寝室やリビング、ダイニングの一角でも作れるワークスペース。
しかしながら、在宅ワークや在宅勤務、フリーランスなど、自宅で仕事をする時間が長い人にとって、他の部屋と共同で使うデスクスペースでは手狭だと感じることがあります。
また、昨今は、夫婦ともに会社勤務ではなく、独立(フリーランス)で、別々の仕事をして生計を立てるという働き方もあり、筆者の周りの30半ば~40代の夫婦は、みなこのスタイルです。
そうなってくると、専用の仕事部屋だけでなく、作業ができる机が2台必要になってきます。
机が2台あるのは贅沢という考え方もありますが「1台のデスクやパソコンを奪い合うよりも、各々が自分の時間に合わせて仕事(作業)できる環境を整える方が効率が良い」と、実感しています。
デスクを2台置くには、どのようなレイアウトがあるのか、メリット・デメリットと共に紹介していきましょう。
壁面一直線の一列型デスクレイアウト
・畳2枚ほどのスペース(横並びで2枚)があれば、作れます。
・デスクスペースを除いた余りのスペースに、ソファやラウンジチェアがレイアウトできます。
・壁面に向かって作業する為、集中できます。
デメリット
・お互いが作業に干渉する場合、横に動く必要があり、動線が長くなります。
・幅3m超えの2台分のデスクを1枚のカウンターで作るのは不可能に近い為、デスクトップに継ぎ目ができます。
・デスク周りやパソコン画面が丸見えになります。
レイアウト時の注意点
・デスク下にワークチェアが2台入るオープンスペースを確保しましょう。
・ワークチェアと引き出しキャビネット、ワークチェアと本棚がぶつかる心配が少ない為、レイアウトが比較的簡単です。
2人用デスクを一枚カウンター風に
壁と透明パネルを両脇にダークブラウンの木製カウンターデスクをコーディネート。
シルバー×赤のレザー製ワークチェアを2台プラス。デスク下はフルオープンで、デスク上部の壁にホワイトのオープン収納を取り付けて、本を色別に収納。デスクは真ん中に継ぎ目あり。
間口が長い方の壁に向かって、明るい茶色の木製デスクをレイアウト。
両端をホワイトの脚で支え、奥を棚受けで固定。黒×ホワイトのイームズチェアを2台プラスし、後ろにグレーのフロアソファとグレーのラグをコーディネート。収納家具も引き出しキャビネットも無いシンプルなインテリア。
間口が短い方の壁に向かって、明るい茶色のカウンターデスクをレイアウト。
真ん中にホワイトの5段引き出しキャビネットを入れ、左右は黒の三角脚で固定。(デスクは真ん中に継ぎ目あり)オープン部に、透明チェアを2台置いて、デスク上に黒と白の大きさが違うオープンラックをディスプレイ。引き出しは、ALEX アレクス、チェアはTOBIAS トービアスとIKEA家具で揃えたインテリア。
間口が長い方の壁にホワイトのカウンターデスクをレイアウト。
真ん中に幅が広めの1段引き出し+観音開き収納キャビネットを入れ、左右のオープン部に黒のワークチェアをプラス。(デスクの左右固定は壁面)デスクの前の壁にデスク幅と同じホワイトのウォールシェルフを2段取り付けて、本や資料を綺麗に収納。
間口が長い方の壁に向かって、茶色の木製カウンターデスクをレイアウト。
デスクの両端と真ん中に天板と同じ木目の3段引き出しキャビネットを入れ、黒のイームズシェルチェアと暗いグレーのイームズシェルアームチェアをプラス。デスクの左側のオープン部にホワイトのオープン収納家具、デスク上部の壁に高さ90cmほどのホワイトのオープンラックを取り付けて収納スペースをたっぷり確保したインテリア。
腰窓に向かって暗い茶色の木製カウンターデスクをレイアウト。
デスクの両端と真ん中にホワイトの3段引き出しキャビネットを入れ、オープン部にシンプルなデザインの木目が綺麗なワークチェアをプラス。1つ上とデスクと引き出しキャビネットのレイアウトは同じですが、、収納量は少なめ。
デスクを2台並べて
間口が長い方の壁に向かって、幅が違う2台のホワイトのデスクをレイアウト。
窓側がデスクトップパソコン用で、手前が書き物用。華奢なゴールド脚に暗い緑のファブリックを組み合わせたチェアをコーディネートし、壁面を真っ黒にして、シックなデスク周りを演出。
間口が長い方の壁に向かって、艶消しシルバー脚と暗い茶色の木製カウンターを組み合わせたデスクをレイアウト。
オープン部に明るいオレンジのワークチェアを2台プラス。デスク前の壁に黒のウォールシェルフをデスク幅と同じだけ取り付けて、カラフルな絵を飾って、賑やかなデスク周りを演出。
