の壁に、アイボリー×ホワイト×赤×ピンク×オレンジ×黒の幾何学模様の絵を1枚ディスプレイ。目立つ色を効果的に取り入れたスタイリッシュなインテリア。
ホワイトのレンガ壁を背に、薄いグレーの2人掛けフロアソファをコーディネート。
ソファの上に赤の線が入った黒っぽいグレーのブランケットを綺麗に掛け、ソファ上部に壁に、赤の文字が入ったモノクロポスターを黒の額縁に入れて1枚ディスプレイ。無機質な無彩色と主張が強いカラフルな色をおしゃれにまとめた北欧インテリア。
③ソファ・チェア&クッションと似た色(同系色・類似色)の絵
リビングのコーナーにくすんだ水色×グレーのパターン柄のファブリックを使ったレトロなアームチェアをコーディネート。
チェアの上に暗い黄色の無地クッションとくすんだ黄緑×暗いオレンジ×くすんだ水色のパターン柄の横長クッションを乗せ、後ろの壁に水う色×イエロー×青の大きなヴィンテージポスターを黒の額縁に入れてディスプレイ。カーテンも絵やチェア&クッションと似た配色にして、まとまりのあるインテリアを演出。
壁を背にひじ掛けの無い赤の2人掛けソファをコーディネート。
ソファの上にグレーの無地クッションを2個乗せ、後ろの壁に、グレー×赤の女性のイラストを黒の額縁に入れて2枚ディスプレイ。狭いながらも赤を効果的に取り入れた、おしゃれなリビングインテリア。
④ソファやクッションの色と反対色の絵
薄いベージュの壁を背に、白っぽいグレーのエレガントな2人掛けソファをコーディネート。
ソファの上に、灰みがかった黄色の無地クッション・灰みがかったピンクの無地クッションを乗せ、ソファ上部の壁に水色・青を使った上品な絵をディスプレイ。派手過ぎないピンクを使った大人のインテリア。
壁を背に、灰みがかった暗い青のチェスターフィールドソファをコーディネート。
ソファの両端が最後になるように、シルバーの額縁に入れた同じ大きさのピンク×水色の小さめの絵を4枚綺麗に並べてディスプレイ。家具を暗い色でリッチに、絵を軽やかな色で開放的に演出したインテリア。
⑤アクセントカラーとなる絵
暖色のアクセントカラー
壁を背に暗いグレーの3人掛けソファをコーディネート。
ソファ上部の壁の中心に、赤紫×黄みがかったオレンジの縦長の油絵を1枚ディスプレイ。グレー×ホワイトのパターン柄のラグ、黒のキャスター付きのガラス製コーヒーテーブル、黒のラウンジチェアなど、無機質な無彩色でまとめたリビングを絵の色でセンスアップしたインテリア。
グレーのシンプルなコーナーソファ、白っぽい茶色のシャギーラグ、ダークブラウンのウッドパネルをコーディネートしたリビングに、ベージュ×ピンクの抽象的な大きな絵をホワイトの額縁に入れてコーディネート。
ソファの前に、ホワイト×グレーの大理石調のローテーブルを置き、ピンクの花をプラス。花と絵を同じ色にした、広々とした印象のインテリア。
暗く灰みがかった黄緑の壁のリビングに、グレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に黒っぽい茶色のラグを敷き、ダークブラウンの木目のテレビボードをプラス。テレビボードの右側の床から天井まである壁に、薄い黄色×黒のヴィンテージなポスターを黒の額縁に入れてディスプレイ。ポスターの前に黄色のファブリックチェアをレイアウトし、薄暗いインテリアに少しだけ陽気な雰囲気をアップ。
暖色&寒色のアクセントカラー
グレーの寝椅子付き2人掛けソファ、薄いグレーのパターン柄のラグ、茶色の木製円形コーヒーテーブル、黒レザーのラウンジチェアをコーディネートしたリビングの壁に、茶色の木製サイドボードをレイアウト。
サイドボードの上部に、少し暗い赤と少し暗い青の同じ大きさの幾何学模様の絵を2枚並べてディスプレイ。通路から見える正面の壁をスタイリッシュにした、生活感が少なめのインテリア。
グレーの壁を背にグレーの2人掛けフロアソファをコーディネート。
ソファの一人分の幅を中心にして、灰みがかった水色の地図(ポスター)と鮮やかな黄色の英字ポスターを黒の額縁に入れてディスプレイ。ソファ用クッションもくすんだ黄色、グレー×くすんだ水色のストライプ柄にして、カジュアルなまとまりのあるインテリアを演出。
中性色のアクセントカラー
黒のアクセントクロス壁を背に、ホワイトの2人掛けソファをコーディネート。
ソファ上部の壁に、ホワイト×グリーンの動きのある人物の絵を1枚ディスプレイ。ソファの上に少し暗い光沢のある黄緑の無地クッションを2個乗せ、絵と同系色で配色。生活感が出にくい無彩色と癒しのグリーンを組み合わせた、くつろぎ感のあるインテリア。
⑤狭いリビングには奥行きがある絵
「ソファから壁まで」「通路から壁まで」等、絵を飾る壁と見る位置が近いリビングに、迫力のある大きな絵を飾りたい時は、奥行きがある絵(ポスター・写真)を選ぶと圧迫感が出にくくなります。
ソファの後ろの壁に、海と空のモノクロ写真を黒の額縁に入れて1枚ディスプレイ。
ソファの後ろの壁に、建物と道路の横長のモノクロ写真を1枚ディスプレイ。
ソファの後ろのコーナーの壁に、並木道の絵をゴールドの額縁に入れて1枚ディスプレイ。
ソファ正面の茶系レンガ壁に、橋のモノクロ写真を1枚ディスプレイ。
ソファ後ろの壁に、芸術ホール(図書館?)のカラー写真を1枚ディスプレイ。
リビングの絵を飾る場所と選び方を紹介しましたが、少しはコツが掴めたでしょうか。
今回紹介した中で、筆者一押しの選び方は「②クッション・ブランケットと似た色(同系色・類似色)の絵」です。「絵とクッションカバー」「絵とブランケット」等、2か所に同じ色があるだけで、インテリアが一気にハイセンスな印象になります。
さらに、この2つは「絵の中身を変えるだけ」「クッションカバーを変えるだけ」で簡単に色を変えることができ、今までとは違う色でインテリアを作ることができます。
もう1つ言うと、絵の中身とクッションカバーはインテリの中でも低コストゾーンなので、「季節ごと」「飽きたら」「自分の中の流行」など頻繁に変えやすいのがメリットです。
インテリアテイスト別に絵を飾ったリビングインテリアを見たい方は、下記も参考にして下さい。