インテリアスタイルの中で、ここ何十年と人気の北欧テイスト。
北欧インテリアの特徴は
- ナチュラル
- 親しみやすい
- 寒暖のバランスが取れている
- 心地よく感じる
等です。
北欧インテリアを作りたい場合、“北欧デザイン”、“北欧カラー”、“北欧スタイル”など頭に「北欧」と入ったソファや家具から選んでいこうとする方もいらっしゃいますが、大事なのは、空間の雰囲気作りです。
先述したような特徴の北欧インテリアを作るには、まず、カラーコーディネートから考えるとスムーズに計画が進みます。
極端に言えば、空間の雰囲気を北欧っぽくすることができれば、家具のデザインがモダンやヴィンテージであっても上手く馴染みます。
北欧と言えば、カラフルな色を使ったコーディネートもありますが、このページでは、家具の木目やソファ・ラグ・カーテンのファブリックの色で誰でも簡単に見つけることができる定番カラー3色を使った北欧インテリアを紹介していきましょう。
【定番北欧カラー3色コーデ①】無難なカラー3色
ホワイト・グレー・ブラック・ベージュ・ブラウンの中から3色選んでコーディネートします。(ホワイト・グレー・ブラックの中から2色を組み合わせたコーディネートは「【定番北欧カラー3色コーデ③】無彩色のうち2色と無難色1色の3色」で解説します。)
グレー×ベージュ×ブラウン
ナチュラルブラウンのフローリングと薄いグレーのアクセントクロスのリビングに、グレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ソファと同じ明るさのグレーのラグを敷き、薄い茶色の木製脚とグレー×ホワイトの大理石調天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルをレイアウト。コーナーに明るい茶色の木を使った天井まであるオープンシェルフ、窓の前に、薄いグレーの丸みのあるファブリック製ラウンジチェア2脚を配置。グレーを多く配色して、冷たい雰囲気を出し、木目の温もりを強調したインテリア。
グレージュのフローリングと濃いグレーのアクセントクロスのリビングに、ベージュの2人掛けソファを2台、L字にコーディネート。
ソファの前に、毛足の長いベージュのラグを敷き、ブラック金属脚と薄い茶色の木製天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルをレイアウト。窓横の壁を背に、コーヒーテーブルと同じ配色のテレビボードを配置。ソファの上に、赤みが強い暗めのブラウンの無地クッションを乗せて、落ち着きをプラスしたインテリア。
ホワイト×ベージュ×ブラウン
ミディアムブラウンのフローリングのリビングに、ナチュラルなデザインのホワイトの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、ミディアムブラウンの木製脚とナチュラルブラウンの木製トレイを組み合わせた丸型コーヒーテーブルをレイアウト。ソファとL字の壁に、ホワイト×茶色の木目の天井まである収納家具を配置。カーテンとラウンジチェアをベージュ、テレビボードをホワイトにして全体的に調和を取ったインテリア。
ナチュラルブラウンのフローリングとベージュの天井のリビングに、白っぽいベージュの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ブラックの菱形模様が入ったベージュのラグを敷き、くすんだ薄い茶色のナチュラルな丸型スツールテーブルをレイアウト。ソファと対面に、ホワイトのテレビボードを配置。壁と天井をベージュにして、暖かく優しい空間を演出したインテリア。
ベージュ×ブラウン×ブラック
ミディアムブラウンのヘリンボーン床のリビングに、ベージュの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ベージュのラグを敷き、明るいブラウンの木目の楕円形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファと対面に、ダークブラウンの木と暗めのブラウンレザーの座面を組み合わせたアームチェアを配置。ソファの上に、ブラックの無地クッションを乗せて、高級感をアップしたインテリア。
ミディアムブラウンのフローリングのリビングに、ブラウンレザーの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ブラックの菱形模様が入ったベージュのラグを敷き、ブラックの四角い金属脚とミディアムブラウンの木製天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファの上のラグとラグの上のクッションでふかふかした素材を足して、暖かな印象をアップしたインテリア。
北欧らしさを出すポイントは「ナチュラルな雰囲気を崩さないこと」です。
ブラックを多くし過ぎるとモダン寄りのインテリアになってしまうので、ブラックを使う時は、ソファ・テーブル・テレビボードといった大型家具ではなく、クッションや家具の脚、華奢なデザインの照明器具などに取り入れるようにしましょう。
【入門編保存版】心地良い北欧インテリアの基本と実例41選
【定番北欧カラー3色コーデ②】無彩色3色
ホワイト・グレー・ブラックの無彩色だけでコーディネートします。
ホワイト×グレー×ブラック
ホワイトのフローリングとグレーの壁紙をコーディネートしたリビングに、ブラックの2人掛けソファをコーディネート。
ドア・ドア枠・巾木・廻り縁・窓枠・サッシ色はホワイト。ソファの下に、ホワイト×グレーのパターン柄のラグを敷き、ブラックの丸型コーヒーテーブルをレイアウト。ウォールランプとアート用額縁をブラックにしてポイントを加え、天井からホワイトのファブリック製シェードのペンダントライトを1灯ハンギング。ソファと対面のチェアで、くすんだ茶色や暗い茶色を加えて、高級感のある空間に、温もりを少しだけ足したインテリア。
