室内窓のメリット&設置場所の具体例20選&インテリア実例

「窓をとることができない暗い部屋ができてしまう。」
「間取りが縦長で一番北側にある部屋が暗くなりそう。」
「どの部屋も明るくしたい。」

室内に明るさが欲しい時、窓の数を増やしたり、窓を大きくしたり、壁の高い場所に窓を設置することが多いですが、窓をつけることができるのは外部に面する壁です。

しなしながら、間取りの関係上、全ての部屋に大きな窓をつけ、明るい部屋を実現することが難しい場合もあります。例えば、現在進行中の新築案件は、敷地の南北に、キッチン・ダイニング・リビングが並ぶ間取りです。北面と南面に窓がありますが、中央のダイニングには南北の窓から遠い位置にあり、窓を取ることができない為、薄暗い室内になっています。こんな場合に使える新たなインテリアアイテムが「室内窓」です。

また、室内窓は、「開放感のある吹き抜けのあるリビングに憧れるけど空調の効率を考えると諦めた方が良いかも。」といったような場合にも使えます。

インテリアの新しい形「室内窓」について詳しく見ていきましょう。

①室内窓ってどんな窓?

窓と言えば、家の内側と外部にあるものですが、室内窓は、部屋Aと部屋Bの間の壁、部屋と廊下の間の壁、ロフトと吹き抜けの間につける窓です。

例えば、対面キッチンによく使われる腰壁は、簡易的な開口部であるのに対し、室内窓は、開口部＋窓なので、ダイニング側から見た時に、壁に窓がついているような雰囲気になります。

キッチンとリビングダイニングの間のオープンな開口部。

キッチンとリビングの間の室内窓。

②室内窓のメリットとデメリット

②-①光を取り込む

部屋と部屋を繋ぐ壁に開口が無い場合や壁だけに囲まれた部屋は暗くなりがちです。壁の一部を窓にすることで、外部の光や隣の部屋の明るさを共有することができます。

キッチンとパントリーを繋ぐ壁の上部に背の低い室内窓を設置して、キッチン側の光をパントリー内に取り込んだ例。

テラス窓に面したリビングとベッドルームの間の壁の天井から上半分に室内窓を設置して、明るいリビング&ベッドルームを実現した例。

テラス窓に面した場所にリビング、リビングとダイニングキッチンの隣の角にベッドルームを作り、リビングとベッドルームの間に室内窓を設置して、明るいベッドルームを実現した例。

②-②風を取り込む

壁は、風を遮りますが、壁の一部に室内窓を取り付け、窓の一部を開閉できる仕様にすることで、窓の無い部屋にも風を送り込むことができます。

②-③空調の効率をアップ

吹き抜けリビングやロフトは、開放感がありますが、空調が人がいない場所まで届けてしまう為、効率が悪くなります。室内窓を設けることで、中二階の部屋やロフトに光を取り入れつつ、空調の無駄を省くことができます。

ダイニングキッチンとリビングのオープン開口。ダイニングキッチンの熱がリビングへ行ってしまう。リビングの冷えた空気や暖かな空気もダイニングキッチンに流れてしまう。

吹き抜けリビング＋ロフト。ロフト部がオープンになっている為、リビングの冷えた空気や暖かな空気が全てロフトに。

吹き抜けリビング＋ロフト。ロフト部の吹き抜け側の壁を室内窓(FIX＋開閉)にすることで、リビングの冷えた空気や暖かな空気が逃げるのを防ぐ。

②-④プライバシーが守られない

室内窓は外部に面する窓同様、壁となる部分にガラス(アクリル)のついた窓を入れることで光を室内に取り入れることを目的としています。その為、見られたく無い場所が他の部屋から目に入ってしまうというデメリットもあります。

ベッドルームと階段の間の壁に室内窓を設けた例。外部と階段の両方から光を取り入れた明るいベッドルームは、階段を登り降りしている時、丸見えになってしまうデメリットも。
室内窓をつける部屋、室内窓の高さに注意して使うようにしましょう。

