インテリアを手軽にセンスアップするウォールシェルフ。
- 家具との隙間があるから
- 殺風景だから
- おしゃれな部屋には必ずついてるから
- DIYで流行ってるから
などの理由で、これから「取り付けよう!」と思っている方も多いでしょう。
でも、ウォールシェルフを壁に取り付けたからと言って、部屋が劇的におしゃれになるというわけではありません。
取り付けてみたものの
- 無かった時よりも乱雑に見えてしまう
- せっかくのディスプレイが目に入らない
なんて失敗もあり得ます。
せっかく取り付けるのだから、効果を最大限に活かした取り付け方を知っておいて損はありません。
ウォールシェルフを使ってインテリアをおしゃれにするコツを5つ紹介しましょう。
【テクニック1】ウォールシェルフの取り付け位置を考えよう
そのウォールシェルフは「収納用」ですか?それとも「飾り用」ですか?
ウォールシェルフを取り付ける理由が「この空いた場所にちょっと棚を増やして普段使わないものや本の収納にしよう(つまり収納量アップ)」なのか「この壁が殺風景だからウォールシェルフを足して何かを飾ろう」では、取り付け位置が微妙に違ってきます。
前者は、収納を増やすことが目的で、飾り立てることは二の次なので、下のインテリアのように「なるべく丸見えにならない位置」や「手が届きやすい位置」に取り付けるのがベストです。
リビングの壁面の天井に近い位置に、A4の書籍が入る高さを確保して、ウォールシェルフを取り付けた例。
仕事部屋の壁面の天井に近い位置に、花瓶やジョウロが置ける高さを確保して、ホワイトのウォールシェルフをL型に取り付けた例。
玄関ホールの壁高の半分くらいの位置にホワイトのウォールシェルフ、10cmほど下がった位置にコートハンガーを取り付けた例。
一方、飾る(殺風景さを解消する)ことが目的の場合は、視線を集める場所にウォールシェルフを取り付けるとおしゃれな印象がアップします。
視線を集めるウォールシェルフの取り付け位置
人は、家の中で歩きまわったり、椅子やソファに座ったりを繰り返します。
ウォールシェルフを取り付ける壁が
- リビングでソファに座ってる時に目に入るリビングの壁
- 他の場所からリビングを見た時に目に入るリビングの壁
- ダイニングでチェアに座っている時に目に入るリビングの壁
- ダイニングでチェアに座ってる時に目に入るダイニングの壁
- 対面キッチンでキッチンに立ってる時に目に入るダイニングの壁
- 対面キッチンでキッチンに立ってる時に目に入るリビングの壁
なのかで、取り付け高さが微妙に違ってきます。
- 距離が近い場合で座ってる時に見える壁なら、ウォールシェルフを低めに
- 距離が遠い場合で立ってる時に見える壁なら、ウォールシェルフを高めに
取り付けると良いです。
また、距離の遠近に関係なく、視線を集めるなら、床から140~150cmより低めをウォールシェルフの取り付け位置の中心にするのがおすすめです。
絵を飾る場合「床から140~150cmが絵の中心」が推奨位置です。
ウォールシェルフを使う場合、「ウォールシェルフの高さ+絵の高さ」がディスプレイ全体の高さになります。
絵の高さの中心を「床から140~150cm」に合わせるには、ウォールシェルフは低めに取り付けておく必要があります。つまり、ウォールシェルフ自体を「床から140~150cm」に取り付けてしまった場合、絵の位置が高くなり、見え辛くなります。
取り付け位置:低い
ベッド横の壁に、幅40cmくらいのホワイトのウォールシェルフを取り付け、観葉植物をディスプレイ。(床から約60~70cmの高さ※ベッドに寝転んでる時、目に入る位置)
取り付け位置:低め
ソファの後ろの壁にホワイトのウォールシェルフを取り付け、大きなモノクロ写真をディスプレイ。(床から約100cmくらいの高さ※ダイニングチェアに座った時に目に入る高さを意識)
リビングの通路側の壁に、ホワイトのウォールシェルフを取り付け、上部の壁面にモノクロアートをディスプレイ。(床から約100cmくらいの高さ※ソファに座ってる時を意識)