ミディアムブラウンのフローリングとホワイトの壁、グレーの天井のリビングダイニングに、ブラックの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、白っぽいグレーのラグを敷き、ホワイトの高さ違いの長方形トレイテーブルを2台並べてレイアウト。リビングの端っこに、ホワイトの背の高いオープンシェルフ、ダイニングスペースに、グレーの長方形テーブル、茶色の木製脚とグレーのファブリック製座面を組み合わせたチェアを配置。「リビングをブラック×薄いグレー×ホワイト」、「ダイニングをグレー」とそれぞれの空間で配色を変えたインテリア。
- ブラックを多く使うと高級感がアップして見える
- グレーを多く使うと上品な印象がアップして見える
- ホワイトを多く使うと清潔感や開放感(広々)見える
といったように、どの色を多くするかで同じ部屋でも印象が違って見えます。
無彩色(モノトーン)でまとめた空間は、無機質な印象がする為、観葉植物を足して、生命力を加えましょう。
【定番北欧カラー3色コーデ③】無彩色のうち2色と無難色1色の3色
ベージュやブラウン(木目含む)を加えることで、【北欧カラー3色コーデ②】無彩色3色の冷たさや無機質な印象が少なくなり、心地よく感じるインテリアになります。
ホワイト×グレー×ベージュ
明るい茶色のフローリングのリビングダイニングに、ナチュラルなデザインの薄いグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、濃いベージュのラグを敷き、くすんだ薄いブラウンの丸型スツールテーブルをレイアウト。ソファ正面に、ミディアムブラウンの木目キャビネットとホワイト扉を組み合わせたテレビボードを配置。ダイニングスペースに、ホワイトの木製脚とガラス天板を組み合わせた丸型テーブル、薄い茶色の木製脚とグレーのファブリック製座面を組み合わせたチェアを置き、リビングとダイニングで配色を変えたインテリア。
ミディアムブラウンのヘリンボーン床のリビングに、ベージュの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、グレーのヴィンテージなオリエンタルラグを敷き、ゴールド金属脚とホワイト天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファの上に、グレーの無地クッションとブランケット、ラグの端っこにグレーのニットスツールを置いて、無機質な印象をアップしたインテリア。
ホワイト×グレー×ブラウン
ミディアムブラウンのフローリングのリビングに、ホワイトの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、グレーのラグを敷き、ブラック金属脚とホワイト×グレーの大理石調天板を組み合わせた背の低い丸型コーヒーテーブルを2台レイアウト。ソファと対面に、ブラウンの木とグレーのファブリック製座面を組み合わせたアームチェア2脚、ソファとL字の壁を背に、茶色の木目キャビネットとナチュラルブラウンの扉を組み合わせたサイドボードを配置。ホワイトを多く配色して、すっきりとした印象をアップしたインテリア。
ダークブラウンのフローリングと薄いグレーの壁紙のリビングに、オフホワイトの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、グレーのラグを敷き、グレーの正方形トレイテーブルをレイアウト。ソファの上に、濃いブラウンの無地クッションを乗せ、ソファ背面の腰窓に、赤みが強い薄いブラウンのカーテンをハンギング。カーテンとクッションで暖かな印象を足したインテリア。
ホワイト×ブラック×ベージュ
ナチュラルブラウンのヴィンテージなフローリングのリビングに、濃いベージュの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ブラウン×グレー×ホワイトのカウハイドラグを敷き、透明な長方形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファと対面に、ホワイトレザーのイームズラウンジチェア&オットマンを配置。暖炉がある短い壁にL字にブラックのアクセントクロスを貼り、間接照明入りのナチュラルブラウンの木製3段ウォールシェルフを取り付け、暖かな雰囲気をアップしたインテリア。
ホワイトの床のリビングに、ブラックのコーナーソファをコーディネート。
ソファの下に、ブラックの菱形模様が入ったベージュのラグを敷き、ブラック金属脚とホワイトの大理石調天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファと対面の壁に、モダンなデザインのホワイトのテレビボードをハンギング。ブラックを壁に沿って配色し、圧迫感を少なくしたインテリア。
ホワイト×ブラック×ブラウン
ナチュラルブラウンのフローリングのリビングに、ブラックのコーナーソファをコーディネート。
ソファの下に、ブラックの点線でギザギザ模様を描いたオフホワイトのラグを敷き、ダークブラウンの木製長方形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファの隣に、ブラックの木目の背の高い扉付きの収納家具、ソファの斜め前に、薄い茶色の木製チェアを配置。ブラックを多く使って重厚感をアップしたインテリア。
白っぽいナチュラルブラウンのフローリングのリビングダイニングに、ホワイトの3人掛けフロアソファをコーディネート。