③既製品の室内窓

室内窓には、ドアや収納建具のような既製品もあります。

③-①パナソニック室内窓

https://sumai.panasonic.jp/interior/shitsunaimado/
窓タイプのみ。

• サイズ：最小W536最大W2126 最小H405 最大H1151
• 窓のデザイン：FIX・突出し窓
• カラーバリエーション：オフブラック・ホワイト
• ガラスのデザイン：透明熱処理・カスミ・チェッカーアクリル・チェッカー熱処理ガラス・レイン熱処理ガラス・モール熱処理ガラス

③-②LIXIL室内用窓デコマド

https://www.lixil.co.jp/lineup/livingroom_bedroom/decomado/
「窓台設置」「床置設置」の２タイプ。片側がオープンのパーテーションにも使える。

• サイズ：最小W516最大W1688 最小H430 最大H1220※両壁収まりの場合
• 窓のデザイン：FIX・突出し窓
• カラーバリエーション：アイアンブラック・プレシャスホワイト
• ガラスのデザイン：透明・かすみ・エッチング・チェッカー・アンティーク・モール

④室内窓はどんな場所に使える?

「室内窓をどこに使うか」具体例を見ていきましょう。

④-①吹き抜け

④-①-①吹き抜けキッチン&リビング↔ロフト

キッチン・リビングを吹き抜け、ダイニングの上をロフトにして、ロフトと吹き抜けの間の背の高い壁に、ブラックのFIX室内窓を両側に1箇所ずつ、中央に両開き室内窓をコーディネート。

④-①-②吹き抜けダイニング↔ロフト

オープンキッチン上のロフトに、ミディアムブラウンの木枠のFIX室内窓と片開き室内窓をコーディネート。ロフト部に、コルビジュエのブラックレザーのLC4を置いて、くつろぎ場所に。

④-①-③玄関ホール(階段吹き抜け)↔リビング

玄関前の吹き抜け階段とリビングの間の壁に、グリーン×ホワイトのFIX室内窓をコーディネート。室内窓の周りに、ダークブラウンのタイルを貼ってヴィンテージ感を演出したインテリア。

④-①-④ダイニング↔吹き抜け

リビングダイニングを吹き抜けにして、2階の部屋との間の壁に、ブラックの丸型両開き窓を3箇所コーディネート。天井からホワイトのシャンデリアを吊り下げて、クラシカルな印象をアップしたエレガントなインテリア。

④-①-⑤リビング↔吹き抜け

吹き抜けリビングの隣に階段をつけ、中2階の部屋を作り、ホワイトの上げ下げ室内窓をコーディネート。

④-①-⑥キッチン↔吹き抜け

対面キッチンを吹き抜けにして、ロフトにブラック格子の室内窓をコーディネート。

④-②同じ階の部屋同士・部屋と空間

④-②-①階段↔リビング

リビング階段に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。階段の片方に窓をつけて階段の足元が明るくなるように工夫。リビング側は、室内窓を囲むように、ホワイトのオープンシェルフをレイアウトして、本をぎっしり収納。

④-②-②玄関前廊下↔リビング

玄関前廊下に、ホワイト扉の収納家具を置き、上部にFIX室内窓をコーディネート。隣のリビングの室内窓下にグレーの2人掛けソファをレイアウト。リビング側から廊下の壁に飾った3枚のアートが見えるように工夫したおしゃれなインテリア。

④-②-③ベッドルーム↔脱衣室

ベッドルームの隣に、バスルームを作り、間仕切り壁を背に、グレーのダブルベッドをコーディネート。ヘッドボードの上に、横長の室内窓をレイアウト。長細い部屋の上部に幅の広い室内窓を取り付けて開放感をアップしたインテリア。

④-②-④ベッドルーム↔ダイニングキッチン

テラス窓があるダイニングキッチンの隣にベッドルームを作り、ブラックの床から天井まである室内窓をコーディネート。外の光が寝室に届くようにレイアウトしたエレガントな北欧スタイルのインテリア。

④-②-⑤ベッドルーム↔リビング

外部に面した腰窓があるリビングの隣に、ベッドルームを作り、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。リビングとベッドルームの両方に外部の光が届くように工夫。ベッドルーム側にロールスクリーンを取り付けて、夜は、リビングの光を遮るようにした北欧スタイルのインテリア。

