近頃増えてきたリビングから丸見えのダイニング。
ダイニングの目的は「食事をする場所」なので、「最低限必要な家具があれば良い」と特にインテリアにこだわりを持たずにコーディネートしてしまうと、ダイニング空間だけが暗く感じたり、近寄りがたい雰囲気になってしまいます。
他の部屋とは違い、ダイニングテーブル・ダイニングチェア・照明器具さえあれば、インテリアが完成してしまうダイニングですが、リビングからも見える開放的なダイニングの場合は、おしゃれにアレンジすることで、リビングを含めた大きな空間全体で、居心地の良さやおしゃれ感を演出することが可能です。
ダイニングをおしゃれに演出するには、どのような方法があるのか8つのテクニックを紹介していきましょう。
【テクニック1】ダイニングチェアをミックスする
しかしながら、ダイニングテーブルとダイニング椅子を別々に買っても問題ありません。
4人掛け以上のダイニングで、テーブルと椅子を別々に買う時のおすすめの方法は「ダイニングチェアの色を変える」「ダイニングチェアのデザインを変える」です。
シリーズが異なる椅子、デザイナーズチェアを組み合わせるのもありです。
※テーブルの高さからチェアの座面の高さを引いた数値が上記の範囲内であれば、合う組み合わせだと考えて良いです。
色を変える
6脚のダイニングチェアをグレー3脚、黄色1脚、ブルー2脚にした例。
2脚ずつではなく、Vの字に同じ色にしたパターン。黄色の1脚をアクセントカラーに。
3脚の木製ダイニング椅子を黄色・赤・青の信号機カラーでコーディネート。
ホワイトの脚のレトロなテーブルとの相性抜群。
ホワイトの木製丸型テーブルに、ホワイト・黄緑・青・黄色の木製チェアをコーディネート。
真っ白な壁に、椅子の色が映える清潔感のある組み合わせ。
ナチュラルな優しい木目のテーブルに、テーブルと同じ色の木製ベンチと赤とグレイッシュな水色の木製チェアをコーディネート。
繊細な印象の木製チェアがダイニング全体をおしゃれな雰囲気に。
グレーの木製テーブルに8脚のチェアを並べ、赤・黄・ホワイト・グリーン・グレー・オレンジでコーディネート。
3脚をホワイトにして、残り5脚をバラバラに。
暗い茶色の木製ダイニングテーブルに、赤・黄・青緑・黄色のチェアをコーディネート。
1つ前と同じデザインの椅子で、デザインしたのはチャールズ&レイ・イームズ。正規品はハーマンミラーで購入できます。
デザインを変える
茶色の木製長方形ダイニングテーブルに、黒のワイヤーチェアとプラスチック製チェアを交互にコーディネート。
重い・軽いのバランスを取ったインテリアで、デザインは両方ともチャールズ&レイ・イームズ。
重厚感のある黒の木製長方形テーブルに、黒革×シルバーのシンプルなチェア2脚とヴィンテージな暗い茶色のウッドチェア2脚をコーディネート。
向き合う椅子のデザインを変えたパターン。近代的、年代物の雰囲気が全く違う椅子を違和感なく組み合わせた、かっこいいインテリア。
インダストリアルデザインの木製天板+スチール脚のテーブルに、木製、金属、スツールなど、デザインが違うインダストリアルなチェアをコーディネートした例。
ヴィンテージショップから、1点ものをかき集めて、組み合わせたようなインテリア。
明るい茶色の木製天板+黒のスチール脚の長方形テーブルに、テーブルと同じデザインのベンチとメッシュチェア、黒スチールのスクールチェアをコーディネート。
3つ並べた椅子のうち、一番端だけをメッシュ素材に。さり気なく、キチンとした感をくずした、かっこいいインテリア。
ダークブラウンの木製テーブルに、黒っぽいスチールチェアとオレンジのイームズチェアをコーディネート。
黒っぽい方の椅子は、カフェでも使われることが多いAチェア。
ガラス製長方形テーブルに、黒のイームズチェア4脚とゴールドのメッシュチェア2脚をコーディネート。
