一日の疲れを取り、ストレスやプレッシャーから開放される寝室。
近年は、手元で何でもできるスマホの普及により「早めに布団に入ってゴロゴロする時間を持つ」という方も増え、寝室で過ごす時間が延びているように感じます。
一日の最後に使う部屋=寝室は、気持ちが落ち着く空間にしたいもの。
気持ちが落ち着く空間には
- 整っている(ごちゃつきが少ない)
- 緊張感がない
- 気持ちが安らぐ
- 穏やか
- 目に優しい
などがあり、これらのポイントを踏まえたインテリアコーディネートを目指すと、寝室に足を踏み入れた途端、ストンと力が抜けてリラックスできます。
落ち着きのある寝室インテリアの作り方を「レイアウト」「配色」「素材」「照明」に絞って解説していきましょう。
①落ち着きを感じるベッド(家具)レイアウト
「寝室にベッドだけ。」
これでも寝室インテリアを作ることができますが、ベッドに入る前や入った後からの動きを考慮したインテリアを考える必要があります。
①-①ベッドの周りを整った印象にする
ベッドの周りを整った印象にしておくと、ベッドに入る前に、気が散ることがなく、スムーズに安眠体勢に入れます。
ベッド周りのスペースの余裕がある場合は、テーブルランプ(ナイトスタンド)とナイトテーブル(チェスト)を2セット準備して、ベッドの左右にレイアウトするだけで、整った印象の寝室になります。
ベッド上に枕を2個並べ、2個の枕と違う色のクッションを中央に置くと、中心がわかりやすく、更に整然とした印象がアップします。
透明ガラスのランタン風テーブルスタンドと2段引き出し付きのナイトテーブルをセットにして、ベッドの左右にレイアウト。ブルーの枕を2個並べ、中心にブルーの反対色のイエローの正方形クッションを1個配置。
暗めの茶色の木製脚とホワイトの丸型シェードを組み合わせたテーブルスタンドと2段引き出し付きのナイトテーブルをセットにして、ベッドの左右にレイアウト。スモーキーな薄いベージュの凸凹したデザインの枕を2個並べ、中心にホワイト×黄みがかったブラウンの日の丸デザインの正方形クッションを1個配置。
ベッドの頭の上の壁面にアートやポスターを飾ったり、ナイトテーブルに雑貨を置いて、おしゃれな空間を作る場合は、アートやポスター、雑貨の色と枕の色を揃えると、整った印象になります。
ベッドの頭側の壁にブラックのアクセントクロスを貼り、ブラック×ホワイトの英字プリントのシンプルなポスターをブラックの額縁に入れて2枚ディスプレイ。ベッドの横に、ミディアムブラウンの天然木の四角いスツール型テーブルを置き、ホワイト×ブラックの幾何学模様の花瓶に入れたホワイトの植物(造花)を飾り、天井から、ナチュラルブラウンの天然っぽいデザインのシェードのペンダントランプをハンギング。枕をホワイト×ブラック×ベージュの幾何学模様にして、配色を統一。
ベージュの壁紙と黒っぽいダークブラウンの木製ベッドを組み合わせた寝室の壁に、ブラウンと青緑の大きなボタンのような木製オブジェを4個ハンギング。枕をブラウンとくすんだ薄い青緑にして、色のまとまりを演出。
①-②季節や時間帯を意識したベッド配置を考える
落ち着きのある寝室では、寝ている間、何にも阻害されず、朝まで安眠できる環境にする必要があります。
「夜に寝るためだけの部屋だから寝室に窓は必要ない」と思ってしまうかもしれませんが、換気の為の窓、日中の光を取り入れるための窓、ベランダがある場合はベランダへの出入りをするテラス窓、などを寝室につけるのが一般的です。
寝室を使うのは、外が暗い夜の時間帯ですが、朝になると太陽光が入り、窓から光が差し込みます。
起床のタイミングは目覚まし時計や人の声、生活音などの音よりも光の方がスッキリ目覚めることができると言われているため、寝室内に窓がある場合は、ベッドの位置と窓の位置との関係が重要になってきます。しかしながら、一年を通して太陽の位置が変わるため、季節によっては、太陽の光が安眠を妨げる場合もあります。
