住まいの中心であるリビング。
このリビングに家具を買い揃える時、ソファ・テレビボード・コーヒーテーブル(リビングテーブル)の3点を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
その理由は、世間に流布しているリビングの写真が、この3つをコーディネートしたものがほとんどだから。
しかしながら、この中で絶対に必要かどうかと問われると「?」となる家具が1点あります。
それは、ソファの前に“デン”と鎮座しているコーヒーテーブル(リビングテーブル)です。
みなさんもソファの前に何となくソファ幅に合わせた大きめのコーヒーテーブル(リビングテーブル)を置いていませんか?
コーヒーテーブル(リビングテーブル)がソファの前にあると確かに見た目の納まりが良いのですが、リビングはダイニングのように食器をたくさん並べて食事をする場所ではない為、テーブル幅や奥行きに「最低限これだけのサイズが必要」という決まりはありません。
筆者の自宅のコーヒーテーブル(リビングテーブル)の上を改めて見てみると
- 読みかけの本
- テレビやAV機器、エアコンのリモコン
- 使わない書類
などの小物や雑貨の物置き場になっていて、これらを置いているのは「そこに台があるから」という理由です。つまり、台が無ければ他の場所に移す、別の収納家具を置く等の代替案を採択し、絶対にコーヒーテーブル(リビングテーブル)が要るという訳ではありません。
それでも、ソファに座った時、飲み物・本・スマホ・リモコンが取りやすい位置にテーブルがあった方が使い勝手が良いという場合もあるでしょう。
そんな時は、テーブルサイズを見直してみるのも一つの方法です。
ちなみに、下記の4つのパースは
- ソファサイズに合わせた幅の広いコーヒーテーブル(リビングテーブル)
- 必要最低限の大きさのコーヒーテーブル(ミニサイズ)
- 必要最低限の大きさのコーヒーテーブル(ミニサイズ)でラグ無し
- コーヒーテーブル(リビングテーブル)無し
- コーヒーテーブル(リビングテーブル)とラグ無し
の5つのリビングを比較したものです。
同じ大きさのリビングでもコーヒーテーブル(リビングテーブル)のサイズと有無、ラグの有無によって開放感が全く違って見え、ソファとテレビボードだけのリビング(一番下のパース)が一番広く見えます。
特に、日本のリビングは「家具をたくさん置いて、人が通れるスペースも十分に確保できて…」といったような余裕のある大きさで無い場合がほとんど。
コーヒーテーブル(リビングテーブル)の有無やサイズを見直すきっかけとして「コーヒーテーブル(リビングテーブル)無し」または「置いてあるけど広く見える」「ソファの前に“デン”ではなく、2台以上の小さめのテーブル」などのコーディネートを狭いリビング実例で紹介していきましょう。
リビングテーブル無しのインテリア
リビングテーブルとラグ無
ダイニング空間を背にベージュの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
ソファの対面の壁にホワイト鏡面のシンプルなテレビボードをプラス。ソファとテレビボードの間に掃き出し窓まで抜ける広いスペースを確保し、広々としたリビングを演出。
腰窓を背にグレーのシンプルデザインの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの対面に黄色のラウンジチェアをプラス。側面に奥行きが浅いヴィンテージなコンソールテーブルを置いてインダストリアルな木製スツールを組み合わせ、デスク代わりに。リビングに必要な小物は壁とソファの間に置いたバスケットに収納。
縦長リビングの2面に壁に黒の2人掛けソファとホワイトのテレビボードをそれぞれコーディネート。
ソファの前にテーブルを置く十分なスペースがあるにも関わらずテーブルもラグも無し。キッチン・ダイニング・リビングが一つの空間にある縦長リビングで、リビングの中央を広く空けることで、開放感を出したインテリア。
壁を背にグレーの2人掛けソファをコーディネート。
掃き出し窓側のコーナーにヴィンテージでコンパクトな木箱を置いて液晶テレビをプラス。ソファの正面は真っ白な壁のみのシンプルなコーディネート。
腰窓が一箇所ある正方形のリビングの壁を背に、グレイッシュな黄緑の2人掛けソファをコーディネート。
ソファと反対側の壁に正方形のサイドテーブルをプラス。コーナーに暗い青緑のファブリックチェアを置いてくつろぎ感アップ。テレビを置く場合は、サイドテーブルかチェアの位置に。
リビングテーブル無しでラグ有