リビングの腰窓の間の壁に、幅60cmほどの黒のウォールシェルフを取り付け、写真立てとインテリア雑貨をディスプレイ。(床から約100cmくらいの高さ※遠く離れた通路から目に入る位置を意識)
ソファの対面にある壁に、長さ2mほどの黒のウォールシェルフを取り付け、モノクロ写真をディスプレイ。(床から約100cmくらいの高さ※通路から目に入る位置を意識)
取り付け位置:高め
リビングの壁面に、ホワイトの3段ウォールシェルフを取り付け、観葉植物とインテリア雑貨をディスプレイ。(床から120cmくらいが下端※遠い場所から目に入る位置を意識)
リビングのデスク前の壁に、ホワイトのウォールシェルフを取り付け、モノクロポスターをディスプレイ。(床から140cmくらいの高さ※離れた場所にあるソファから少し見上げるように、通路からも目に入る位置)
ダイニングの壁に、ホワイトのウォールシェルフを取り付け、小さな観葉植物をディスプレイ。(床から140cmくらいの高さ※通路から目に入る位置)
■リビングダイニングでの取り付け例
ダイニング側や通路側からの目線を高さを意識し、リビング側の壁にウォールシェルフを2段取り付けたリビングダイニング。
【テクニック2】ディスプレイのシルエットを考えよう
ウォールシェルフは幅が長ければ長いほど間延びした印象になります。
同じ高さのものを平坦に並べるのではなく、高さも意識して物を飾るようにしましょう。
正三角形・二等辺三角形・不等辺三角形を意識しよう
正三角形ディスプレイ
ウォールシェルフの長さとディスプレイの頂点を正三角形にする飾り方です。
大きな絵を真ん中に置き、左右に行くほど背の低い絵やインテリア雑貨、観葉植物を並べ、正三角形になるようにディスプレイ。
二等辺三角形ディスプレイ
ウォールシェルフの長さとディスプレイの頂点を二等辺三角形にする飾り方です。
中心に大きなモノクロ写真、左右に絵よりも背の低いインテリア雑貨や花瓶に入れた花をディスプレイ。
中心に縦長のモノクロ写真、左右に横長のモノクロ写真をディスプレイ。
不等辺三角形ディスプレイ
ディスプレイの頂点をずらして不等辺三角形にする飾り方です。
左側に大きなモノクロ写真、右側にモノクロ写真よりも背の低い花とモノクロ写真をディスプレイ。
左側に縦長のフォトフレーム、右側にガラス瓶に入れた葉っぱ、サボテンと順番に背が低くなるようにディスプレイ。
V型(逆三角形)ディスプレイ
間隔を空けて物を置き、スペースをV字型(逆三角形)にする飾り方です。
ダイニングテーブルを壁にくっつけてレイアウトし、テーブル奥行きと同じ長さのウォールシェルフを壁面の上部に取り付けて、両側のブラケットに観葉植物を絡ませて真ん中にスペースをV型に空けたディスプレイ。
デスク前の壁にデスク幅と同じ長さのウォールシェルフを取り付け、右端に観葉植物、左端に写真を置き、真ん中にスペースを空けたディスプレイ。
ソファの背もたれの真後ろに、奥行きの浅いウォールシェルフを取り付け、右端に背の低いインテリア雑貨と背の高いモノクロアート、左端に背の低いインテリア雑貨と背の高い花瓶に入れた花を置き、真ん中にスペースをV型に空けたディスプレイ。
背が高い物と低い物を順に並べていき、スペースをジグザグに空ける飾り方です。
小さな絵、大きな絵、小さな絵、一輪挿しの花瓶(背が高い)の順にディスプレイ。
大きなモノクロ写真を後ろに3枚、小さなモノクロ写真を手前に2枚、ジグザグにディスプレイ。
シンメトリーとアンシンメトリーを意識しよう
正三角形や二等辺三角形を意識したディスプレイをする際に、三角形の頂点を中心にして左右に同じ物を並べる(シンメトリー/左右対称)か違う物を並べる(アンシンメトリー/左右非対称)かを決めておくと、飾る物を選定する際に迷いが出ません。
縦長の絵を中心に、左右対称(シンメトリー)に小さな絵と観葉植物、花をディスプレイ。
壁掛けテレビを中心に、本を3冊重ねて置き、右と左に縦に3冊倒して3冊の本を左右対称(シンメトリー)にディスプレイ。
ベージュやホワイトのブックカバーを掛けて、色も統一した整然とした雰囲気のインテリア。
右側に同じサイズ・デザインの色違いの絵を2枚、左側に高さが微妙に違うカラフルなペイント画を2枚並べた左右非対称(アンシンメトリー)なディスプレイ。