ベッドと窓の位置関係は、主に「ベッドの頭側に窓」「ベッドと平行に窓」「ベッドの足元に窓」の3パターンです。
それぞれのレイアウトのデメリットを紹介しましょう。
- 窓とベッドが近く、光が直接目に入りやすいため、窓が東面・南面にある場合は、太陽が昇るのが早い夏場に、早い時間帯から目が冷めてしまう場合がある。
- 窓からの冷気で冬に寒く感じる。
- 窓が道路や隣家に面していると「音が聞こえて安眠できない」場合もあります。
- 東面・西面に大きな窓がある場合、太陽が昇るのが早い夏場に、早い時間から直接光が入り、早く目覚めてしまう。
- 窓とベッドの位置が近い場合は、冬に冷気で寒く感じる。
窓とベッドの間にスペースを取ることができる寝室では、窓とベッドの間をできるだけ広く空け、光が届かない位置にベッドをレイアウトするようにしましょう。
- 太陽が昇るのが早い夏場に、早い時間から直接光が入り、早く目覚めてしまう。
季節によって違う太陽の位置をうまくかわすことができるのは、高い位置にある横長窓です。
ベッドと平行の屋外に面した壁の高い位置に、背の低い横長窓(引き違い窓)を設置。
ベッドの頭側の屋外に面した壁の高い位置に、背の低い横長窓(押し出し窓)を2箇所設置。
※布団を干す窓は、別の窓を活用しましょう。
②寝室に落ち着きを演出するお薦めの配色
①のレイアウトのところで「ベッド周りを整った印象にする」とスムーズに安眠体勢に入ることができると説明しましたが、整然とし過ぎていると緊張感が出てしまいリラックスできない場合もあります。
また、上記のような清潔感や広さを重視したホワイト系でまとめた寝室は、「寒々しい」「殺伐としている」という印象が強く、落ち着きのあるカラーコーディネートとは言えません。
落ち着きを重視した寝室インテリアを作りたい時は、リラックス感や安心感、癒しを感じる色を中心に使っていきましょう。使う色は、1色だけだとシンプル過ぎる為、2色を選び、①床・壁・天井、②家具(ベッド)・ラグ・ベッドリネン・カーテンなどでバランスよく組み合わせていきましょう。
お薦めの組み合わせ2色とコーディネート実例を紹介しますので、落ち着きのある寝室作りのヒントにしてください。
②-①ブラウン×ベージュ
ブラウンは、土や木の色です。ベージュはブラウンに白や白+黒を混ぜた色なので、この2色のコーディネートは簡単で失敗のしようがありません。両色とも暖色なので、心地良く感じるリラックス空間になります。
ベージュの場所:ラグ・掛け布団(ブランケット)・タイル
ダークブラウンのフローリングの寝室に、くすんだ薄いブラウン×ベージュのレンガ調アクセント壁とダークブラウンの木目調のアクセント壁をコーディネート。
ベッドリネンをホワイト×ベージュ、枕をブラウンとグレーでまとめたベッドをレンガ調壁を頭にレイアウト。ベッドの下に毛足の長いベージュのラグを敷き、窓に、暗いブラウンの無地カーテンをハンギング。レンガや木目、ニットやサテンなど光の反射の仕方が違う素材をミックスしてムーディーな空間を演出したインテリア。
ベージュの場所:カーペット・カーテン・枕・壁紙・ベンチ
ダークブラウンのフローリングとスモーキーなベージュの壁紙の寝室に、ダークブラウンのエレガントなデザインのファブリック製ベッドをコーディネート。
ベッドリネンをホワイト×白っぽいブラウン(ベージュ)でまとめ、カーテンとベッドの足元のベンチに枕と同じ明るさのベージュをプラス。ラグを赤みがかったベージュにして暖かな空間を演出したインテリア。
ベージュの場所:壁紙・ベッドリネン
ダークブラウンのフローリングの寝室に、ベージュの壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをくすんだ薄いベージュ×黒っぽいブラウンでまとめたミディアムブラウンの木製ベッドをレイアウト。ベッドと窓の間に、くすんだ茶色の木目の正方形ナイトテーブルを置き、モダンなデザインの黒っぽいブラウンシェードのテーブルスタンドをディスプレイ。窓に、黒っぽく、くすんだブラウンのカーテンをハンギング。ベージュを灰みがかった色にして、上品な印象をアップしたインテリア。