黒のレザー製2人掛けソファと黒×ホワイトのパターン柄のラグをコーディネート。
掃き出し窓側のコーナーにホワイトレザーと白っぽい茶色の木を組み合わせたラウンジチェア、ダイニングとソファとの間に正方形のサイドテーブルをプラス。引き出し付きのサイドテーブルならリモコン類の収納に活用できます。
暗い青の壁のリビングにグレーの2人掛けソファと薄いグレーのシャギーラグをコーディネート。
ソファと対面にホワイトの枠と綺麗な木を組み合わせたテレビボードをプラス。ソファとテレビボードの間の壁面側にソファと同色のオットマンを置いて、本置きとして活用。オットマンは、足置きだけでなく、台代わりにも。安定感が無い時はトレイ(お盆)を乗せて。
壁を背に、水色の2人掛けベルベットソファとホワイト×グレーのストライプラグをコーディネート。
腰窓の幅と同じスペースを確保して対面にテレビボードをプラス。腰窓に対して床まであるカーテンを取り付けて掃き出し窓がある雰囲気に。
長細いリビングの間口が長い方の壁2面に黒の2人掛けソファとホワイトの収納家具、テレビボードをコーディネート。
床に白っぽいグレーのラグを敷き、窓側のコーナーにホワイトのトレイを乗せたキューブ型のクッションをプラス。ソファ以外を白っぽい色でまとめた広々としたインテリア。
レンガ壁を背にオレンジっぽい茶色の2人掛けソファをコーディネート。
ソファと反対側の壁に奥行きが深い背の高いリビング収納家具をプラス。ソファと収納家具の間に、黒×ホワイトのボーダー柄の長細いラグを敷き、ソファの隣に薄いグレーのラウンジチェアをレイアウト。キッチンマットのようなラグは“ランナー”で探すと見つけることができます。
間口が長い方の壁を背にひじ掛け無しのホワイトレザーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に薄いグレーのラグを敷き、ソファと対面に薄いグレーの木製チェアをプラス。ソファと壁の間にスペースを空け、ホワイトのサイドテーブルを置いて物置台に。ラグをソファ寄りに敷くことで反対側の床を広く見せ、開放感を演出したインテリア。
腰窓を背にグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に茶色のカウハイドラグを敷き、ソファの横にホワイトのマガジンラックをプラス。ベッド、ソファ、ダイニングテーブルセットをスキッとレイアウトし、茶色と観葉植物で温かな雰囲気を演出したインテリア。
リビングテーブル有のインテリア
テーブルサイズ:ソファ幅の1/10程度
壁を背に肘掛の無いシンプルなグレーの2人掛けフロアソファをコーディネート。
床に灰みがかった薄い水色×グレーのクロス柄のラグを敷き、ソファの端っこの方に洋書が1冊置ける程度の背の高いシンプルな円形テーブルをプラス。リビングテーブルよりもサイドテーブルで探した方が早いデザイン。
テーブルサイズ:ソファ幅の1/5程度
4畳半ほどの狭いリビングにグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファと対面にホワイトのテレビボードをプラス。壁側に黒の脚とガラスを組み合わせた長方形テーブルを短い面をソファ側にしてレイアウト。コンパクトなテーブルは、軽いので、ソファの前に移動も可能。
壁を背に黒の2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に暗いグレー×アイボリーの北欧パターン柄の長細いラグを敷き、左端に切り株デザインの背の低いテーブルをプラス。狭いリビングダイニングに、ソファとダイニングテーブルセットを川の字にレイアウトしたスキっとした印象のインテリア。
壁を背にひじ掛けの無いグレーの2人掛けフロアソファをコーディネート。
ソファの下にグレー×ホワイト×暗い青緑の幾何学模様のラグを敷き、対面にホワイトのテレビボードをプラス。ソファの前にゴールドとガラスを組み合わせた円形テーブルをレイアウトしてエレガントな印象をアップ。
ダイニングを背にグレーの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
床に薄いグレー×茶色のダイヤ柄のラグを敷き、ホワイトの木製円形コーヒーテーブルをプラス。テーブルは本とグラスが1個置ける程度の大きさ。配色でも広さを演出したインテリア。
壁を背に薄いグレーの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
腰窓側に、脚が華奢なデザインの木製円形コーヒーテーブルをプラス。ラグを無しにして、テーブルの存在感も薄くし、圧迫感の無いインテリアを演出。
