部屋の中にポツンと存在するテーブルやキャビネット、壁に取り付けたウォールシェルフは、雑貨を集めたディスプレイスペースを作るのに最適な場所です。
インテリアディスプレイをする時、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。
インテリアディスプレイの「高さ」に気をつける
目線の高さ
ディスプレイは、目線に合わせて作るのがポイントです。
「ソファに座っている時」「椅子に座っている時」「立っている時」では、目線の高さが違います。
また、目線の高さは、玄関>ダイニング>リビング>寝室の順で低くなります。
「座ったら見えない」「立った時視界に入らない」といったことがないように「どの位置から見て素敵に見えるか」を考えてディスプレイスペースを作りましょう。
寝室は、立った時に見える位置(入口から一番最初に見える壁の立った時の目線の位置)とベッドサイドの両方をディスプレイすると、おしゃれな印象がアップします。
飾る物の高さ
雑貨や写真、花、観葉植物など、ディスプレイスペースに飾る物は、様々な種類がありますが、同じ高さのものを集め過ぎないのがポイントです。
インテリアで「揃っていること」は、整然とした雰囲気を作り出しますが、ディスプレイの場合は、揃ってしまってることで、どこに目をやって良いかわかならくなる、つまり、視点がぼけてしまうのです。
これは、次に紹介する「飾り方」とも関係してくる重要なポイントです。
飾りたいものの高さが足りない場合は、本を何冊か重ねて台にして、高く見せる方法もあります。
インテリアディスプレイの飾り方の基本
ディスプレイ初心者は手当たり次第に雑貨を並べてしまいがち。
先に「バランスの取り方」「頂点」「三角形」を考えましょう。
この3点を考えることで、何を飾り、何を省き、何が足りないのか、が見えてきます。
シンメトリー
シンメトリーは、左右対称のデザインです。
「きっちり並んでいる」「整理整頓されている」という印象が濃いフォーマルスタイルです。
テーブルの真ん中を中心にして、両端に同じデザインの物をそれぞれ置きます。
アンシンメトリー
シンメトリーの反対のアンシンメトリーは、ディスプレイスペースを左右に分け、右と左で別々の飾り方をします。
右と左にそれぞれ塊を作り、飾る物の種類を変えたり、色を変えたりしてディスプレイします。
アンバランスさが砕けたカジュアルな雰囲気を生み出します。
左側:芸術性があるもの、右側:観葉植物。
左側:動物、右側:鳥。
三角構成
三角構成は、背が高い物を頂点にして、左右に背が低いものを飾る方法です。
三角形の頂点をディスプレイスペースの中心に置いた「二等辺三角形・正三角形」と、中心からずらした不等辺三角形があります。
前者は安定感あり、後者は頂点を構成するアイテムへの注目が高まります。
二等辺三角形・正三角形
中心と頂点が同じ位置なので、美しい見た目になります。
中央に大きなアートをディスプレイ。
中央にレモンを入れたガラス瓶をディスプレイ。
不等辺三角形
中心から頂点がずれていても、一番背が高い①に注目が集まります。
卓上ミラーを頂点に。
ブリキバケツに入れた花を頂点に。
紫陽花の花を頂点に。
ハンドトルソーを頂点に。
黄金比
一見バラバラに見えるディスプレイも黄金比の1:1.618を活用すると美しく見えます。
難しい数学みたいに考える必要はなく
- 三角形の頂点をディスプレイ幅の1:1.618の位置にもってくる
- 高さの違うアイテムを1:1.618の比率で飾る
など、飾る位置を決める時や高さのバランスを取る時に意識してみると良いです。
例)幅90cmのディスプレイスペースなら、端から34.3cmが中心。
ディスプレイ用テーブルの高さとフロアランプのテーブルから上の高さを1:1.618に。
まとまりのあるインテリアディスプレイを作るテクニック
好きな物を置けるだけ飾ったディスプレイは、統一感がなく、美しいとはかけ離れてしまいます。
「揃える」を意識して、ディスプレイを作ってみましょう。
色を揃える