テーブルの長い方に黒、短い方にゴールドの椅子をレイアウト。広さと高級感を感じるインテリア。
色違いやデザイン違いの椅子を使いつつ、整った雰囲気を出すには、次の3つを意識してダイニングチェアを選ぶようにしましょう
- 同じデザインを交互に並べる
- 長方形テーブルの長手と短手でデザインや色を変える
- デザインのテイストを揃える
【テクニック2】ペンダントランプにこだわる
特に頭付近まで垂れ下がるペンダントランプは、ダイニング空間にアクセントカラーを取り入れるのにも最適です。
茶色の木製丸型テーブルの真上に、緑のペンダントランプを1灯ハンギング。
レトロな色とデザインが、落ち着きのあるダイニング空間を演出。ベージュ系でまとめたリビングの隣にあるダイニングに合いそうな色使い。
ガラス製長方形テーブルの真上に、黄色のペンダントランプを1灯ハンギング。
ペンダントランプの色、ダイニングテーブルの脚の色、ダイニングテーブルの上のインテリア雑貨を同じ黄色で統一。明るく楽しげな雰囲気がアップ。
茶色の木製長方形テーブルの真上に、赤のペンダントランプを1灯ハンギング。
ペンダントランプの色とラグの色を揃えて、暖かく、まとまりのあるインテリアを演出。
ナチュラルブラウンの木製長方形テーブルの真上に、黒コードの裸電球のペンダントランプを2灯ハンギング。
窓上の壁から反対側の壁に向かって黒のパイプを取り付け、コードをぐるぐる巻きに。この種のランプはDIYや通販でしか手に入りませんでしたが、コイズミ照明のFilamシリーズが似たデザイン。
茶色の木製長方形テーブルの真上に、暗い青のペンダントランプを2灯ハンギング。
明るいグレーと木でまとめたダイニングに、清潔でおしゃれな雰囲気をプラス。
明るい茶色の木製ダイニングテーブルの真上に、オレンジ色の羽根のようなデザインのペンダントランプを3灯ハンギング。
4脚のチェアをホワイト2脚とブルー2脚の色違いにして、ブルーの反対色を照明器具でプラス。器具はLouis PoulsenのPH 4/3。
暗い茶色の木製長方形テーブルの真上にダクトレールを取り付け、ホワイトのスポットライト3灯とホワイトのペンダントランプを1灯ハンギング。
テーブルの奥行き1/2を覆う大きなデザインですが、ホワイトなので圧迫感が少なめ。
- オーデリック簡易型ダクトレール(幅1600mmと1000mm、リモコン有と無、ブラックとオフホワイトから選べる)
- 東芝ライテック簡易取付式ライティングレール(幅1600mmと1000mm、ホワイトのみ)
- コイズミ照明 簡易型スライドコンセント(幅1525mmと1025mm、オフホワイトと黒色から選べる)
- パナソニック インテリアダクト スライド回転タイプ(幅1448mmと1103mm、ホワイトとブラックから選べる)
※簡易型のライティングレールは電気工事不要なので、誰にでも取り付けることができます。
【テクニック3】アクセントクロスを貼る
明るい茶色の木目の丸型テーブルに、暗い青のファブリックチェアを組み合わせたダイニングの壁に、薄い黄色のアクセントクロスをコーディネート。
やんわりとした淡い色が暖かいダイニングを演出。温もりのある木目の収納家具やダイニングテーブルとの相性を考え、ダイニングチェアと壁色を反対色にしたインテリア。
ダイニングの長い方の壁に暗い黄緑、窓周りの壁にアクセントクロスをコーディネート。
自然と温もりを感じる癒しのダイニング。サイドボードは、茶色の木目、ダイニングテーブルと椅子は冷たさを感じるガラスと黒の木製。
3人掛けのダイニングテーブルを壁に寄せてレイアウトしたダイニングの壁に、暗い水色のアクセントクロスをコーディネート。
壁を寒色にすることで、茶色の木製テーブルと暗い茶色のヴィンテージな木製チェアの温もりがアップ。寒色は、狭いダイニングを広く見せる効果も。