テーブルサイズ:ソファ幅の1/5程度×2台
壁を背に黒のコーナーソファをコーディネート。
床に暗い青のラグを敷き、ゴールドとピンクゴールドの円形テーブルをプラス。同じデザインで高さだけが違うテーブルを重ねるようにレイアウトすることで、コンパクトな印象に。
壁を背に黒の2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に薄いグレーのラグ、ソファと対面に薄い茶色の木製テレビボードをプラス。腰窓側に薄い薄い茶色の木製円形テーブルを2台レイアウト。同じデザインで高さ違いですが、脚がぶつかるので重ねて置くのは不可能。
テーブルサイズ:ソファ幅の1/5程度×3台
壁を背にグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、ホワイト×グレーのパターン柄のラグを敷き、左端に黒のネストテーブル、右側にベージュのニットプフをプラス。ネストテーブルは、短い面とソファを平行にして、テレビボードの方に向けてレイアウト。ソファの前に広いスペースを確保した開放感のあるインテリア。
壁を背にグレーの2人掛けソファをコーディネート。
1つ上と同じリビングで、ネストテーブルはそのままにして、右側に下に収納がついたホワイトの円形テーブル、ラグの中央にグレーのニットプフをプラス。テーブルの数が増えた分、収納量がアップ。
テーブルサイズ:ソファ幅の1/4程度
ホワイトレンガの壁を背に、グレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に、水色のボビンみたいなデザインのコーヒーテーブルをプラス。実用的なテーブルというより、ディスプレイやインテリア性を重視したリビングテーブルコーディネート。
壁を背に黒の寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
床にグレーのラグを敷き、薄い茶色の木の脚とホワイト天板を組み合わせた円形テーブルをプラス。ソファのコーナー寄りに、寝椅子の奥行きに合わせてテーブルを置くことで、ソファの前を広く空けたインテリア。
腰窓を背にグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に薄いグレー×グレーのウロコ柄のラグを敷き、ホワイトの円形テーブルをプラス。1つの空間に、ベッド、ソファ、ダイニングテーブルセットを置いた部屋を広々と見せたインテリア。
テーブルサイズ:ソファ幅の1/4程度×2台
壁を背にグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファと対面に薄いピンク、ホワイト、薄い水色の扉がついた木製のテレビボードをプラス。ソファ寄りに灰みがかった暗い緑の円形シャギーラグを敷き、高さ違い、サイズ違いの三角形の木製テーブルを重ねてレイアウト。テーブルとラグをコンパクトに見せることで、床を広く見せたインテリア。
壁を背にベージュの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
ソファと対面にホワイト×ガラスを組み合わせた扉の木製テレビボードをプラス。ソファの前に明るいグレーと暗いグレーの高さ違いの長方形テーブルを重ねてレイアウト。シンプルデザインで生活感を少なめ、薄い茶色で温もりを演出したインテリア。
薄いグレーのアクセントクロスを背にグレーの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に黒の線が斜めに入った薄いグレーのラグを敷き、ソファの前に、黒の脚とヴィンテージな木の天板を組み合わせた、高さ違いの長方形テーブルを2台プラス。脚が直線タイプのデザインで、ソファの座面より高いので床面がすっきりと見え、広々とした印象もアップ。
壁を背にハイバックタイプのグレーの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下にベージュのラグを敷き、薄い茶色の木の3本脚とホワイト天板を組み合わせた高さ違いの円形テーブルを重ねてプラス。ソファの前に同じ間隔を空けて重ねずに1台を奥行き方向にずらして、ソファの前のスペースを広めに確保したレイアウト。
間口が長い方の壁を背にグレーの3人掛けソファをコーディネート。
ソファの下に白っぽいグレーのラグを敷き、高さ違いのホワイトの正方形テーブルを側面を重ねてプラス。ソファだけを目立つ色にして、残りはホワイト系でまとめた、広さを感じるインテリア。