間口が長い方の壁に向かって、オレンジ色の3段引き出しキャビネット、ホワイトのデスク、暗い青のハイバックチェアを組み合わせた1人用デスクを2セットレイアウト。
左右対称にコーディネートして、おしゃれ感をアップ。2台のデスクの間に隙間を空けて、デスクの揺れが隣のデスクに影響しないように工夫。
間口が長い方の壁に向かって、シンプルなホワイトのデスクを2台レイアウト。
それぞれに暗い茶色のワークチェアをプラス。デスクは引き出しが一切無いデザインで、2台のデスクとL型にプリンターとレコードプレイヤーを乗せた明るい茶色の木製ワゴンをコーディネート。
2台のデスクの間に共同で使える収納スペースを作って
間口が短い方の壁の真ん中に幅120cmほどのトールタイプのオープン収納家具をレイアウトし、左右にホワイトのデスクをレイアウト。
デスク部に透明チェア(ルイゴースト)を組み合わせ、正面の壁に暗い茶色のフレームのミラーをディスプレイ。収納家具を中心に左右を全く同じデザインにした可愛らしいインテリア。
壁の真ん中に暗い茶色のキャスター付き3段引き出しを2台レイアウトし、左右と上部にスチールの受け金具と明るい茶色の棚板を組み合わせたシェルフ型のデスクをレイアウト。
デスク部に少し暗い黄色のイームズワークチェアをプラス。左右から収納、デスク、収納の順にレイアウトし、作業がはかどりそうなデスク周りを演出。
壁の真ん中に暗い茶色の木目のオープン収納家具をレイアウトし、3段引き出しが両側についた全く同じデザインの木製デスクを左右にレイアウト。
黒のイームズシェルアームチェアをプラス。デスク前の壁にデスクと同デザインのウォールキャビネットを取り付け、収納が丸見えにならないように工夫。
2面の壁を活用したL型デスクレイアウト
・仕事部屋が広く見えます。
・デスクスペースを除いた余りのスペースに、ラウンジチェアがレイアウトできます。
・壁面に向かって作業する為、集中できます。
・お互いのデスクへの移動が斜めなので、動線が短くてすみます。
デメリット
・窓の向きによって、片方だけが眩しい、またはパソコン画面が見難いことがあります。
・コーナー部の奥は、デスクの上下ともデッドスペースになりやすいです。
・引き出しキャビネットやワークチェアなど前後に動く家具がぶつかる可能性があります。
・本棚や収納家具をデスクとは違う面の壁に置く場合、2台のデスクからの距離が全く同じ位置にレイアウトすることはできません。
レイアウト時の注意点
・引き出しキャビネットがついたデスクを2台L型にする場合は、引き出しキャビネットの位置に注意。(引き出しを引いた時、ワークチェアとぶつかってしまう可能性があります。)
腰窓と壁に向かって明るい茶色の木製カウンターデスクをL型にレイアウト。
それぞれの面に黒レザーのワークチェアをプラス。デスク下に引き出しキャビネットが無いので自由自在に移動。
腰窓と壁に向かって茶色の木目のL型デスクをレイアウト。
コーナー部を2面とも片開き収納にし、チェアが入るオープン部、2段引き出しキャビネットの順にコーディネート。ホワイトレザーのワークチェアを組み合わせ、壁側の壁に扉付きの収納、腰窓の横にオープン収納をプラスして、システムキッチンのようなデスクを演出。
窓が無い2面の壁に向かって、3段引き出しキャビネットとグレーの天板を組み合わせたL型デスクをレイアウト。
Lの端から3段引き出しキャビネット、チェアが入るオープン部、3段引き出しキャビネット、チェアが入るオープン部、3段引き出しキャビネットの順。グレーのメッシュ素材のワークチェアを組み合わせ、壁面に背の高いウォールキャビネットとオープン収納をバランス良くコーディネート。デスクの反対側のコーナーに、薄いグレーのベルベット製ラウンジチェアを置いて、休憩スペースに。
2面の壁を活用したⅡ型デスクレイアウト
・お互いが背を向けた姿勢で作業するので、視界に入ることが無く、気が散るのを防げます。
・一般的なサイズの既製品のデスク2台とチェア2台で作ることができます。
・掃き出し窓が正面にある部屋では、真ん中に広い通路ができる為、広く見えます。
・引き出しやチェアがぶつかるのを気にせずにレイアウトできます。
デメリット
・「デスクだけの部屋」という印象が強くなります。
・お互いのデスクを行き来する時や会話をする時に、振り返り動作が必要になります。
レイアウト時の注意点
・間口が短い部屋に、奥行きが深いデスクを置く場合はワークチェアの背中同士が干渉しないか注意しましょう。
腰窓を正面に、左右の壁にオレンジっぽい茶色の1段引き出し付きデスクをそれぞれレイアウト。