ダイニングの長い壁に、緑がかった暗い水色のアクセントクロスをコーディネート。
ダイニングテーブルとダイニングチェアは、暗い茶色の木製。黒のペンダントランプの内部、テーブルランナー、インテリア雑貨を黄色にして、壁の色と反対色でコーディネート。
ダイニングの壁に、ホワイトと黒で葉っぱを描いた明るいグレーのアクセントクロスをコーディネート。
窓周りは温もりのあるベージュの壁紙。グレーのテーブルクロスを掛けたテーブルに黒の木製チェアと黒のペンダントランプを組み合わせ、無機質な空間を演出。冷たく、生活感が薄いインテリア。
暗い茶色の木製長方形テーブルにホワイトのチェアと黒のペンダントランプを組み合わせたダイニングの壁に、グレーのアクセントクロスをコーディネート。
カーテンもグレーにして、非日常的で冷たい印象をアップ。1つ上と似た色使いですが、こちらはシンプルな印象が強いインテリア。
【テクニック4】黄色を取り入れる
住まいの間取りを設計する際、「リビングを光が入る一番明るい位置、その隣にダイニング」とすることが多いため、縦長のリビングダイニングでは、窓から遠い位置にダイニングあり、暗い雰囲気になってしまうことも。
太陽を連想させる黄色は、そんな陰気なダイニングにエネルギッシュで快活な印象もたらします。
隣に寝室があるダイニングに、ホワイトのテーブルを置き、黄色のプラスチックチェアをコーディネート。
隣の寝室のヘッドボードの水色と相性抜群で若々しい印象。カジュアルなダイニングを作りたい時の参考になるインテリア。
ホワイトの楕円形テーブルに、黄色のプラスチックチェアをコーディネート。
どんな料理が食卓に並んでも美味しそうに見えそうな色使い。黄色は木の色とも相性が良いので、フローリングがどんな色でも気にせずに使えます。
ホワイトの楕円駅テーブルに、黄色のファブリックチェアをコーディネート。
グレー×ホワイトの花柄のアクセントクロスに青みがかったホワイトのネオンサインをプラス。冷たいダイニング空間に、チェアの色で花を飾ったかのような華やかさを演出。
ダイニングキッチンと廊下のドアをレモンのような鮮やかな黄色でコーディネート。
テーブルの短い方に、黄色のスツールを2脚プラス。ダイニングテーブルと椅子は茶色の木と黒の木の無難な色の組み合わせですが、黄色が加わることで、ダイニング全体にカジュアルな雰囲気をアップ。
ホワイトの丸型テーブルに、黒のレザーチェアを組み合わせたダイニングの壁に、黄色のアクセントクロスをコーディネート。
梁と柱に囲まれた数cm凹んだ壁だけを黄色にして、賑やかな雰囲気をアップ。
【テクニック5】ウォールラック(ウォールシェルフ)を取り付ける
床から80cmほどの高さに、長さ3mほどの黒のウォールシェルフを取り付けて、黒の額縁に入れた絵をギャラリー風にディスプレイ。
掃き出し窓の横の壁の床と天井の中心に、長さ2mほどの明るい茶色のウォールシェルフを取り付けて、小さな鉢植えの観葉植物を隙間なくディスプレイ。
幅1.5mほどのダイニングの壁の床と天井の中心に、壁の端から端までホワイトのウォールシェルフを取り付けて、キャンドル、写真、ガラス瓶に入れた花、インテリア雑貨をディスプレイ。
茶色の長さ2mほどの木製ウォールシェルフを床から1.2mくらいの位置に取り付けて、写真、本、観葉植物をディスプレイ。
暗いグレーのアクセントクロスに、ヴィンテージな木製ウォールシェルフを取り付けて、ホワイトで文字をペイントした黒のプレートと星のオブジェをディスプレイ。
ダイニングの短い壁の高さ1.8mほどの位置に、長さが60cmほどの黒のウォールシェルフを取り付けて、本、花、サボテンをディスプレイ。
グレーの壁のダイニングの床と天井の半分くらいの位置に、長さが1.2mほどのホワイトのウォールシェルフを取り付けて、観葉植物とインテリア雑貨をディスプレイ。
