既製品カーテンのサイズに合わせたカーテンレールの取り付け位置の出し方

既製品カーテンのサイズに合わせたカーテンレールの取り付け位置の出し方

先日、新築のお宅にカーテンレールの取り付けをしてきました。

カーテンレールは窓の真上についているのが一般的ですが、「おしゃれなカーテンレールを取り付け、その位置に合わせてカーテンを下げたい。」という方もいらっしゃるでしょう。

カーテンレールが付いていない部屋や今あるカーテンレールとは違う位置につける場合、どこに取り付けたら良いのでしょうか。

引越しで、すでにカーテンレールがついている新居の窓にカーテンを新調したことがある方は、「既製品のカーテンの幅がダボつく」「既製品のカーテンの裾が余る」といった経験があるかと思います。

これは、住まいによって、窓のサイズが違うからです。

逆に言えば、カーテンレールが付いていない部屋や今と違う位置にカーテンレールをつける場合は、カーテンレールの取り付け位置(高さ)やカーテンレールの幅を既製品のカーテンに合わせて取り付けると、「カーテンの幅がダボつく」「カーテンの裾が余る」ことがなくなり、更に、「カーテンをオーダーする」といった手間やコスト削減にも繋がります。
(ただし、取り付けたい位置にカーテンレール下地があることが前提。)



このページでは、既製品のカーテンを中心に考えたレールの取り付け位置(高さ)や幅の決め方を解説します。

※既製品のカーテンとは、2枚セットやレース&ドレープカーテン4枚セットなど、サイズや色だけを選んで購入できるカーテンのことです。

【手順1】窓枠のサイズを測る

腰窓と掃き出し窓
腰窓と掃き出し窓

窓のサイズではなく、窓枠の外から外までを測ります。
腰窓と掃き出し窓の窓枠
茶色の枠が窓枠

窓枠とは、窓の周りについている木の枠のこと。
クロス巻きの場合は、窓の高さと幅を採寸します。

腰窓

腰窓の採寸場所

  • 幅方向:窓枠の外側から外側を採寸
  • 高さ方向:窓枠の外側から外側を採寸
掃き出し窓

掃き出し窓の採寸場所

  • 幅方向:窓枠の外側から外側を採寸
  • 高さ方向:窓枠の外側から床までを採寸
なぜ窓枠の外側から外側なのか?

窓から漏れる光
カーテンは窓を覆うインテリアアイテムですが、窓のサイズぴったりにカーテンを下げても、上下左右(掃き出し窓の場合は、上左右)から光が漏れます。

機能性カーテンレール
カーテンレールの側面

その理由は、レールに奥行があり、カーテンの位置は、側面から見た時、壁よりも手前になるからです。
カーテンのサイズは、窓サイズよりも大きくするのが一般的です。(カーテンを窓よりどの程度大きくするかは後述します。)

【手順2】既製品カーテンのサイズを把握する

窓には、テラスやベランダへ出るための掃き出し窓(テラス窓)と腰から上にある腰窓があります。

Photo by Wallóur InteriorSearch living room pictures

腰窓は窓の下よりも、やや長めにカーテンを下げるのが一般的です。

Photo by KELE voy a hacerLook for living room design inspiration

掃き出し窓は、カーテンレールから床付近までカーテンを下げるのが一般的です。

腰窓用カーテンの主なサイズ

100cm
125cm
150cm
200cm
(両開きの場合の1枚の幅)
80cm
85cm
90cm
95cm
100cm
105cm
110cm
115cm
120cm
125cm
130cm
135cm
140cm
145cm
150cm

掃き出し窓用カーテンの主なサイズ

100cm
125cm
150cm
200cm
(両開きの場合の1枚の幅)
170cm
178cm
180cm
185cm
190cm
195cm
200cm
205cm
210cm
220cm
225cm
230cm
レースカーテンとドレープカーテンを別々に買う場合

レースカーテンは、ドレープカーテンよりも少し短くします。ドレープカーテン-2cmのレースカーテンを下げるのが一般的です。

インテリアで有名なニトリのカーテンのサイズは?