ソファの下に、ブラック×グレーのカジュアルなボーダー柄のラグを敷き、薄い茶色の木製脚とブラック天板、ホワイト天板を組み合わせた丸型コーヒーテーブルを2台並べてレイアウト。ソファとコの字に、薄い茶色の木とオフホワイトのファブリック製座面を組み合わせたアームチェア、ソファ背面のダイニングスペースにミディアムブラウンの木製長方形テーブルと木製チェアを配置。ダイニングは木製家具を多く置いて暖かく、リビングは無機質な無彩色を多く使ってスッキリと見せたインテリア。
グレー×ブラック×ベージュ
グレージュのフローリングのリビングに、ベージュの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、グレーのラグを敷き、ブラックの丸型コーヒーテーブルをレイアウト。ソファと対面に、薄い茶色の木製脚とブラックのファブリック製座面を組み合わせたチェア2脚、窓下に、薄い茶色の木製ベンチを配置。ソファの上に、ブラックの無地クッションとブランケットを乗せて、高級感をアップしたインテリア。
薄めのブラウンのカーペット床のリビングに、濃いベージュの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ベージュ×グレーの幾何学模様のラグを敷き、透明な長方形コーヒーテーブルをレイアウト。寝椅子の前に、薄い茶色の木製脚とグレーのファブリックを組み合わせたチェアを配置。ソファの上に、ブラックの無地クッションとブランケットを乗せ、テーブルの上に、ブラックの雑貨を置いて、大人っぽい印象をプラスしたインテリア。
ナチュラルブラウンのフローリングのリビングに、グレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、グレーのラグを敷き、ナチュラルブラウンの木目の丸型コーヒーテーブルとブラックの木製長方形コーヒーテーブルを並べてレイアウト。ソファの上に、ブラックの無地クッションを乗せ、ソファと窓の間に、ブラック金属のフロアランプを配置。ブラックをポイントで取り入れ、グレーを多く使ってナチュラルで上品な空間を演出したインテリア。
ミディアムブラウンのヘリンボーン床のリビングに、グレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ベージュのラグを敷き、ゴールド金属フレーム脚とブラック天板を組み合わせた丸型コーヒーテーブルをレイアウト。コーナーを背に、ゴールド金属脚とくすんだベージュのファブリック製座面を組み合わせたエレガントなアームチェア、ソファと対面の壁に、ブラックのテレビボードを配置。リビング中心に淡い色を配色して、広々とした空間を演出したインテリア。
グレー×ブラック×ブラウン
白っぽいグレージュのフローリングのリビングに、ダークグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、薄いグレー×ブラックのシェブロン柄のラグを敷き、ブラック金属と薄い茶色の木製天板を組み合わせたミニサイズのサイドテーブルをレイアウト。ソファと対面に、ダークブラウンの木目のテレビボードを置き、窓にブラウンのカーテンをハンギング。天井にブラックのダクトレールを取り付け、ブラックのスポットライトを下げ、ソファの隣に、ブラック金属のフロアランプを配置。木目を暗めの茶色にして、ブラックをポイントで加え、かっこいい空間を演出したインテリア。
グレーのタイル床のリビングに、ブラウンレザーの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に、ダークグレーのラグを敷き、ブラック金属フレーム脚と暗いグレーのコンクリート調天板を組み合わせた長方形コーヒーテーブルをレイアウト。ソファ正面の壁に、薄い茶色の縦木目扉の箱型テレビボードをハンギング。テレビボードの下の収納カゴをグレー、ソファの隣のオープンシェルフをブラックにして、生活感を少なめにしたインテリア。
ホワイト・グレー・ブラックの無彩色の中から2色、ベージュ・ブラウンの中から1色を選ぶだけなのでコーディネートが簡単です。
6パターンの組み合わせのうち、ホワイト・薄いグレー・ベージュでまとめた空間は、どれも淡い色なので「ナチュラルで広々と見える」効果がありますが、ホワイトの割合が多過ぎると「寒々しく感じる」というデメリットもあります。
(ホワイトが多い為、寒々しく見える。)
また、グレーには、黒っぽいグレーと白っぽいグレーがあり、黒っぽいグレーとブラックにベージュまたはブラウンを組み合わせると、「高級感や重厚感がある」反面、北欧インテリアの特徴である「ナチュラル感や温もりが少なく見えてしまう」というデメリットがあります。
(黒っぽいグレー×ブラック×ブラウンのリビング。北欧インテリアに見えるのは壁紙の色の効果によるもの。)
このように、それぞれのカラーコーディネートには一長一短があります。
「どんな空間を求めているのか」を吟味して色選定をするようにしましょう。
北欧カラー3色を使った定番のカラーコーディネートの仕方を3つ紹介しましたが、参考になったでしょうか。
「2つの色を組み合わせるのは簡単だけど、3つに増えると何と何と何を使えば良いか混乱してしまう。」
こんな場合でも、色をきちんと整理してから3つをチョイスすれば、誰でも簡単に北欧らしいインテリアを作ることができます。
このページでは、ブルー・イエロー・グリーンなど、北欧インテリアでよく見かける色を取り入れない、いわゆる“無難カラー”ばかりを取り上げました。
次回は、寒色・暖色・中性色といった○色と認識できる色も取り入れた北欧カラー3色の組み合わせを紹介します。