ベージュの場所:ベッドリネン
ライトブラウンのフローリングの寝室に、ダークブラウンの縦木目のアクセント壁をコーディネート。
ベッドリネンをベージュでまとめたダークブラウンの木製ベッドをレイアウト。デスクや収納家具をダークブラウンの木目で統一し、ホテルっぽい内装に仕上げたインテリア。
②-②ブラウン×グリーン
ブラウンは土、グリーンは植物の色。どちらも自然の色なので、相性が良く、この2色でまとめた空間はナチュラルな雰囲気に。「ナチュラル感がない方が好き」という場合は、明るさや鮮やかさの少ないブラウンやグリーンを使うようにしましょう。
グリーンの場所:アクセントクロス
ダークブラウンのフローリングの寝室の窓側の壁に、くすんだ黄緑のアクセントクロスをコーディネート。
床に薄いブラウン×ホワイトのストライプ柄のラグを敷き、ベッドリネンをホワイト×ベージュ、枕をホワイト×黄緑の幾何学模様でまとめた薄いブラウンレザーのベッドをレイアウト。ベッドの足元に、ダークブラウンの金属脚と暗い黄緑×薄い黄緑の細かい幾何学模様のファブリック製座面を組み合わせたオットマンを2脚、ベッドの隣にミディアムブラウンのヴィンテージ感のある木製チェストを配置。カーテンと壁を薄いベージュにして、心地良い空間を演出したインテリア。
グリーンの場所:壁紙
ダークブラウンのフローリングの寝室に、くすんだ黄緑の壁紙をコーディネート。
床に、くすんだブルー×グレーのマダラ模様のラグを敷き、ベッドリネンをホワイト、ホワイト×グレーのパターン柄でまとめたミディアムブラウンの木製ベッドをレイアウト。ベッドの足側の壁を背に、薄い茶色の木製チェストを置き、天井から木目のシーリングファンをハンギング。ナチュラル感のあるインテリア。
グリーンの場所:壁紙
ダークブラウンのフローリングの寝室に、少し暗いグリーンの壁紙をコーディネート。
ベッドリネンを薄いブラウン×暗くくすんだブラウンでまとめたブラックのファブリック製ベッドをレイアウト。ベッドの左右に、モダンなデザインのテーブルランプを乗せたダークブラウンの木目のナイトテーブルを配置。暗めの配色にして、落ち着いた空間を演出したインテリア。
グリーンの場所:壁紙・枕
ダークブラウンのフローリングの寝室に、抹茶色の壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをホワイト×白っぽいブラウン(ベージュ)×くすんだ薄い黄緑でまとめた黒っぽい茶色のベッドをレイアウト。ベッドの左右に、薄い茶色の木目のチェストと茶色の丸型ナイトテーブルを配置。窓に、ベッドと同じ黒っぽい茶色のカーテンをハンギング。テーブルランプのシェードとクッションを光沢のある素材にして高級感をアップしたインテリア。
②-③ブラック×グレー
ブラックもグレーも彩度が無い無彩色です。「明るさ」のみを持つ色同士なので、コーディネートが簡単です。グレーよりもブラックの面積を多くすると落ち着きがアップして見えます。
グレーの場所:ベッドリネン
ダークブラウンのフローリングの寝室の窓側の壁に、薄いグレーのアクセントクロスをコーディネート。
ベッドリネンを薄いグレーでまとめたブラックの木製ベッドをレイアウト。ベッドの隣に、ブラックのナイトテーブルとチェストを並べて配置。ベッド上部の壁面に、ブラックのウォールシェルフを取り付け、ブラックの額縁に入れたモノクロポスターを2枚並べてディスプレイ。アンティーク感のあるブラックのテーブルランプを窓の前に置いて、クラシカルな印象をアップしたインテリア。
グレーの場所:ベッドリネン
ダークブラウンのフローリングのベッドルームに、ダークグレーの壁紙をコーディネート。
ベッドリネンを薄いグレーでまとめたブラックのファブリック製ベッドをレイアウト。ベッド左右の壁面に、ホワイトのオープンラックを取り付け、ヘッドボード上部の壁面に、ホワイトシェードのウォールランプを2灯ハンギング。ブラックと暗いグレーの面積を多くして、薄暗い空間にした北欧スタイルのインテリア。