ドレープカーテンの主なサイズ

幅100×丈110cm
幅100×丈135cm
幅100×丈140cm
幅100×丈178cm
幅100×丈190cm
幅100×丈200cm
幅100×丈210cm
幅100×丈220cm
幅100×丈230cm
幅150×丈178cm
幅150×丈200cm

ニトリ レースカーテンの主なサイズ

幅100×丈108cm
幅100×丈133cm
幅100×丈138cm
幅100×丈176cm
幅100×丈188cm
幅100×丈198cm
幅100×丈208cm
幅100×丈218cm
幅100×丈228cm
幅100×丈248cm
幅150×丈176cm
幅150×丈198cm

カーテン・レースセットの主なサイズ

幅100×丈110cm
幅100×丈135cm
幅100×丈140cm
幅100×丈178cm
幅100×丈190cm
幅100×丈200cm
幅100×丈210cm
幅100×丈220cm
幅100×丈230cm

※2022年4月時点
ニトリのカーテンのページ

【手順3】どのサイズのカーテンを使うかを決める

【手順1】で測った窓枠の幅と高さを元に、【手順2】で調べた既製品のカーテンから合うサイズのカーテンを探します。

カーテンを探す時、窓枠の幅と高さぴったりにしないこと。

左右に余裕を持たせるのが、カーテンを美しく見せるポイントです。また、この左右の余裕は、「窓の左右をカーテンでカバーすることで、光漏れを防ぐ」、「カーテンを開けて束にした時、窓にかかるのを防ぐ」役割も果たします。

カーテンの幅:窓枠の外側から外側まで+20~30cm

窓枠の幅とカーテンの関係
※左側+10〜15cm 右側+10〜15cm

カーテンの幅の計算式

窓枠の外側から外側までの寸法+20~30cm

カーテンの長さ(丈):窓枠の外側から外側(または床)まで+15〜20cm、または-1cm

窓とカーテンの長さの関係
腰窓は、窓枠の下から+15〜20cm。

腰窓のカーテンの長さ(丈)の計算式

窓枠の外側から外側までの寸法+15~20cm

掃き出し窓は、床から-1cm。

掃き出しのカーテンの長さ(丈)の計算式

窓枠の外側から床までの寸法-1cm

図や計算式だけでは、わかりにくいので、筆者がカーテンレールを取り付けた腰窓と掃き出し窓を元に、具体的にカーテンの幅と高さ(丈)を選んでみます。

腰窓

カーテンの幅は?

窓枠の外側から外側の寸法は164.5cmです。
腰窓の場合の幅は20〜30cmプラスなので、カーテンの幅は184.5〜194.5cmとなり、幅100cmのカーテンが2枚必要です。

カーテンの長さ(丈)は?

窓枠の外側から外側の寸法は94.5cmです。
腰窓の場合の長さ(丈)は15〜20cmプラスなので、カーテンの長さ(丈)は、109.5〜114.5cmとなります。
この長さ(丈)は、窓枠の上からすぐにカーテンを下げる場合の長さ(丈)です。

カーテンレールを窓枠より上につける場合は、109.5〜114.5cmにカーテンレールまでの高さを足す必要があります。

腰窓のカーテンレールの取り付け位置(高さ)については後述します。

掃き出し窓

カーテンの幅は?

窓枠の外側から外側の寸法は351.5cmです。
掃き出し窓の場合の幅は20〜30cmプラスなので、カーテンの幅は371.5〜381.5cmとなり、幅100cmのカーテンが4枚必要です。

カーテンの長さ(丈)は?

窓枠の外側から外側の寸法は203cmです。
掃き出し窓の場合の長さ(丈)は1cmマイナスなので、カーテンの長さ(丈)は、202cmとなります。
この長さ(丈)は、腰窓同様に窓枠の上からすぐにカーテンを下げる場合の長さ(丈)です。

カーテンレールを窓枠より上につける場合は、202cmにカーテンレールまでの高さを足す必要があります。

掃き出し窓のカーテンレールの取り付け位置(高さ)については後述します。

【手順4】カーテンのサイズから逆算してカーテンレールの長さと取り付け位置(高さ)を決める

【手順3】で、既製品のカーテンの幅と長さ(丈)を出したら、カーテンレールの長さと取り付け位置(窓枠からどの程度上につけるか)を決めます。



この時、どんなデザインのカーテンレールを取り付けるかで、若干変わってきます。

カーテンレールの種類

カーテンレールには、レースカーテンとドレープカーテンを前後に下げることができる「機能性カーテンレール」と豪華なデザインの「装飾性カーテンレール」の2種類があります。

機能性カーテンレール
TOSOの機能性カーテンレール「ニューデラック」

機能性カーテンレールは、レール自体すっきりしたデザインで、個室や寝室など、カーテンレールをインテリアとして見せない場合に使います。無駄な装飾がない分、価格も安く、伸縮タイプを使えば、窓上にジャストサイズのカーテンレールを選ぶが必要がありません。
機能性カーテンレールには、カーテン1種類に対応した「シングルタイプ」とレースカーテンとドレープカーテンの両方に対応した「ダブルタイプ」の2種類があります。