塊を作ってメリハリを出そう
ウォールシェルフを上下に2段取り付ける時、大きなアイテムを飾って高さの頂点を作るのが難しい場合があります。
そんな時は、飾るアイテムごとに塊を作り(隙間)を作り、バランスよく飾っていきましょう。
壁面に、明るい茶色の木製ウォールシェルフを2段取り付け、観葉植物、食器、ジョウロ、ラジオ等を白い壁を見せながらディスプレイ。
デスク前の壁に、明るい茶色の木製ウォールシェルフを2段取り付け、絵、花瓶、観葉植物、本、インテリア雑貨をディスプレイ。
上段は隙間を少なめ、下段は4つの塊を作り、隙間を空けてコーディネート。
美しいディスプレイのコツは下記も参考に。
【テクニック3】アクセントカラーを取り入れよう
部屋のインテリアコーディネートにおけるアクセントカラー同様、ディスプレイの中に1つだけ目を引く色を混ぜると、ウォールシェルフ自体に目が行きやすくなり、おしゃれな印象がアップします。
ホワイトのウォールシェルフに、モノクロの絵・写真・インテリア雑貨をディスプレイし、赤紫の花をプラス。
明るい茶色の木製ウォールシェルフに黒や白の本をディスプレイし、観葉植物で緑をプラス。
ホワイトのウォールシェルフに、ホワイトやグレーの無彩色のインテリア雑貨を並べ、黄色の鉢植えの花や絵を足して、アクセントカラーをプラス。
ホワイトのウォールシェルフに黒やグレーの無彩色の絵や雑貨を並べ、赤の陶器製のトレイを置いて、アクセントカラーをプラス。
黒のウォールシェルフに、モノクロ写真やモノクロアートを並べ、リアルな葉っぱの3Dアートを使って緑と立体をプラス。
暗い茶色の木製ウォールシェルフに、本を並べ、赤・黄・水色・オレンジ・ターコイズブルーの立体アルファベット(PLAY)を置いてアクセントカラーをプラス。
【テクニック4】インテリアカラーと揃えよう
ウォールシェルフに飾る物の色をソファ、クッション、フロアランプなどのインテリアと揃えるだけで、まとまりのある印象がアップし、リビング全体がおしゃれな雰囲気になります。
ウォールシェルフに飾ったインテリア雑貨とフロアランプのシェードの色をピンク(ゴールド)系でコーディネート。
ウォールシェルフに飾った絵とソファの色をグレイッシュな水色でコーディネート。
ウォールシェルフに飾った絵とソファ用クッションの色を優しいピンク系でコーディネート。
ウォールシェルフに飾った花瓶とパーソナルチェアを暗い赤でコーディネート。
【テクニック5】収納とディスプレイのメリハリを作ろう
一番最初に「そのウォールシェルフは「収納用」ですか?それとも「飾り用」ですか?」と書きましたが、狭い部屋では、収納とディスプレイ分けてレイアウトできるほどスペースの余裕がなく「ウォールシェルフを両方に使いたい」と考える方も多いでしょう。
そんな時は、同じ壁面を収納部とディスプレイ部に分けてコーディネートしてみましょう。
ウォールシェルフを壁の低い位置に、床から浮かして取り付け、ストレージボックスを使って小物を収納し、ウォールシェルフの上に観葉植物、壁面にモノクロ写真やモノクロアートをディスプレイ。
はしご型のブラケットを使って、壁の低い位置に3段のウォールシェルフを取り付け、本とストレージボックスに入れた雑貨を収納し、壁面にモノクロポスターをディスプレイ。
デスク上部の壁面に、ホワイトのウォールシェルフを2段取り付け、書類をファイルボックスに入れて並べ、観葉植物、絵、インテリア雑貨をディスプレイ。
筆者は、ウォールシェルフを取りつける時の最大のポイントは、位置(高さ)だと考えています。
自分で取り付けるとなるとホームセンターで買ってきた板切れと壁を目の前にして「手が届きやすい場所に」と位置を決めてしまちがちですが、インテリアにこだわりのある方の家を訪問したり、ショップを訪れると、ドアを開けた瞬間や通路から部屋に入った瞬間に、目前にピシっとかっこいいウォールシェルフが付いていて「お、おしゃれ!!」と感じます。
「手が届く」よりも「目線」。
誰に見せるわけでもない自宅のインテリアだとしても、ぜひ、見せる高さを意識してウォールシェルフを取り付けてみて下さい。