左側のパソコン用デスクにホワイトレザーのワークチェア、右側の作業机にボリュームのある黒のレザー製ワークチェアをプラス。作業机上(コーナー側)にプリンターをレイアウト。
三角天井の仕事部屋の2面の壁に、3段引き出しキャビネット付きのホワイトのデスクと6段引き出しキャビネット付きのホワイトのデスクをレイアウト。
片方にアイボリーのワークチェア、もう片方にホワイトのイームズワークチェアをプラス。色使いは全く同じで、デザインが微妙に違うデスクをコーディネートした例。
2面の壁を活用したスクール型デスクレイアウト
・オフィスにいるような間隔になります。
・2台のデスクから同じ距離に収納家具をレイアウトすることができます。(収納家具を共同で使う場合、「どっちが近い、どっちが遠い」などといった喧嘩になりにくい。)
デメリット
・「デスク幅+通路幅+デスク幅」が必要な為、間口が広い仕事部屋でないと実現不可能なレイアウトです。
レイアウト時の注意点
・デスクを並べる方向の間口から「デスク幅×2」を引いて通路幅が60~75cm程度残るようにデスクサイズを決めましょう。
中央に通路スペースを空け、両端の壁とデスクの奥行き方向をくっつけてグレーの木製デスクを2台レイアウト。
グレーの木製チェアを組み合わせ、後ろの壁面にホワイトの背の高いオープン収納家具、片開き収納家具、6段引き出しキャビネットを2台ずつシンメトリーにプラス。一段高い教壇から生徒の机を眺めているかのようなキチンとした印象の仕事部屋。
中心に集中させる対面デスクレイアウト
・会話が弾みやすいレイアウトです。
・デスクの背中同士をくっつけるだけなので既製品で作れます。
・デスクの両端の余ったスペースを違う方向から広々と使うことができます。
デメリット
・お互いの顔が見えるので、作業に集中しにくいことがあります。
・お互いのデスクの行き来は「回り込み動作」が必要になるため、動線が長くなります。
・窓の位置によっては、パソコン画面に光が差し込み、見えにくくなることがあります。
・安定感の悪いデスクの場合、密着面に隙間ができることがあります。
・短手方向に脚があるため、2面にしかチェアを置くことができません。
レイアウト時の注意点
・間口からデスク幅を引いた残り(通路)が60~75cmになるようにレイアウトしましょう。デスクの両側に十分な通路スペースを取るのが難しい時は、片側を壁にくっつけて、3方向だけオープンにする方法もあります。
5段引き出しキャビネットとホワイトの天板を組み合わせた幅120cmほどのデスクを部屋の中央に向かい合わせに2台レイアウト。
ホワイトのイームズチェアを組み合わせ、デスクの上にMacBook、ホワイトのデスクスタンド、ホワイトのペン立てをコーディネート。全てを白で統一することで、清潔感と緊張感を演出。
部屋の中心に暗いグレーのフレームと黒の天板を組み合わせた幅120cmほどのデスクを向かい合わせに2台レイアウト。
黒のワークチェアとシンプルな黒のデスクスタンドをプラス。黒を使ってかっこいい仕事場を演出。
壁の中央を基点に、白っぽい茶色のナチュラルなデスクを背中合わせに2台レイアウト。
それぞれに黒のレザーチェアを組み合わせ、壁面にも黒のウォールシェルフをプラス。2つのデスクには、iMac、シルバーのデスクスタンドを壁のアートを中心に同じ角度に傾けてレイアウト。
広い仕事部屋の中心に、全く同じデザインのホワイトのデスクを背中合わせに2台レイアウト。
それぞれにホワイトレザーのワークチェアを組み合わせ、足元に黒のバスケットをプラス。背中側にある3段引き出しキャビネットも同じようにレイアウトし、片付いた仕事部屋を演出。
「デスクに引き出しキャビネットは不要」という場合は、ダイニングテーブルを使う方法があります。
ダイニングテーブルを使うメリットは脚が4本で、デスクの4面にチェアを入れることができるところです。
ホワイトのダイニングデーブルをデスクとして活用し、黒のワークチェアを長手に2脚と1脚、短手に1脚の合計4脚レイアウト。
いかがでしたか?
2人用デスクは、ただ2台を並べるだけでなく、対面にしたり、2面の壁を使ってレイアウトしたりと、意外とバリエーションがあります。
ただし、室温や音など、2人の作業環境の好みが違うと、1つの部屋にデスクを2台置く意味はない気もします。
筆者は、無音でないと作業がはかどらないタイプなので、映画を流しながら作業する旦那とは同じ部屋で仕事ができません。
1人が専用部屋、もう1人が違う部屋に作ったワークスペースを利用して、お互いが仕事しやすい環境を作り、作業に没頭しています。