装飾性カーテンレール
TOSOの装飾性カーテンレール「ルブラン22」

装飾レールは、文字通り、窓周りを飾るカーテンレールです。両端に花や葉っぱなどのモチーフがついたものや豪華なエンド部材がついたものもあり、「見せる」を重視したデザイン性の高いレールです。機能性カーテンレールと比較するとコストがかかります。

カーテンレールの幅とカーテンの幅の関係性

【手順3】で決めた窓に合う既製品のカーテンの幅は、カーテンレールの長さ(幅)ではありません。

カーテンレールには、カーテンが左右に動かないようにするための固定カン(ストッパー・エンドランナー)がついています。
固定位置がレールの全長からどの程度内側に入っているかは、取り付けるレールの種類や機能性レール・装飾レールなどのデザインによって変わります。

機能性レールとカーテンの幅
機能性レールとカーテンの幅

装飾性レールとカーテンの幅
装飾性レールとカーテンの幅

カーテンレールの幅(長さ)の出し方

カーテンは、レールの固定位置から固定位置の長さにを5%を足したサイズが最適とされています。

【手順3】で決めた既製品のカーテンの幅から、カーテンレールの幅(固定ランナーから固定ランナーまでの幅)は

カーテンの幅÷1.05

機能性カーテンレールを取り付ける場合:伸縮タイプを選ぶと幅を自由に設定できます。
装飾性カーテンレールを取り付ける場合:伸縮タイプを選ぶか、ストッパーからストッパー、エンドランナーからエンドランナーの幅が上記で計算した数字になるようにオーダーします。

【手順3】で選んだカーテン幅から、下記の腰窓と掃き出し窓のカーテンレールの幅(固定カンから固定カン、またはエンドランナーからエンドランナー)を計算すると

腰窓

この腰窓に下げるカーテンの幅は100cm×2枚なので、200÷1.05=190.476…。

カーテンレールの固定カンから固定カンまでの幅を190.5cmにしてカーテンレールを取り付けます。

腰窓とカーテンレールの幅

掃き出し窓

この掃き出し窓に下げるカーテンの幅は100cm×4枚なので、400÷1.05=390.952…。

カーテンレールの固定カンから固定カン(または、エンドランナーからエンドランナー)の幅を391cmにしてカーテンレールを取り付けます。

掃き出し窓とカーテンレールの幅

カーテンレールの取り付け位置(高さ)の出し方

【手順3】で調べた窓に合う既製品のカーテンの高さは、窓の高さでもカーテンレールの取り付け位置(高さ)でもありません。

カーテンの高さは、カーテンレールの固定カン(ストッパー・エンドランナー)から「窓枠の下まで」や「床まで」を測ります。

カーテンの長さ(丈)は、

  • 腰窓は、窓枠の下からプラス15〜20cm
  • 掃き出し窓は、床からマイナス1cm

です。

【手順3】で選んだカーテンの長さ(丈)から、下記の腰窓と掃き出し窓のカーテンレールの取り付け位置(高さ)(窓枠から固定カン、または床からエンドランナー)を計算すると、
腰窓

この腰窓の窓枠の外側から外側までの高さは、94.5cm。
長さ(丈)130cmのカーテンを下げることにして、130-20(窓下を覆うカーテン分)-94.5(窓枠の外側から外側までの高さ)=15.5cm。

腰窓のカーテンレールの取り付け位置(高さ)

上の窓枠に15.5cm足した位置に、カーテンレールの固定カンが来るように取り付けます。

腰窓カーテンレール取り付け後
(写真は例と同じサイズの腰窓)

掃き出し窓

この掃き出し窓の窓枠の床から外側までの高さは、203cm。
長さ(丈)239cmのカーテンを下げることにして、239+1(床から引く分)-203(窓枠の床から外側までの高さ)=37cm。
※リビングのカーテンなので、見栄えがする少し長めのカーテンをオーダーしました。

掃き出し窓のカーテンレール位置(高さ)
上の窓枠に37cm足した位置に、カーテンレールの固定カンが来るように取り付けます。

掃き出し窓カーテンレール後







いかがでしたか。

既製品カーテンの幅や長さ(丈)に合わせたカーテンレールの取り付け位置の割り出し方は参考になったでしょうか。

「カーテンの幅が窓よりも随分広い」という場合で、壁面に余裕がある時は、窓枠とカーテン差をもっと大きくしても問題ありません。

左側が入隅の腰窓
既製品カーテンの幅に合わせて、カーテンレールの右側を多めに伸ばした窓
既製品カーテンを基準にしたカーテンレールの取り付け方は

①窓を測る
②①で測った窓のサイズから合う既製品カーテンのサイズを探す
③既製品カーテンに合わせてカーテンレールの取り付け幅と高さを決める

です。

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