グレーの場所:ラグ・ベッドリネン
ミディアムブラウンのフローリングのベッドルームに、ベッドリネンをグレーでまとめたブラックのファブリック製ベッドをコーディネート。
床にグレーのラグを敷き、ベッドの上に、ホワイト×ブラックの幾何学模様のブランケットをレイアウト。ベッドの左右に、デザイン性の高いブラウンのメタルっぽい正方形ナイトテーブルを置き、ブラックの金属シェードのウォールランプをハンギング。ベッドの頭側の壁に、白っぽいグレーの壁紙を貼って、上品な空間を演出したインテリア。
グレーの場所:アクセントクロス・ベッドリネン
ナチュラルブラウンのフローリングのベッドルームに、グレー×ブラックのヴィンテージな世界地図柄のアクセントクロスをコーディネート。
床にベージュのラグを敷き、ベッドリネンをグレーでまとめたベッドをレイアウト。枕カバーをグレー×ホワイトのストライプ柄、ブラック×グレーのヴィンテージな英字プリントにして、カッコよさをアップ。男前要素の強いインテリア。
②-④ブルー×グレー
気持ちの昂揚を抑える効果のあるブルーと無機質なグレーを組み合わせた寝室は、冷静さや静寂を感じる空間になります。両方とも冷たさを感じる色なので、電球色の照明器具や木目の入った家具と組み合わせて、リラックスできる空間を作りましょう。
グレーの場所:壁紙・枕
ミディアムブラウンのフローリングの寝室に、水色の壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをダークグレー×グレー×ライトグレーでまとめたミディアムブラウンの木製ベッドをレイアウト。窓に、ブラックのカーテンポールをつけ、クリーム色のレースカーテンをハンギング。ベッドと窓の間に、イエローシェードのフロアランプ、ベッドと壁の間に、ホワイトシェードのテーブルランプを乗せたゴールド脚とホワイト天板を組み合わせた丸型ナイトテーブルを配置。壁面をエレガントに、ベッド周りをかっこよくまとめたインテリア。
グレーの場所:カーテン・ベッドリネン
スモーキーなナチュラルブラウンのフローリングのベッドルームに、黒っぽいブルーのアクセントクロスをコーディネート。
ベッドリネンを艶のあるグレーでまとめたブラックのファブリック製ベッドをレイアウト。窓にグレーのカーテンをハンギング。ベッドの左右に、茶色の木目×ブラック×ゴールドのモダンなデザインのナイトテーブルを置いて、高級感のある空間を演出したインテリア。
グレーの場所:天井・掛け布団
ミディアムブラウンのフローリングのベッドルームに、黒っぽいブルーのアクセントクロスをコーディネート。
ベッドリネンをグレー×ベージュでまとめたベージュのファブリック製ベッドをレイアウト。くすんだピンクの枕を足して、フェミニンな印象をアップした北欧スタイルのインテリア。
グレーの場所:アクセントクロス
ベージュのカーペット床のベッドルームに、青みがかったグレーのアクセントクロスをコーディネート。
ベッドリネンをくすんだ薄めの水色でまとめたベージュのファブリック製ベッドをレイアウト。ベッドの左右に、ホワイト×シルバーの大きなテーブルランプを乗せたグレーのナイトテーブルを配置。壁・ベッド・ベッドリネンをくすんだ色で統一し、生活感を少なめにしたホテルっぽいインテリア。
グレーの場所:ベッドリネン・カーテン
くすんだブラウンのカーペット床のベッドルームに、スモーキーな薄い水色の壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをホワイト×グレーのボーダー柄でまとめたベージュのレザーベッドをレイアウト。ベッドの頭側の窓に、グレーのレースカーテンをハンギング。ナイトテーブルや収納家具をホワイトで統一し、清潔感のある空間を演出したモダンスタイルのインテリア。
グレーの場所:ベッドリネン・ラグ