飾る物の色を揃えるだけで、ごちゃごちゃした印象が解消します。
同じ色の物が2点以上あるとまとまりが出ます。
ブルーのガラス容器を3つディスプレイ。
ホワイトの花瓶を5つディスプレイ。
黒の本・黒のスピーカー・黒縁眼鏡をディスプレイ。
形を揃える
「四角いもの」はカチっとした印象、「丸みがあるもの」は柔らかい印象を演出します。
丸みのある雑貨を中心に、本や観葉植物とコーディネート。
素材を揃える
「木」「ガラス」「紙」「プラスチック」などインテリア雑貨の素材には様々な種類があります。
形が違っても素材が同じ物が2つ以上あれば、ディスプレイにまとまりが出ます。
重ねた本の上にガラスの置物。隣にガラスのテーブルランプ。
ゴールドのキャンドルホルダーとゴールドを使ったミニ彫刻とミニ双眼鏡。
テイストを揃える
同じショップで複数の雑貨を購入すると、テイストは同じになりやすいです。
モダン。
北欧。
アンティーク。
エレガント。
ヴィンテージ。
ナチュラル。
インテリアディスプレイにメリハリを作るテクニック
アートやミラーでフォーカルポイントを作る
背が低い雑貨を飾ると、視点が低くなりがちです。
また1点だけを飾る場合は、寂し気な雰囲気になってしまいます。
壁面に、アート・ミラー・時計を飾ることで、壁面も含んだディスプレイスペースにしましょう。
アート
六角形のオープンデザインのディスプレイラックに筒状のアイテムと本を飾り、上部にアートを1枚コーディネート。
アンティークな雑貨と本をディスプレイし、上部に抽象的なアートをコーディネート。
左にホワイトのテーブルランプ、ホワイトの鉢に入れた観葉植物、ホワイトのキャンドルを並べ、壁面の中心より右側にずらした位置にナチュラルなアートをコーディネート。
左に花・時計・石を飾り、壁のやや右上にモノクロ写真をコーディネート。
リビングテーブルの真ん中に、ミニサイズの観葉植物を置き、離れた位置にある壁に大きなアートをディスプレイ。
テーブルと壁の間は広く空いてますが、まるで計算したかのようなバランス。
テーブルの上の雑貨ディスプレイは右寄り、壁面の2枚のアートは左寄りにコーディネート。
テーブルの上の雑貨ディスプレイは左寄り、壁面の3枚のアートはシンメトリーにコーディネート。
幅の広いディスプレイスペースの左側にグリーンと黒、右側に黒の雑貨をまとめ、壁面にゴールドのアートをコーディネート。
青みがかったグリーンの水差しに花を生け、壁にブルーのカートをコーディネート。
ミラー
ミラーは、フォーカルポイントになるだけでなく、映るものを2倍にする効果があります。
観葉植物、照明器具、外の景色、自然光などを上手く取り入れましょう。
ミラーは、ペンダントランプの光が映る位置。
ミラーは、外の光、離れた場所に飾った観葉植物、ディスプレイした葉っぱが映る位置。
ミラーは、ダウンライトが映る位置。
ミラーは、ダイニングのペンダントランプが映る位置。
ミラーは、外の光と外の植物が映る位置。
時計
時計は中心に針があり、正方形か正円のものがほとんどなので、フォーカルポイントが作りやすいです。
黒の額縁に入れたアートや写真、ブリキに入れた花を飾ったディスプレイの上部の壁に大きめの掛け時計をコーディネート。
「壁を傷つけたくない」「賃貸などで壁を傷つけられない」という場合は、壁に立て掛ける方法も。
トレイを使う
ディスプレイスペースの上に浅型の箱やトレイを乗せて、雑貨を飾るとまとまりが出ます。
黄色のトレイに、テーブルランプ、目覚まし時計、ガラス瓶をディスプレイ。
ひとつだけを目立たせる
「好きなものや集めたものを惜しみなく飾りたい」という願望は捨てて、一番見せたいものを目立つように飾るとセンスが良いディスプレイになります。
見せたいものとそうでないもののバランスを取る
一点集中のディスプレイが作れない場合は、見せたいものを目立つ色、そうでないものを壁と馴染む色にするなどして、バランスを取りましょう。
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