横長リビングを広く見せる2つのコツと広々感じる家具レイアウト術

横長リビングを広く見せる2つのコツと広々感じる家具レイアウト術

横長リビングのデメリットは、窓が多く開放的な印象だけど、キッチンから窓までの距離が近いことです。

つまり、横には広いけど、縦(奥行き方向)に広さを持たせるのが難しい間取りです。

しかしながら、家具の配置の仕方で、開放感のあるリビングダイニングを演出することは可能です。

横長リビング



上の間取りの横長リビングを元に、広く見せるポイントを解説していきましょう。

横長リビングを広く見せるコツ

広く見せる基本

同じ面積の部屋であっても、床面が多く見えるか否かで広さの感覚が変わってきます。

また、同じくらいの量の床が見えていても、大きな塊と小さな塊が無数にあるのとでは、大きな塊で床面が見える方が広く感じます。

リビングとダイニングが横に繋がった横長リビングの場合、リビングとダイニングのエリアを分けせずに、オープン部を作ると床面に広く空いたスペースを作ることが出来ます。

同じ面積の物体をリビングダイニングに2個置いた場合の比較
横長リビングに幅150cm 奥行75cm 高さ70cmの箱(ダイニングテーブルを想定)と幅90cm 奥行200cm 高さ90cm(ソファを想定)の2種類の箱を置きます。

それぞれをダイニングエリア、リビングエリアと思われる場所の真ん中付近に置きます。
真ん中付近に2個の箱
通路から見てみます。
真ん中付近に2個の箱を通路から
それぞれの箱が視界の邪魔になり、狭く感じます。

それぞれをダイニングエリア、リビングエリアと思われる場所の端っこに置きます。
壁寄りに2個の箱
通路から見てみます。
壁寄りに2個の箱を通路から
広々見えます。

上の2つは、同じ面積の床に、同じ面積(体積)の物を2個違う置き方にしただけですが、大きな塊の床面がある方が広く見えることがわかります。



【広く感じるポイント①】キッチン・通路から窓まで視線が抜けるか?

カウンターキッチンから

キッチンの前がオープンになったカウンターキッチンは、広い空間を見ながら料理が出来る(開放感があり孤独を感じない)ことが魅力です。
カウンターの前(リビングダイニング側)にカウンターよりも背の高い家具を置く人はいないと思いますが、DIYでカウンターの周りを囲むような収納を作る場合は「立ち位置から窓の外が見えるか見えないか」で広さの感じ方が変わってきます。

キッチンから窓方向を見る
リビングエリアに何もない(引っ越し前)
キッチンから窓を見る
リビングエリアに真ん中に物(家具)がある
リビングエリアの真ん中に箱

リビングエリアの壁寄りに物(家具)がある
リビングエリアの壁寄りに箱

窓とカウンターの間に家具などの遮る物がない方が広く感じる。

通路から

窓前家具無し
通路の正面の窓がFIX(開かない窓)だった場合、窓の開閉に関係ないので「窓の前に家具や椅子を置ける」となることもあるでしょう。
しかしながら、通路(廊下)からリビングダイニングを見た時、真正面にドーンと家具やチェアがあると開放感が減少します。

通路正面の窓の前に背の高い家具
窓前背の高い家具

通路正面の窓の前に背の低い家具
窓前背の低い家具

通路正面の窓の前にラウンジチェア
窓前ラウンジチェア

窓の前に何も無い方が広く見える。



【広く感じるポイント②】ソファ・ダイニングチェアに座った時視線が抜けるか?