グレーのカーペット床のベッドルームに、暗い青×黄みがかったブラウンの幾何学模様の壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをダークグレーでまとめたグレーのファブリック製ベッドをレイアウト。ベッドと窓の間に、ピンクゴールドのテーブルランプを乗せたミディアムブラウンの木製ナイトテーブルを配置。天井からもゴールド×ホワイトボールのペンダントランプを下げて、暖かな印象をアップしたインテリア。
②-⑤ブルー×ブラウン
「冷静のブルー」と「リラックスのブラウン」を組み合わせた空間は、寒色と暖色の両方を使ったコーディネートなので、四季を通じて心地良く感じます。穏やかな配色のインテリアが好みではない方向けの配色です。
ブラウンの場所:家具
ダークブラウンのフローリングのベッドルームに、スモーキーな薄めの青緑の壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをホワイトでまとめた赤みがかった薄いブラウンのファブリック製ヘッドボードのベッドをレイアウト。ベッドの左右に、ブラックのアンティークデザインのテーブルランプを乗せたブラックのナイトテーブル、ベッドの足元に白っぽいブラウンのファブリック製ベンチを配置。天井と窓周りの壁をモールディング仕様にしてクラシカルな印象をアップしたエレガントなインテリア。
ブラウンの場所:家具・枕
ミディアムブラウンのフローリングのベッドルームに、暗いブルーのアクセントクロスをコーディネート。
床に白っぽいベージュのラグを敷き、アクセントクロス壁を頭にベッドリネンをアイボリーでまとめたミディアムブラウンの木製ベッドをレイアウト。枕とブランケットをブラック×ホワイトのパターン柄、クッションをブラウンにして、窓前に、ブラックの鉢に入れた背の高い観葉植物をディスプレイ。かっこよさとナチュラルをミックスした心地よさそうなインテリア。
ブラウンの場所:アクセントクロス
ミディアムブラウンのフローリングのベッドルームに、ブラウンのヴィンテージなアクセントタイル壁をコーディネート。
床に、水色×ホワイト×ベージュのヴィンテージなラグを敷き、ベッドリネンをベージュとホワイトでまとめたベージュのファブリック製ベッドをアクセント壁を頭にレイアウト。短い壁にベージュの壁紙を貼り、ブラウンのアンティークなウォールランプを2灯ハンギング。ベッドの上に、艶のあるくすんだブルーのブランケットを乗せて、暖色が多い空間を引き締め。寒暖のバランスが取れたセンスのあるインテリア。
ブラウンの場所:アクセント壁
グレーのカーペット床のベッドルームに、ブラウン×グレーのヴィンテージなウッド調アクセント壁をコーディネート。
長い方の壁に、青みがかった暗いグレーの壁紙を貼り、ベッドリネンをホワイト×青みがかった暗いグレーでまとめたブラックの木製ベッドをレイアウト。ベッドの左右に、ホワイト×ブラックのテーブルランプを乗せたブラック×ホワイトのナイトテーブルを配置。鮮やかさの無い青を多く使ってシックにまとめたインテリア。
②-⑥グレー×ブラウン
無機質なグレーとリラックスのブラウンを組み合わせた寝室は、都会的な印象になります。「生活感が少ない寝室」や「エレガントな寝室」を作りたい方向けの配色です。
ブラウンの場所:家具
ダークブラウンのフローリングのベッドルームに、ダークグレーの壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをホワイト×グレー×ベージュでまとめた赤みがかったブラウン×グレーのファブリック製ベッドをレイアウト。床色とベッドの色をそろえたクラシカルな印象のインテリア。
ブラウンの場所:家具
ミディアムブラウンのフローリングのベッドルームに、うっすらと模様が入ったグレーのアクセントクロスをコーディネート。