テーブルサイズ:ソファ幅の1/3程度
壁を背に薄くグレイッシュな2人掛けソファをコーディネート。
ソファの前にグレーのラグを敷き、黒の脚とグレー天板を組み合わせた円形コーヒーテーブルをプラス。ソファと対面にグレーの大きなキューブ型のクッションを置いて、くつろぎ感アップ。
壁を背に暗いグレーの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
床にベージュのラグを敷き、2人掛け部を中心にして三角形の木製テーブルをプラス。寝椅子の出っ張りと奥行きを揃えてソファエリアをゾーニング。
壁を背に片側にだけひじ掛けがついたコンパクトなホワイトの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下にホワイトのラグを敷き、ひじ掛けが無い方の前に黒の円形コーヒーテーブルをプラス。脚が天板の中心からではなく端っこから出てるデザインなので、ソファとかぶせ気味にレイアウトすることも可能。
縦長リビングの間口が長い方の壁を背に、グレーの2人掛けソファと茶色の木目のテレビボードをコーディネート。
ソファとテレビボードの間に薄いグレーのラグを敷き、ソファ寄りに3本脚の木製円形コーヒーテーブルをプラス。テーブルとテレビボードの間を広く空けることで、広々とした印象をアップ。
壁を背にひじ掛けが無いシンプルデザインの薄いグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下にソファよりも暗いグレーのラグを敷き、楕円形のコーヒーテーブルをソファの端に寄せてプラス。ソファへの導線を一箇所だけに限定したレイアウト。
テーブルサイズ:ソファ幅の1/3程度×2台
暗い青の壁を背に、オレンジっぽい茶色のアンティークな3人掛けソファをコーディネート。
ソファの前に赤みが強い薄いベージュ×薄いグレーのオリエンタルラグをプラス。掃き出し窓側に、茶色の木の脚と茶色の天板、茶色の木の脚とホワイトの天板を組み合わせた直径が違う2種類のコーヒーテーブルを並べてレイアウト。手前のダイニングスペースからコーヒーテーブルまでの距離を広く取ることで、リビングを広々と演出。
間口が長い方の壁を背に、薄いグレーの2人掛けソファをコーディネート。
床にグレーのラグを敷き、ソファの前に高さ違いで同じデザインのゴールドの円形コーヒーテーブルを2台並べてプラス。レイアウト位置はソファの中心寄り。テーブルの足元と両脇に大きな塊の空間を作り開放的な印象をアップ。
ダイニングを背に、リビングの中心にベージュの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
2人掛け部の前に黒とゴールドの円形コーヒーテーブルをプラス。サイズと高さは全く同じで色違い。ソファ前だけギュっとした圧迫感がありますが、ソファ寄りにレイアウトすることで、テレビボードとの間を広く空け、ソファ周りに余裕のスペースを演出。ラグ無し。
壁を背にひじ掛け無しのグレーの2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下にグレーのラグを敷き、同じデザイン(高さもサイズも同じ)のホワイトと黒の円形コーヒーテーブルを2台プラス。1台は寄り、もう1台はダイニング寄りにレイアウト。上から見た写真でスペースの空け方がよくわかります。
壁を背にグレーの寝椅子付き2人掛けソファをコーディネート。
ソファの下にグレーのラグを敷き、同じ素材を使った大きさと高さ違いの2種類の木製円形コーヒーテーブルをプラス。リビングの中央に広くスペースを空け、広々とした雰囲気を演出。
いかがでしたか?
「リビングテーブルのレイアウトにこんなに種類があるの。」と驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
また、リビングテーブル有のインテリアで紹介した、似たデザインやサイズ違いのテーブルを2台置くアイデアを見て「ソファの前に同じ物を2台も置くなんて贅沢だ」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかしながら、リビングテーブルの2台置きは
- 必要な場所にテーブルを移動できる
- 一人一台の使い方ができる
- 掃除がしやすい
- 必要の無いときは重ねて置ける(ネストテーブル限定)
などのメリットがあります。
「ソファの前に“デン”と存在感のあるリビングテーブル」だけでなく、リビングを使う人が使い勝手良く感じ、見た目に広さを感じるレイアウトを検討してみましょう。