横長リビングでは、上のようにキッチンからや通路にじっと立って生活する訳ではありません。

  • ダイニングチェアに座って食事をする
  • ソファに座ってくつろぐ
  • が主な動作になり、この2つの「座る」の時、目の前が壁なのと壁が無い(または壁が遠い)のでは、広さの感じ方が変わってきます。

    ダイニングエリアで座ってる時広く見える場所

    ダイニングのオープンエリア
    「OPEN」の面に向かって座ると、目の前の壁が無い(または壁が遠い)。
    ※キッチンに垂れ壁が無いオープンタイプの場合

    下記の位置にチェアを置くと、座っていても圧迫感を感じない。
    ダイニングチェアの位置

    リビングエリアで座ってる時広く見える場所

    リビングのオープンエリア
    「OPEN」の面に向かって座ると、目の前の壁が無い(または壁が遠い)。

    下記の位置にソファを置くと圧迫感を感じない。
    ソファの位置①
    ソファの位置②


    広く見える家具の置き方

    ここまでの情報をまとめた

    • 広く見せる基本は、床面に広く空いたスペースを作ること
    • 【広く感じるポイント①】は、立ってる時、視線の先に物(家具が無い)こと
    • 【広く感じるポイント②】は、座ってる時、目の前に壁が無い(遠い)こと

    を元に家具を配置して行くと、立ってる時も座ってる時も広さを感じる横長リビングになるということになります。

    広く見える横長リビングの推奨レイアウトとNGレイアウト

    推奨レイアウト:1面が壁(もう1面に他の部屋の出入口がある)の横長リビング

    2面が壁の横長リビングの上から見た配置図
    上から見た配置図
    2面が壁の横長リビングのキッチンから
    キッチン内側からのリビングダイニングの見え方
    2面が壁の横長リビングの通路から
    キッチン横の通路からのリビングダイニングの見え方
    2面が壁の横長リビングのソファから
    ソファに座った時の見え方
    2面が壁の横長リビングのキッチン側のダイニングチェアから
    キッチン側のダイニングチェアに座った時の見え方
    2面が壁の横長リビングの窓側のダイニングチェアから
    窓側のダイニングチェアに座った時の見え方

    ソファの正面にTVが置きたいが、ソファの正面は通路スペースの為、ダイニングの間口が短い壁を使う。
    ソファとテレビとの距離が離れてしまうのがデメリット。
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    推奨レイアウト:2面が壁の横長リビング

    3面が壁の横長リビングの上から見た配置
    上から見た配置図
    3面が壁の横長リビングのキッチンから
    キッチン内側からのリビングダイニングの見え方
    3面が壁の横長リビングの通路から
    キッチン横の通路からのリビングダイニングの見え方
    3面が壁の横長リビングのソファから
    ソファに座った時の見え方
    3面が壁の横長リビングのキッチン側のダイニングチェアから
    キッチン側のダイニングチェアに座った時の見え方
    3面が壁の横長リビングの窓側のダイニングチェアから
    窓側のダイニングチェアに座った時の見え方

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    リビングエリアの2面の壁に開口が無い場合は、コーナーソファをレイアウトすることも可能。

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    ベランダへの出入りが無い(別の窓から入れる)場合は、窓前にソファを置く方法もあるが、ソファの正面が壁となり、開放感が減少。

    NGレイアウト

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    ダイニングに向けてソファを置くレイアウトは、冒頭の広く見せる基本から考えると、床面を分断してしまうレイアウト。

    リビングダイニング自体が広い場合は狭く感じないが、リビングエリア4畳半、ダイニングエリア6畳程度の横長リビングでは、狭く見えてしまう可能性がある。

    どうしても、このレイアウトにしたい場合は

    • 薄い茶色や白っぽい色の木の家具
    • ホワイト・オフホワイト・アイボリーや白っぽいベージュ
    • 白っぽいグレー

    など色の力を借りて、広く見せる工夫をするようにしましょう。







    いかがでしたか?

    このページで使った間取りは、横長リビングの間口が長い方の一面が全部掃き出し窓でしたが、掃き出し窓と掃き出し窓の間に壁がある場合や、間口が短い方に腰窓がある間取りも存在します。

    しかしながら、どんな間取りでも

    • 床面を広く見せる
    • 立ってる時の視線の抜けを作る
    • 座ってる時、壁までを遠くする

    が広く見せるレイアウトの基本です。

    また、収納家具や小物を置く棚など家具を増やしたい場合、更に、リビングダイニングの中を通って、ベランダに出る場合は「ベランダへの動線」も必要になってくるので、家具レイアウトが複雑になってきます。

    家具点数が多い場合の広く見せる家具レイアウトの仕方は下記にまとめています。

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