床にグレーのラグを敷き、ベッドリネンをオフホワイトでまとめたダークブラウンの木製ベッドをレイアウト。ベッドの足側のスペースに、グレーシェードのアンティークなデザインのホワイトのフロアランプと白っぽいグレーのファブリック製ラウンジチェア&オットマンを配置。ホワイトとグレーの無彩色を多く使って、木目家具の温もりを強調したインテリア。
ブラウンの場所:ヘッドボード・窓用シェード
ナチュラルブラウンのフローリングのベッドルームに、うっすらと模様が入ったグレーの壁紙をコーディネート。
ベッドリネンをホワイトでまとめた赤みが強い、くすんだ暗い茶色のファブリック製ベッドをレイアウト。窓に、ベッドと同じ色のシェードをハンギング。グレーを多く使いつつ、冷た過ぎないように暖色を足したエレガントな印象のインテリア。
はっきりした配色や鮮やかな配色のパターン柄ではなく、地と柄の色が似ているパターン柄を使うと落ち着きのある寝室になります。
ダークブラウンのフローリングの寝室に、イエロー×オレンジ×黄緑×グリーン×薄いグリーンの派手な花柄のアクセントクロスをコーディネート。
枕や掛け布団を壁紙に使ってあるオレンジやイエローにして統一感のある配色にしてありますが、色が目立ち過ぎて、「落ち着きがない」ように見えます。
ダークブラウンのフローリングの寝室に、くすんだ暗い水色×くすんだオレンジ×薄いイエロー×暗いグリーンの壁紙をコーディネート。
アンティーク感のある花柄の壁紙が、クラシカルなデザインのホワイトのパイプベッドとマッチしています。
ミディアムブラウンのフローリングの寝室に、淡いピンク×イエロー×ベージュの花柄の壁紙をコーディネート。
ベージュのカーテンやナチュラルブラウンの木目家具と似た色合いで違和感がなく、暖色系の壁紙でリラックス感のある空間を演出。
膝より下を暗い色でまとめると落ち着いた印象になります。
ダークブラウンのフローリングとベージュの壁の天井が高い寝室に、ベッドリネンをダークグレー×ライトグレーでまとめたダークグレーのファブリック製フロアベッドをコーディネート。
床にダークブラウンのラグを敷き、ベッドの隣に、ダークグレーのローデザインの引き出し付きナイトテーブルをレイアウト。ベッドもナイトテーブルも床にぴったりと密着したデザインにして、重厚感を演出したインテリア。
ミディアムブラウンのフローリングとうっすらと模様が入ったくすんだ薄いグリーンのアクセントクロスの寝室に、ベッドリネンをホワイト×グレー×ダークグレーでまとめたミディアムブラウンの木製ベッドをコーディネート。
ベッドサイドの床に、ダークブルー×ダークグリーン×ホワイト×ダークイエローのボタニカル柄の楕円形ラグを敷き、ブラックのチェストをレイアウト。腰より下に黒っぽい色を多く配色して、落ち着きを演出したインテリア。
③リラックス感を誘うお薦めの素材
「②の落ち着きのある配色でまとめる」では、主に、壁やベッド、ベッドと組み合わせるベッドリネン(シーツ・掛け布団・枕・ブランケット)、ベッドの下に敷くラグの色に注目して、寝室内を落ち着きのある色で着色するコーディネートの方法を解説しましたが、私たちは色だけを認識して、気持ちが穏やかになるわけではありません。
「心地良さそう」と感じるものには、親しみのある素材や手触りの良さそうな素材があります。
③-①木目
木は、インテリアに欠かせない素材です。
ベッドを木目にするだけでなく、壁やナイトテーブルに木目を取り入れると、安らぎを感じる寝室になります。
ベッドの頭側の壁に、スモーキーなブラウンの横木目調のアクセントクロスをプラス。フローリングとアクセントクロスの木目の色合いを同じにして、違和感の少ない空間を演出。
ベッドの頭側の壁をミディアムブラウンの板貼りにして木目をプラス。モルタル調の床やグレーの掛け布団で無機質な雰囲気を作り、木目の温もりを強調。
壁一面に、スモーキーな薄めのブラウンの収納開き扉をレイアウトして、くすんだ水色×暗いグリーン×ベージュでまとめた大人ナチュラルな空間に木目をプラス。
