安くて組み立てが簡単で、収納したものが取り出しやすく、どこにでも置けるオープン棚。
オープン部分が規則正しく並んでいるので、置くだけでスキっとした印象のインテリアを作ってくれます。
しかし、このオープン棚
「買ってみたものの空いてる部分が多くて使って無い箇所がある。」
または、
「ぎっしり物を収納し過ぎて、とても人に見せられる状態じゃない。」
なんてことはないでしょうか?
引っ越しの度、当たり前のように3段のオープン部があるカラーボックスを家具として愛用してきた筆者は後者。
一番下の段はいつも「しばらく目にすることが無いだろう(というよりも一生目にすることが無いだろう)書類を積み上げる場所」と化してました。(収納というよりも物置的扱い)
オープン棚は、物を収納するだけでなく、飾り棚として活用することができます。
正方形の空間が綺麗に並んだオープン棚や幅のある棚板が何段かついたオープン棚をおしゃれに飾るコツを紹介していきましょう。
余白を意識する
余白とは、白い部分のことではなく、余り部分のことです。
- 「ぎっしりと詰まった本収納部分」と「雑貨をポツンと飾る部分」
- 「平べったい物を飾る部分」と「背が高く細長い物を飾る部分」
など、オープン棚の背中が見える箇所を何個か設けると、スタイリッシュな飾り方になります。
また、オープン部に空きがあると「スペースが余ってるのが勿体ない。何か置かなければ…。」と思ってしまいますが、何も置いていないオープン部があると余裕が感じられるディスプレイになります。
本がぎっしり詰まったオープン棚。
“ぎっしり”詰まった箇所と余白のバランスが取れたオープン棚。
「揃える」を意識する
色
色を揃える場合、「全体的に揃える」と「空間(棚板)ごとに揃える」の2つのテクニックがあります。
後者の方が、労力とコストがかかります。
全体的に揃える
黒、または黒っぽい色の本と雑貨だけを収納。
空間(棚板)ごとに揃える
正方形の空間を、黒、赤、青、白、茶色で色分け。
正方形の空間を、黒、ピンク、オレンジ、紫、緑、黄色で色分け。
縦に本をぎっしり並べるだけでなく、冊数が少ないエリアは重ね置きで余白を意識。
長方形の空間を、黒、オレンジ、ピンク、赤、オレンジ、青、緑で色分け。
ブックエンドとして活用した雑貨も本と同じ色。
長方形の空間を、白、オレンジ、緑、水色、青、紫で色分け。
エリア分けした空間の余り部分には、本と同じ色の雑貨をコーディネート。
テーマ
「北欧雑貨」「フィギュア」など飾る物を吟味して飾ります。
オープン部ごとにテーマを変えて収納したり飾ったりする方法もありますが、この場合“バラバラ”な印象が残らないように、全体的に色を揃えたり、素材を揃えたりするなどして、なるべく統一感が出るように心がけましょう。
本と北欧雑貨を余白を意識してディスプレイ。
高さ
オープン棚は、同じ高さに棚板が横に並んだ規則正しいデザインです。
同じ高さにあるユニット内の余白を揃えるだけで、美しい見た目になります。
最上段の6つのオープン部に、シリーズ本を1冊ずつ正面に向けてディスプレイ。
上記のように、同じデザインの本や雑貨でなくても「余白の高さを揃える」ことを意識すると乱雑な印象が残りません。
雑貨、木箱+雑貨、花瓶を並べた最上段は、飾った物から上の板までの余白が同じ高さなので、揃ってる印象。
飾る位置
オープン棚は、同じ位置(高さ)に同じ種類のもの並べるだけで整理整頓された雰囲気になります。
最上段が本がぎっしり詰まった収納スペース。
最下段が雑貨のディスプレイスペース。
左右と中心
棚板(オープン部)が横長の場合は、棚板全体を使うのではなく「中心に飾る」「両端に飾る(真ん中を空ける)」「左右のどちらかに寄せて飾る」「3つのまとまりを作って均等に飾る」を意識してみましょう。
5段の棚板に上から「中心」「中心」「両端」「両端」「真ん中」の順でディスプレイ。
4段の棚板に、上から「全体」「左寄せ」「右寄せ」「左寄せ」の順でディスプレイ。
4段の棚板に、上から「右・中央・右」「両端」「中央」「中央」の順でディスプレイ。
6段の棚板に、上から「両端」「両端」「右・中央・右」「右・中央・右」「両端」「両端」の順でディスプレイ。
背板の色を変える
オープン棚は安価な家具なので、意匠性に優れている訳ではありません。
しかしながら、手を加えることで、どこにでもあるようなオープン棚の雰囲気を変えることは可能です。
なかでもおすすめなのが、オープン部の背中部分の色を変えること。
側板には棚板を受けるダボ穴があることが多いので無理ですが、背板に100均のリメイクシートや壁紙クロスを貼ってデザインを変えてみましょう。
ホワイトのオープン棚の背板をパステル系の水色、紫、グリーンにチェンジ。
ホワイトのオープン棚の内部を、くすんだピンク、オレンジ、イエロー、グリーン、ダークブルーにチェンジ。
ホワイトのオープン棚の背板を茶系の鱗みたいな模様の壁紙クロスでコーディネート。
ホワイトのオープン棚の背板を水色とホワイトのパターン柄の壁紙クロスでコーディネート。
間接照明を使う
オープン棚は、空間の上下に棚板があるので、中に照明器具を入れるとぼんやりと明かりが拡散します。
棚板に取り付けることができるクリップライトを使って、雑貨にスポット照明を当てる方法もあります。
オープン部に球体の照明器具をコーディネート。
オープン部に、ミニサイズのテーブルランプをコーディネートし、フォトフレームを照らした例。
オープン棚の一番上の板にクリップライトを取り付けて、オープン部を照らした例。
安価で、デザイン性に乏しいシンプルなオープン棚も工夫次第でおしゃれにできることが伝わりましたか?
特に、収納箇所が少ない部屋では、オープン棚にぎゅうぎゅうと物を詰め込んでしまいがちですが、余白を作って、余裕のあるディスプレイにすることが大切。
家具そのものが安くても、飾り方を意識するだけでオープン棚は、いくらでも素敵な家具になります。
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