【テクニック6】壁に絵やポスターをを飾る
海外の飲料メーカーやアルコールメーカーのポスターなら、飲食を目的としたダイニングの役割ともマッチします。
1.4×2mの巨大なポスターを黒の額縁に入れて壁の中心にディスプレイ。ポスターは下記参照。
薄いグレーと薄いベージュのレンガ壁のダイニングに、黒の額縁に入れた黒文字のポスターをディスプレイ。
ダイニングチェア、ペンダントランプの色とポスターの色を揃えた、おしゃれなカフェのようなインテリア。
90×120cmほどの大きなポスターを黒の額縁に入れ、2枚並べてディスプレイ。
イタリアのリキュールとワインのレトロなポスター。
グレイッシュな水色の壁に、ホワイトの額縁に入れたテイストが同じポスターを3枚並べてディスプレイ。
ハルク、アイアンマン、マイティ・ソーのマーベルシリーズ。
映画のポスターを6枚黒の額縁に入れて、5枚、ダイニングの後ろからリビングの後ろにかけて、等間隔にディスプレイ。
暗い赤・黒・暗い青など、落ち着いた色合いで統一。
奥行きの浅いコンソールテーブルの上に並べる。
床に立てかける。
【テクニック7】観葉植物を飾る
ダイニングの壁面の天井から30cmほど下がった位置にホワイトのウォールシェルフを取り付け、本と観葉植物をディスプレイ。
リビングとダイニングの間に、背の高い鉢植えの観葉植物を置き、ダイニングの天井から、つるの長い観葉植物をハンギング。
ダイニングの壁面に、幅60cmほどの3段の棚板がついたウォールラックを取り付け、つるが下へ伸びる観葉植物と本をディスプレイ。
ダイニングの部屋内側のコーナーに小さめの丸いテーブルを置いて、鉢植えの観葉植物をディスプレイ。
ダイニングのコーナーとリビング側の壁面に、高さが違う鉢植えの観葉植物をディスプレイ。
【テクニック8】ミラーを飾る
また、ダイニング自体が狭いという場合は、大きなテーブルに椅子がゴチャゴチャと置いてある、窮屈で閉鎖的な場所という印象が強くなります。
この暗くて窮屈な印象を解消するのが、ミラーです。
ミラーは
- 開口や壁が無い面に向けてレイアウトすると開放感
- 窓に向けてレイアウトすると明るさ
- 壁の高い位置で照明器具を映し出すようにレイアウトすると明るさ
を2倍にする効果があります。
薄い緑の壁紙をコーディネートしたダイニングの床に、茶色の木製枠の高さ1.8mほどのミラーを天井に向けてレイアウト。
照明器具の明かりを映し出すことで、明るさを2倍にしたインテリア。
リビングとダイニングの間の壁に、暗い茶色の木製枠の大きなミラーをレイアウト。
壁にペタっと取り付け、入口(開口)を映し出すことで、リビングダイニングに広がりを作ったインテリア。
ダイニングの壁に、薄い茶色の木製枠の横長ミラーをレイアウト。
壁にペタっと取り付け、隣にあるリビングを映し出すことで、ダイニングを広く見せたインテリア。
ダイニングの床に、黒のフレームの高さ1.5mほどのミラーを天井に向けてレイアウト。
ダイニングの入口(開口)と照明を映し出して、細長いダイニングに広がりを作り、明るさを2倍にしたインテリア。
- 日々時間に追われている
- 忙しい毎日を繰り返してる
- 家でゆっくり食事を楽しむことが少ない
などの理由から、ダイニングインテリアを考えるのをついつい後回しにしてしまうこともあるでしょう。
しかしながら、昨今は、くつろぎのリビングの隣にダイニング空間がある間取りが増えています。
ダイニングを充実したインテリアにすることは、リビングから目に入る風景全てをフルに活用したリラックスできる空間作りにも繋がります。
紹介したテクニックを1つ、若しくは何個か組み合わせ、アレンジしてみて下さい。
テーブルやチェアのレイアウトの仕方は、下記を参照してください。