背が高いミディアムブラウンのヘッドボードを使って、アイボリーでまとめた無難な寝室に木目をプラス。
薄い茶色の丸太デザインのナイトテーブルを使って、暗いグリーンとベージュでまとめたナチュラルな寝室に木目をプラス。
ベッドの頭側の梁下の壁面に、フローリングと同じナチュラルブラウンの板をヘリンボーン柄で貼り、木目をプラス。
寝室は間取り的に、家の隅っこや暗い位置に配置することが多い部屋です。
屋外の木々が寝室から見えるように大きな窓を作る方法もありますが、窓が大きいと光が入る量が多くなり、位置によっては安眠の妨げになる場合もあります。外からの光を避け、小さな窓しか設置していない寝室は「閉鎖的で薄暗い」といった印象になりがちです。
親しみのある木目を使った寝室では、木と相性の良い植物をディスプレイすると、リラックス感が更に増して見えます。窓から外の景色が見えなくても、自然を感じるインテリアを作ることができます。
③-②ふかふか・ふんわりした生地
布団や毛布でベッドの上は暖かそうでも、ベッドに行くまでの床が冷たいと、足が冷えてしまい安眠の妨げになることも。ムートンやシープスキンは、暖かそうに見える素材で、寝室内に気軽に足せるアイテムです。
ベッドの足側の床にブラックのムートンラグ、コーナーに背を向けて置いたキャメルレザーのバタフライチェアの上にオフホワイトのシープスキンをプラス。
ベッドの下に、アイボリーの大きなムートンラグを斜めにレイアウト。
ベッドと平行に、ベージュのムートンラグをレイアウト。
ベッドの下に、ベージュのシープスキンラグを斜めに、コーナーを背にクリーム色のムートンの座面のラウンジチェアをレイアウト。
④スムーズな入眠を促す明る過ぎない照明計画
明る過ぎる寝室は、スムーズな入眠に影響を及ぼします。
とは言え、寝室の天井についた照明を消してしまうと、真っ暗で何も見えなくなってしまいます。
間接照明やベッドサイドのナイトスタンドを上手く活用して、リラックスできる空間を演出しましょう。
④-①天井などに間接照明
天井、収納家具の上、ヘッドボードの後ろにテープライトをレイアウト。壁面と天井を間接照明で照らしてムーディーな空間に。
下り壁の後ろに暖色のテープライトをレイアウト。ベッドの頭側を優しく照らす光が、リラックス感のある空間を演出。
ベッドの頭側の壁に、上下にテープライトのついたミディアムブラウンの横木目扉のウォールキャビネットをレイアウト。凹んだ壁を上手く活用して、優しい光で穏やかな空間を演出。
④-②ベッドサイドに間接照明
ベッドの左右に天井から、マットなブラック金属の三角錐デザインのペンダントランプをハンギング。ナイトテーブルの真上に光が落ちるように配置。
ベッドの隣に、光が上下に拡散するホワイトの円柱シェードのテーブルランプをレイアウト。
ベッドと窓の間に、天井から、ブラックコードと裸電球を組み合わせたシンプルなペンダントランプを1灯ハンギング。ブラウンのレンガ調の壁面に取り付けたブラックのナイトテーブルの真上に光が落ちるように配置。
ベッドの左右のナイトテーブル上部の壁面に、光が上下に拡散したシルバー×ホワイトのモダンなデザインのウォールランプをハンギング。
落ち着きのある寝室の作り方を「レイアウト」「配色」「素材」「照明」の4点に絞って解説しましたが、インテリア作りのヒントになったでしょうか。
落ち着きを感じるベッドルームは、大きく分けると「安らぎや癒しを感じる自然な空間」と「重さを感じる色と軽やかな色を混ぜた非日常的でメリハリのある空間」の2種類があります。
前者は、②寝室に落ち着きを演出するお薦めの配色の「②-①ブラウン×ベージュ」「②-②ブラウン×グリーン」、後者は、②寝室に落ち着きを演出するお薦めの配色の「②-③ブラック×グレー」「②-④ブルー×グレー」「②-⑤ブルー×ブラウン」「②-⑥グレー×ブラウン」でまとめた空間です。
「どちらの雰囲気が好きか」を考えてから、使う色を決めるとコーディネートがスムーズに進みますので、以下から好みの寝室インテリアを選んでみましょう。