長い廊下の突き当りに、リビングとダイニングが一つの空間になったスペースとリビングダイニングが見渡せるように対面式のキッチンがある下記のような間取りは、横長リビングと呼ばれています。
この間取り図を見て、あなたは、どんな風に家具をレイアウトしますか?
大半の方が、キッチンの前にダイニングテーブルを置き、通路を挟んで左側のスペースにソファやテレビを配置すると思います。
こういった間取りの場合、リビングもダイニングも正方形に近い形なので、どちらの方向に向けて家具を置いても問題ないのですが、ダイニングテーブルとソファの向きをどう組み合わせるかで、横長のスペースを「2つの空間ととらえる」「1つの空間ととらえる」の2通りの考え方ができます。
つまり
という考え方です。
近頃は、スマホの普及で「ながら○○」が一般化しつつあるので「くつろぎながら食べる」という考え方もアリですが、リビングとダイニングを別々の空間として捉えるレイアウトは、生活にメリハリを生み、リビングとダイニングを一体化したレイアウトは、団らん向きや広い空間を目いっぱい使うことで開放感を得ることができます。
一長一短がある横長リビングの家具の配置の仕方を視線をテーマに探ってみましょう。
横長リビングの色んなインテリアを見たい場合は下記を参考
「食べる空間」と「くつろぐ空間」を棲み分け
「食べる空間」と「くつろぐ空間」を棲み分けるには、リビングでくつろいでいる時にダイニングで食べてる人が目に入らないようにすることです。
つまり、リビングのソファに座ってる時に見える方向とダイニングの椅子に座っている時に見える方向を変えること。
更に、「くつろぎ空間からダイニングが全く見えない」(完全分離)か「くつろぎ空間からダイニングがほんの少し見える」(半分離)かでもレイアウトの仕方は変わってきます。
完全分離
「食べる」「くつろぐ」を完全に分けたい時におすすめのレイアウトです。
ソファを通路を背に向けて置くことで境界を作ることで、リビングとダイニングが別々の空間になります。
キッチンの前にダイニングで完全分離
視線の向きは、リビングのソファからは壁方向、ダイニングの椅子からは外(窓)かキッチン方向です。
通路を中心に左がダイニング、右がリビング。ひじ掛けの無い2人掛けソファを通路を背にレイアウト。
視線の向きは、リビングのソファからは壁方向、ダイニングの椅子からは壁かリビング方向です。
長方形ダイニングテーブルの長い方とI型2人掛けソファを平行にレイアウト。ヘッドレストがついたソファなので、背もたれが高く、リビングとダイニングをはっきりと分離。
キッチンの前にリビングで完全分離
視線の向きは、リビングのソファからは壁方向、ダイニングの椅子からは外(窓)か壁です。
視線の向きは、リビングのソファからは壁方向、ダイニングの椅子からは壁かリビング方向です。
キッチンの前に、2人掛けソファ2台をコの字にレイアウト。引いて座る必要のないソファなら、キッチンカウンターとくっつけてレイアウトすることも可能。
キッチンカウンターの前にリビングをレイアウト。ダイニングスペースの家具の高さと、ソファの背もたれの高さが同じくらい。
キッチンカウンターの前にリビングをレイアウト。ダイニングスペースの家具の高よりも、ソファの背もたれの高さが低いので、開放的な印象。
半分離
「リビングとダイニングは別々」という印象が濃いものの、ダイニングが視界に入るレイアウトです。
家族で食事の時間が異なり、食事中の孤独感を避けたい場合におすすめのレイアウトです。
ソファを長い方の壁に沿ってレイアウトする為、広がりを感じることもできます。
キッチンの前にダイニングで半分離
視線の向きは、リビングのソファからは壁方向、ダイニングの椅子からは壁かリビング方向です。リビングのソファからダイニングが見えます。
視線の向きは、リビングのソファからは窓(外)方向、ダイニングの椅子からは壁かリビング方向です。リビングのソファからダイニングが見えます。
窓に向けてレイアウトしたソファから、ダイニングが目に入るレイアウト。
キッチンの前にリビングで半分離
視線の向きは、リビングのソファからは窓(外)方向、ダイニングの椅子からは壁かリビング方向です。リビングのソファからダイニングが見えます。
「食べる空間」と「くつろぐ空間」を一体
「食べる空間」と「くつろぐ空間」を一体化するには「リビングとダイニングの視線の向きを揃える」か「ダイニングから一番遠い壁を背にソファをレイアウト」します。
視線の向きを揃える
座る方法を同じ向きにすることで、境界線が無くなり、「リビングダイニングが1つの部屋」という印象が強くなります。
キッチンの前にダイニングで視線の向きを揃える
視線の向きは、リビングのソファからは壁方向、ダイニングの椅子からは窓(外)かキッチン方向です。
大きな窓を背にソファを置き、キッチンカウンターと向き合うようにレイアウト。
視線の向きは、リビングのソファからは窓(外)方向、ダイニングの椅子からは窓(外)かキッチン方向です。
長方形ダイニングテーブルと2人掛けソファを横に並べるようにレイアウト。
キッチンの前にリビングで視線の向きを揃える
視線の向きは、リビングのソファからは窓(外)方向、ダイニングの椅子からは窓(外)か壁方向です。
キッチンカウンターとソファの背もたれをくっつけてレイアウト。
ダイニングから遠い壁を背にソファをレイアウトする
ソファを壁際にレイアウトすることで、リビングとダイニングの境界線が曖昧になり、通路スペースも含めてリビングと捉えるができる為、広々と感じます。
キッチンの前にダイニングでダイニングから遠い壁を背にソファをレイアウトする
視線の向きは、リビングのソファからはダイニングの壁方向、ダイニングの椅子からは壁かリビング方向です。リビングのソファからダイニングが見えます。
ダイニングテーブルとソファの間が広く空いている為、ダイニング空間も含めてリビングと捉えることも。
視線の向きは、リビングのソファからはダイニング方向、ダイニングの椅子からは窓(外)かキッチン方向です。リビングのソファからダイニングが見えます。
ソファから、ダイニングテーブルを通して外が見えるようにレイアウト。
横長リビングの短い方の壁に、それぞれソファとテレビボードがあるので、キッチンから掃き出し窓全部が見える。
キッチンの前にリビングでダイニングから遠い壁を背にソファをレイアウトする
視線の向きは、リビングのソファからはダイニングの壁方向、ダイニングの椅子からは壁かリビング方向です。リビングのソファからダイニングが見えます。
対面キッチンの前の壁とソファの奥行きを合わせてレイアウト。ダイニングテーブルはソファと平行に。
視線の向きは、リビングのソファからはダイニングの壁方向、ダイニングの椅子からは窓(外)か壁方向です。リビングのソファからダイニングが見えます。
対面キッチンの前の壁とソファの奥行きを合わせてレイアウト。ダイニングテーブルとソファは直角に。
横長リビングは「ソファとダイニングテーブルをどの方向に向けて置くか?」がポイントです。
筆者の自宅は、引っ越し当初「キッチンの前にダイニングで完全分離」にしてましたが、「食べる」と「くつろぐ」をはっきりと分けない生活スタイルを送ってることに気づき、3年目からリビング前にソファを置く「一体スタイル」に変更しました。
このように暮らす中で、合ったレイアウトに変更する方法もある為、難しく考えず、家具を置いてみましょう。