④-②-⑥ダイニング↔廊下

ダイニングと廊下の間に、ガラス付きの片引き戸を取り付け、控え壁に、ホワイトのFIX室内窓をコーディネート。引き戸を収納した時、戸のガラスの位置と室内窓が重なるように工夫したアイデアインテリア。室内窓の下にシルバーの3段ウォールシェルフを取り付けて、雑貨や本の収納として活用。

④-②-⑦ダイニング↔キッチン

キッチンとダイニングの間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。ダイニング側の壁に、薄いイエローの壁紙を貼り、ナチュラルブラウンの木目の付け梁・ダイニングテーブル・サイドボードをレイアウトして、ナチュラルな印象をアップしたインテリア。

キッチンとダイニングの間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。ダイニング側の室内窓の下に、ホワイトの収納家具をレイアウト。キッチン側の壁をスモーキーなグリーン、床をグレーのコンクリート調にして、隣と雰囲気を変えたインテリア。

キッチンとダイニングの間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。キッチン側の室内窓の下に、ホワイトの引き出しキャビネットとミディアムブラウンの木目天板を組み合わせたキッチン収納をレイアウト。ダイニング側の壁に、薄いグレー×白っぽいベージュのレンガ調壁紙を貼ってカフェっぽい雰囲気にしたインテリア。

④-②-⑧ダイニング↔リビング

ダイニングキッチンとリビングの間の間仕切り壁に、スモーキーなナチュラルブラウンのヴィンテージな木枠のFIX室内窓をコーディネート。キッチン側の室内窓の下に、ブラック×ホワイト×グレーの幾何学模様のラグを敷き、シルバー金属脚とホワイトの丸型天板を組み合わせたダイニングテーブル、ブラックスチールのダイニングチェアをレイアウト。室内窓を活用して窓辺にあるダイニングのような雰囲気を演出した北欧スタイルのインテリア。

ダイニングキッチンとリビングの間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。ダイニング側の室内窓の下に、明るいミディアムブラウンのヴィンテージな木製サイドボードをレイアウト。リビング側とダイニング側の両面の光をそれぞれの空間に取り入れた、明るくクラシカルな印象のインテリア。

④-②-⑨キッチン↔廊下

キッチンと廊下の間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。キッチンの左右を本物の窓と室内窓にして、圧迫感を少なくしたインダストリアルスタイルのインテリア。

キッチンと廊下の間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。キッチン・リビング・ダイニングをテラスに面する場所にレイアウトし、廊下の壁に、室内窓をつけることで、暗くなりがちな廊下を明るくしたインテリア。

④-②-⑩キッチン↔個室

個室とキッチンの間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。キッチン側は、室内窓の下に、ナチュラルブラウンの縦木目キャビネットとホワイトカウンターを組み合わせた壁付L型キッチンをレイアウト。キッチンの両側から光を取り入れて、明るく暖かな雰囲気を演出したインダストリアルスタイルのインテリア。

④-②-⑪階段↔階段

階段と階段の間の間仕切り壁に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。廊下側に、ブラックのガラス格子付きドアをレイアウト。階段を吹き抜け仕様にしないことで、それぞれの階の熱を逃がさないように工夫したインテリア。

④-②-⑫ベッドルーム↔ダイニング

ダイニングとベッドルームとの間の壁に、ナチュラルブラウンの木枠のFIX室内窓と引き違い室内窓を上下にコーディネート。両方とも天井を高くして、ホワイトと白っぽい茶色で配色し、開放感を出したインテリア。

④-②-⑬キッチン↔ワークスペース

天井が高いキッチンとワークスペースの間に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。ワークスペース側は、室内窓の下に、ヴィンテージなミディアムブラウンの木製デスクをレイアウト。キッチンの天窓からの光をデスク前に取り込んだインテリア。

④-②-⑭リビング↔ワークスペース

リビングとワークスペースの間に、ナチュラルブラウンの木目のFIX室内窓をコーディネート。ワークスペース側にリビングのテラス窓からの光、リビング側にワークスペースの腰窓からの光を取り入れて、それぞれの部屋を明るくした北欧スタイルのインテリア。

リビングとワークスペースの間に、ブラックのFIX室内窓をコーディネート。ワークスペース側の壁に、ダークグレーの壁紙を貼り、室内窓の下に、濃い茶色の一枚板カウンターデスクをレイアウト。リビング側からの光を取り入れ、デスク周りを明るくした、かっこいいインテリア。